レース界のサラブレットがポルシェを駆る
フィンランド出身で2002年に引退したミカ・サロ元選手は、1991年から日本国内のF3やF3000で戦っていた経緯から、特に国内のレースシーンでは知名度が高い往年の名ドライバーだ。1994年には鈴鹿サーキットでF1デビューし、その後トヨタF1のシートを獲得したこともあってF1パイロットとして豊富な経験をもつ。
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斯様に日本のレースシーンと関わりが深いミカ・サロ元選手だけに、彼の長男が日本でレース参戦するという流れは不自然ではない。F1パイロットの血を受け継ぐサラブレッド、マックス・サロ選手は18歳にして本国フィンランドでF4デビューを既に果たしている期待のルーキーであり、今回「フィールド マネージメント レーシング」が実施した2度のドライバーオーディションを突破し、正式にフィールド マネージメント レーシングからレースに参戦することが決まった。
フィールド マネージメント レーシングは2019年に結成されたばかりの若いチームだが、若手育成とモータースポーツの健全なビジネス化を目標に2020年から本格的なレース活動を展開。参戦するのは、フィールドマネージメントレーシングの設立趣意と同様に若手育成の面をもつポルシェのカスタマーレース「ポルシェ スプリント チャレンジ ジャパン(PSCJ)」。このカテゴリーはポルシェ 718 ケイマン GT4 クラブスポーツを用いたワンメイクで実施され、年間全5大会9戦を予定している。
元F1パイロットとPCCJ王者を要する豪華な布陣
チーム監督には、2019年の鈴鹿10Hのサポートレースとして開催されたPSCJにフィールド マネージメント レーシングのアドバイザー兼ドライバーとして参戦した井出有治選手を迎え、アドバイザリー ドライバーには小河 涼選手を起用。F1パイロットの経験をもつ井出監督の手腕はもちろん、ポルシェのワンメイクレースとして上位カテゴリーとなる「ポルシェ カレラ カップ ジャパン(PCCJ)」にて2度のシリーズチャンピオンを獲得し、2019年度もPCCJで活躍した小河選手による育成にも期待がかかる。
マックス・サロ選手は今回の日本国内フル参戦について以下のように決意を語る。
「この度『FIELD MANAGEMENT Cayman GT4』をドライブさせて頂く事になりましたマックス・サロです。昨年フィンランドのF4でレースデビューしたばかりで、日本では初めてのシーズンとなりますが、父がレーシングドライバーとしての基礎を学んだ日本でスキルを磨けることを大変嬉しく思います。このチャンスを作って下さったチーム、スポンサー、関係者の皆様の期待にお応えする為にもチャンピオンを目指して頑張ります」
デビュー戦はほろ苦い結果に終わったが・・・
マックス・サロ選手の国内デビュー戦は、3月29日に岡山国際サーキットで開催された「岡山チャレンジカップ」内のPSCJ第1-2戦。予選は出走8台中6番手の1分47秒227をマークしたが、本戦は2戦とも出走が叶わずほろ苦いデビューとなった。今回の教訓を活かした次戦以降の奮起が期待される。
PHOTO/フィールド マネージメント レーシング、H@ty
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