2025年度に過去最高の販売台数を記録
4月16日、三菱自動車(以下三菱)は『デリカD:5』の2025年度(2025年4月~2026年3月)国内販売台数が2万6379台で、2007年1月の発売以来、これまで最多であった2007年度を上まわり、過去最高の販売台数を記録したと発表した。
【画像】初登場から19年!過去最高の販売台数を記録した『三菱デリカD:5』 全57枚
SUV人気やアウトドア志向の高まりに加え、デリカD:5はSUVの走破性にミニバンの快適性と使い勝手を融合させた『オールラウンドミニバン』という、三菱ならではのユニークな商品性で好評を得たと分析。
2013年のクリーンディーゼルエンジン導入や2019年のデザイン及びパワートレイン大幅改良など継続的に商品力を強化してきたとはいえ、2020年度以降は年度の販売台数を更新し続けているのは驚異的である。
デリカの歴史は古く、1968年に初代モデルを発売。その後デリカスターワゴン(2~3代目)、デリカスペースギア(4代目)、デリカD:5(5代目)と進化し、歴代モデルの販売累計は約140万台、デリカD:5の販売は31万台を超え、三菱を牽引してきた。
同社の中澤範行国内営業本部長も「SUVの走破性とミニバンの快適性を高次元で融合させた唯一無二のパッケージは、変化する市場環境の中においても揺るがない魅力として評価されており、今後もその価値をさらに高めていきます」とコメントを出している。
人気の要因は、質実剛健の超実力派であること
デリカD:5の特徴は、リブボーンフレームによる堅牢で高い剛性を持つ車体を備え、荒天時や悪路でも確実に乗員や荷物を目的地まで運ぶ、唯一無二のオールラウンドミニバンであること。その質実剛健な安心感と信頼によって、多くのユーザーから長年に渡って支持されてきた。
絶えず進化を続け、今年1月には新デザインのフロントグリル、フロント及びリアバンパーやホイールアーチモール追加などで、より一層力強いエクステリアデザインを採用。インテリアも8インチカラー液晶メーターの採用とインパネやシート生地の変更で、先進性だけでなく、頑丈で実用的なギア感とプレミアム性も向上している。
走りでは、車両運動性能を向上させるAWC(オール・ホイール・コントロール)を『S-AWC』へと進化させ、4つのドライブモード(エコ/ノーマル/グラベル/スノー)と、下り坂でも車速を一定に保つヒルディセントコントロールも採用した。
安全面では衝突被害軽減ブレーキに自転車の検知も追加し、誤発進抑制機能は後退時のアクセル踏み間違えにも対応。さらにマルチアラウンドモニターのカメラ画質を約3倍高めて、両サイド、フロントのビュー画面やバードアイ、透過フロントサイドのビュー画面も増えて視認性を向上している。
他にも各種機能が進化、アップグレードしており、最上級グレード『P』が予約注文で全体の8割以上と人気が高いことからも、ユーザーはデリカD:5のプレミアム性を求めていると分析できるだろう。
マーケティング大成功、『デリカミニ』との相乗効果
三菱のデリカと言えば『デリカD:5』と『デリカD:2』、そして公式キャラクターの『デリ丸。』や記憶に残るCM等によるマーケティング効果もあって大ヒット中の『デリカミニ』が挙げられる。
デリカ・シリーズの人気の高さは、販売店への来場機会の創出や商談時における選択肢を増やしており、マーケティングや販売への相乗効果は大きい。例えば、デリカD:5購入で販売店へ来場した際に、展示されていたデリカミニを見て家族も購入するといったパターンである。
eKを含むデリカミニの2025年度販売台数は6万4079台で、国内におよそ550店舗あるとされる三菱販売店において、一店舗当たり月に約10台に迫る売れ行きだ。これは日本のベストセラーモデルであるホンダN-BOX(同19万8893台で同およそ2060店舗)の、月に約8台さえも上回るもの。
デリカD:5の販売好調はそんなデリカミニの存在による相乗効果も大きいと考えられ、デリカは三菱を代表するブランドとして、トヨタ・クラウンのようなラインナップ横シリーズ展開と異なる点も実に興味深い。
新しいモデルほど売れる新車効果のセオリーがデリカD:5には良い意味で当てはまらず、本質的魅力があってユーザーが求める内容を満たしていれば、クルマは初登場から長年経っても売れることを立証したデリカD:5の存在は大きいのである。
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