現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > SUV王者はやっぱり新型「レンジローバー」でした。「東京~京都間」テストドライブでわかったGTカーとしての資質とは

ここから本文です

SUV王者はやっぱり新型「レンジローバー」でした。「東京~京都間」テストドライブでわかったGTカーとしての資質とは

掲載 27
SUV王者はやっぱり新型「レンジローバー」でした。「東京~京都間」テストドライブでわかったGTカーとしての資質とは

「砂漠のロールス・ロイス」が最新世代でまたしても頂点へ

 現代のように世の中のクルマ選びがSUV中心になるずっと以前から、ランドローバーおよびレンジローバーは悪路にめっぽう強い“クロカン4WD”としてその名を世界に知られた存在だった。なかでもレンジローバーといえば、「砂漠のロールス・ロイス」という異名で中東のお金持ちに親しまれたほどの高級車でもあった(今やロールス・ロイスまでがSUVを出しているが)。

本気仕様「ディフェンダー90」オーナーに直撃! ガチのオフロード愛好家はどうしてランドローバーを選ぶの? 答えがカッコよすぎ!

 世界の高級ブランドがスーパーなハイエンドSUVを続々と登場させる現代においてもなお、レンジローバーはその格式と伝統で孤高の存在であり、彼ら自身もそうあろうと意識しているだろう。われこそはロイヤルワランティ(英国王室御用達)、というわけだ。

ショートボディのD300に試乗

 第5世代となったレンジローバーは、シンプルの極みというべき内外装のデザインエッセンスとさまざまなパワートレーンに対応可能なプラットフォームを得て、またしてもラグジュアリーSUV界の頂点に立ったと言っていい。

 メディア試乗会でP530(BMW製4.4リッターV8ガソリンツインターボ搭載)とD300(3リッター直6ディーゼルターボ+マイルドハイブリッド)、ロングボディとショートボディのそれぞれを試したのち、好みの濃いグリーンにペイントされたショートボディのD300を借り受けて、東京から自宅のある京都までの往復テストドライブを敢行した。

 ちなみに新型レンジローバーにおけるパワートレーンの本命は、直6ガソリンエンジンにプラグインハイブリッドシステムを加えたグレードだが、それはまた次回のお楽しみ。

本格クロカンであり、優れたGTカー

 都内を走り出すと、あらためてそのサイズの大きさに驚く。街中では視線の高さを否応なしに実感するからだ。小型トラック並みの高さのため、いつもは威張っている国産SUVやミニバンが、なんならジムニーかワゴンRくらいに矮小化されてしまう。

 運転に不安が生じるかというと、逆だ。むしろ見晴らしが良くていい、と思えるあたりが新型の走りの長所だろう。上半身(ボディ)と下半身(シャシー)が別々に動くような感覚がまるでない。どんな速度域においても一体感がある。それゆえ思い通りに動くという確信が持てるため、狭い路地でも気にせず入っていけた。大きなタイヤゆえか低速域でアシが多少ゴツゴツすることと、サイドミラーの付け根あたりに割と大きめの死角ができること以外、街中での乗りやすさはこのサイズを考えると異例に良い。

 高速道路ではいっそうその美点が輝きを増した。否、正確にいうと高速道路へとアクセスするインターのコーナーで、新型レンジローバーは早くも感嘆のドライブフィールをみせた。

 思い通りに動く、などというレベルではない。視線の高さ以外に物理的な背の高さをほとんど感じさせることなく、安心感に満ちたフラットライドフィールで本線を目指すことができた。アクセルペダルの微調整でノーズが向きを変え、ありがちな曲率の変化もものともしない。そのうえ、しっかりとしたクッションと堅牢なボディがドライバーへの不安の伝達を一切封じ込めている。ボディサイズの数字を思い出すことなど、走り出せばもはやない。単に自由に操ることのできる見晴らしのいいクルマだ。

 もちろん、高速道路でのクルージング性能は圧巻のひと言だった。ドライバーの操作に対してボディからの無用に大きな反応がなく、前後左右に気持ち悪い揺れを感じることなども皆無だ。本当にこれがラージサイズSUVのドライブフィールなのだろうか!

低回転をキープしながらの高速ドライブがラクで快適

 低回転域からトルク性能を豊かに調整されたディーゼルエンジンは低回転域で必要十分な力を供給し、重量級の車体を軽々と引っ張っていく。なかでも低回転をキープしながらの高速ドライブがラクで快適。長距離ヘビーユーザーがディーゼルエンジンを好む理由は、なるほど燃費の良さだけにあるのではなかったというわけだ。

 東京から京都まで450kmのドライブが本当にあっという間に思えた。飛ばしに飛ばして短時間で着いたというわけではもちろんない。淡々と流れにあわせた速度で走っていたと思う。要するに精神的に早く着けた。普段と同じ5時間半のドライブではあったけれど、4時間くらいに思えた。逆にクルマによっては6時間以上に感じることさえある。

 京都の狭い街中を走っているとさらにいっそうそのサイズを大きく感じた。悪名高い市バスにも負けていない。高速道路で感じた一体感のある驚異的なGT性能を信じられないほどに。それでも不自由はしない。身体がすでに一体感を知っているからだ。

 そして、クルマから降りてすぐさま原稿に立ち向かう気力と体力が残されていた。レンジローバーが優れたGTカーであることの何よりの証である。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

