今から50年前の1975年4月27日、F1スペインGPは波乱の末にわずか29周で幕を閉じた。観客らが死亡する大事故が発生したためレースは途中で打ち切られ、当時入賞の対象だった上位6名のドライバーに通常の半分のポイントが与えられた。6位でフィニッシュしたレラ・ロンバルディもそのひとりだった。
これはF1グランプリで女性ドライバーがポイント圏内でフィニッシュした唯一の例となっている。以来F1ファンたちの間では、「次に女性がレースに出場し、ポイントを獲得するのはいつか」という話題があがり続けている。
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ロンバルディは家族の中で最初に運転免許を取得し、速く走ること、レースをすることへの情熱が他のどんな関心よりも強いと早くから気付いていた。彼女はカートのレースに短期間出場した後、1965年にフォーミュラ・モンツァに参戦するためのマシンを購入した。
その後ロンバルディはフォーミュラ850で10勝を挙げてチャンピオンとなり、F3、F5000と着実にステップアップしていった。1975年の第3戦南アフリカGPでは初のF1決勝出走を果たし、F1の予選を通過した史上ふたり目の女性となったが、このレースではマーチ741の燃料系トラブルによりリタイアを余儀なくされた。
ロンバルディにとってF1での2戦目となったスペインGPでは、26台中24番手からのスタートだったが、レース序盤の混乱によって順位を上げていくチャンスが訪れる。1周目終了時点で4人が脱落し、最終的に17台がリタイアする波乱の展開となったのだ。
ロルフ・シュトメレンのマシンがクラッシュによりコース外に飛び出し、4人が死亡するという悲劇的な事故により、75周の予定だったレースは29周で終了となった。これにより規定で入賞者にはハーフポイントが与えられ、6位のロンバルディには0.5ポイントが与えられた。
これは女性ドライバーがF1で獲得した唯一のポイントである。また、F1の決勝レースに出走した女性ドライバーに関しても、F1黎明期を走ったマリア・テレーザ・デ・フィリッピスとロンバルディのふたりしかいない。その後1980年代から1990年代にかけてディビナ・ガリカ、デジレ・ウィルソン、ジョバンナ・アマティが挑戦したが、いずれも予選落ちを喫した。
「次に女性ドライバーがF1に参戦するのはいつか」という問いは今も熱く議論されており、Wシリーズチャンピオンのジェイミー・チャドウィックは最近motorsport.comに対して、「F1チームは未来の女性スターを必死に探している」と語った。
チャドウィック自身もウイリアムズF1チームの育成ドライバーであり、2023年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで初めてF1マシンをドライブした。女性の才能に投資しているのはウイリアムズだけでなく、F1アカデミーと呼ばれる女性ドライバーによるフォーミュラシリーズでは全F1チームが支援をしている。
F1アカデミーは現在3シーズン目を迎えた。元ウイリアムズ育成ドライバーであるスージー・ウルフが率いており、「モータースポーツに対する認識を変える」ことと、「新たな才能を発掘する」ことを目指している。
その取り組みは成果を上げつつある。2024年のF1アカデミーを圧倒してチャンピオンに輝いたアビー・プリングは今季GB3選手権にフル参戦予定。先日の開幕ラウンドでは5位入賞を果たした。2023年のチャンピオンであるマルタ・ガルシアはアイアン・デイムスからGTレースに参戦することになった。
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