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完全電動化を目指すべントレーの未来戦略!第3回サステナビリティレポートから見る進化と決意

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完全電動化を目指すべントレーの未来戦略!第3回サステナビリティレポートから見る進化と決意

第3回年次サステナビリティレポートに見る成果と展望

ベントレーモーターズはアースデイの2025年4月22日に第3回サステナビリティレポートを発行し、責任あるラグジュアリーへの取り組みを強化することを再確認しました。同社はビヨンド100+戦略のもと前進を続け、初の完全電気自動車を2026年に発表する予定です。ベントレーのこれまで行ってきた環境問題への対応と今後の目標を見ていきます。

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W12を廃してPHEVなど電動化を進める

ベントレーモーターズは、アースデイに第3回年次サステナビリティレポートを発表し、サステナビリティへのコミットメントをあらためて確認した。このレポートでは、「ビヨンド100+」戦略の一環として、ベントレーを持続可能な自動車製造のリーダーとして位置づけ、過去1年間における重要な成果を詳述している。報告書の全文はオンラインにて閲覧可能である。

現在、ベントレーは完全電動化への道を堅持しており、全モデルにプラグインハイブリッド(PHEV)オプションを用意している。象徴的存在であったW12エンジンは2024年に幕を閉じ、同社にとってエンジニアリングの未来を再定義する重要な節目となった。ブランド初の完全電動モデルとして世界初のラグジュアリーアーバンSUVを2026年に発表予定であり、以降10年間にわたり、毎年新たなPHEVまたは完全電気自動車(BEV)を導入するという野心的な目標を掲げている。

クルー本社は製品開発を超え、持続可能な製造拠点としての業界ベンチマークであり続けている。同拠点は2017年以降、100%再生可能電力で稼働しており、2019年以降はグリーンガスの使用も100%に達している。2024年には5年連続でカーボンニュートラルを達成し、現在はPAS 2060規格に基づきLRQAより認証を受けている。

同社はAIを活用した皮革検査の導入など、業界初の技術革新にも取り組んでいる。この先駆的技術により、材料の無駄を省き最適化することで、ベントレーの象徴であるレザーインテリアの持続可能性を高めており、最先端のイノベーションと伝統的クラフツマンシップがいかに共存しうるかを示している。

持続可能な未来に向けた慈善活動と環境支援

2024年には3つの主要施設にまたがる開発が進展し、ドリームファクトリー構想において重要な一歩を踏み出した。エンジニアリングテクニカルセンター(ETC)は、バーチャルテストおよび3Dプリンティングを活用してイノベーションを加速させ、電動化目標を支援した。エクセレンスセンター・フォー・クオリティ&ロウンチ(ECQL)は、品質向上と開発の合理化に向け、高度な試験とAIの統合を推進している。また、テクニカルコンフォーミティセンター(TCC)の刷新により、コンプライアンス試験をクルーに集約することで排出量を削減し、ビヨンド100+戦略との整合性をさらに高めている。

ベントレーの従業員は、引き続き変革の中心的存在である。同社は14年連続で英国の「トップ・エンプロイヤー」に認定されており、人材育成、多様性の促進、従業員の福利厚生を優先してきた。高電圧および電動化プログラムを含む将来志向の技能研修への投資を通じて、従業員がオール電化の未来を牽引する能力を備えるよう支援している。さらに、電動化、デジタル化、高度な製造技術に重点を置いた5年間の技能転換プログラムを導入し、次世代のモビリティを担う高度技能人材の育成を進めている。2027年までには1万件の学習成果を提供し、従業員が自動車業界における革新の最前線に立ち続けることを目標としている。

ベントレーは、事業活動の枠を超えて、社会および環境に対する前向きな影響を与えることに注力している。2024年には、受賞歴を持つ「アドバンシング・ライフ・チャンス・プログラム」および環境財団を通じて、世界中の慈善活動に対し200万ユーロ超の寄付を行った。こうした取り組みは、クルーおよび世界各地の人々と地球に対する同社の責任感を、今後何世代にもわたり強化するものである。

AMWノミカタ

ベントレーの次の100年を定義する戦略「ビヨンド100+」の4つの軸は、持続可能性、多様性、デジタル化、財務の健全化である。その目標の進捗をレポートするものが、今回発表されたサステイナビリティレポートである。大きな数字の実績だけ紹介するとベントレーは2024年、約3億5000万円の環境や人々に対する寄付を行い、約66万3000人がこの恩恵を受けている。

人材に対する支援も積極的に行い、150人もの研修生を受け入れている。この研修制度には1万4500人もの応募があり、女性の応募者が224%も増えたことが大きな成果である。また、新規採用社員の65%がこの研修制度経験者であることもこの制度が優良な人材採用プログラムであることを裏付けている。エネルギー消費率は2010年に比べ59%削減された11万3824MWhとなり、CO2の排出量も昨年比6.5%減の9260トンとなった。

ベントレーは完全電動化を謳う数少ない自動車メーカーである。既存のベントレーのPHEVモデルのオーナーの満足度は93%と高い。2025年に発表されるラグジュアリーアーバンSUVは、これまでのモデルと同様に新たなセグメントを創造できるモデルとなるのか興味深い。

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