まるで「“ミニ”フェアレディZ」!? 全長4.1mの日産「コンパクトクーペ」が斬新すぎる! 短命に終わった「NXクーペ」とは?
まるで「“ミニ”フェアレディZ」!? 全長4.1mの日産「コンパクトクーペ」が斬新すぎる! 短命に終わった「NXクーペ」とは?
くるまのニュース
【ラリージャパン 2024】開幕!! 全行程1000km、SSは300kmの長く熱い戦い
【ラリージャパン 2024】開幕!! 全行程1000km、SSは300kmの長く熱い戦い
レスポンス
AM放送が聴けない「電気自動車」が数多く存在! FMラジオは搭載されているのになぜ?
AM放送が聴けない「電気自動車」が数多く存在! FMラジオは搭載されているのになぜ?
THE EV TIMES
ヤマハがNetflixアニメ用に未来のレースマシン「Y/AI」をデザイン、実物大モデルも
ヤマハがNetflixアニメ用に未来のレースマシン「Y/AI」をデザイン、実物大モデルも
レスポンス
”第2の波”を生んだ挑戦者、それはレズニー傘下で喘ぐamtだった…!【アメリカンカープラモ・クロニクル】第39回
”第2の波”を生んだ挑戦者、それはレズニー傘下で喘ぐamtだった…!【アメリカンカープラモ・クロニクル】第39回
LE VOLANT CARSMEET WEB
今週、話題になったクルマのニュース4選(2024.11.23)
今週、話題になったクルマのニュース4選(2024.11.23)
@DIME
レッドブルのペレス、今季6度目の予選Q1敗退。3戦続けてRBの角田&ローソンに敗れる「マシンに根本的な問題がある」
レッドブルのペレス、今季6度目の予選Q1敗退。3戦続けてRBの角田&ローソンに敗れる「マシンに根本的な問題がある」
motorsport.com 日本版
トヨタ「コンパクトSUV」なぜ消滅? “全長3.9m”級の元祖「ヤリスクロス」的存在な「ヴィッツSUV」に注目! 14年で幕を閉じた「ist」とは?
トヨタ「コンパクトSUV」なぜ消滅? “全長3.9m”級の元祖「ヤリスクロス」的存在な「ヴィッツSUV」に注目! 14年で幕を閉じた「ist」とは?
くるまのニュース
シャープでクールなNEWグラフィック! SHOEIが「NEOTEC 3」の新たなグラフィックモデル「ANTHEM」を発売
シャープでクールなNEWグラフィック! SHOEIが「NEOTEC 3」の新たなグラフィックモデル「ANTHEM」を発売
バイクのニュース
ラリージャパン唯一の女性ドライバー、平川真子が意気込み。兄・亮に「クラス優勝をするところを見てほしい」
ラリージャパン唯一の女性ドライバー、平川真子が意気込み。兄・亮に「クラス優勝をするところを見てほしい」
AUTOSPORT web
トヨタ陣営の23XIとフォードのRFKが、来季2025年NASCARカップシリーズにて3台体制に拡充
トヨタ陣営の23XIとフォードのRFKが、来季2025年NASCARカップシリーズにて3台体制に拡充
AUTOSPORT web
F1ラスベガスGP FP1:序盤から上位につけたメルセデスがワン・ツー。ノリス、ルクレール、フェルスタッペンが続く
F1ラスベガスGP FP1:序盤から上位につけたメルセデスがワン・ツー。ノリス、ルクレール、フェルスタッペンが続く
AUTOSPORT web
ラッセル、サインツ抑えポールポジション! ガスリー驚異の3番手、角田裕毅もQ3進出7番手|F1ラスベガス予選
ラッセル、サインツ抑えポールポジション! ガスリー驚異の3番手、角田裕毅もQ3進出7番手|F1ラスベガス予選
motorsport.com 日本版
新潟~青森直結 壮大な「日本海東北道」全通まであと少し!? 約320kmの「すごい高速」最後の未開通部どこまで工事進んだ?
新潟~青森直結 壮大な「日本海東北道」全通まであと少し!? 約320kmの「すごい高速」最後の未開通部どこまで工事進んだ?
くるまのニュース
F1ラスベガスGP予選速報|ラッセルPP獲得! ガスリーが驚きの3番手。角田裕毅も7番手と好結果
F1ラスベガスGP予選速報|ラッセルPP獲得! ガスリーが驚きの3番手。角田裕毅も7番手と好結果
motorsport.com 日本版
ヒョンデ、旗艦EVの『アイオニック5』を刷新。次世代800V電源システムで航続距離は703kmに延伸
ヒョンデ、旗艦EVの『アイオニック5』を刷新。次世代800V電源システムで航続距離は703kmに延伸
AUTOSPORT web
名神ICに直結! 「彦根お城トンネル」が12月開通 高速道路から市中心部へ一気にワープ
名神ICに直結! 「彦根お城トンネル」が12月開通 高速道路から市中心部へ一気にワープ
乗りものニュース
ホンダ斬新「オデッセイSUV!?」に大反響! 「V6ワゴン」から進化の“最上級クーペSUV”に「カッコイイ」「モダンな見た目」の声も! 13年ぶりの「アヴァンシア」がスゴイ!
ホンダ斬新「オデッセイSUV!?」に大反響! 「V6ワゴン」から進化の“最上級クーペSUV”に「カッコイイ」「モダンな見た目」の声も! 13年ぶりの「アヴァンシア」がスゴイ!
くるまのニュース

みんなのコメント

27件
  • これにランクル並みの耐久性などを備えたら完璧だね。
  • レンジはリセール気にする貧乏には乗れないよね。貧乏人はレクサスの白でも乗ってればいい
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1835.03267.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

100.03580.0万円

中古車を検索
レンジローバーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1835.03267.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

100.03580.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村