BMW M3は2026年に誕生40周年を迎える。その初代モデルであるE30はいまなお世界中のファンから絶大な支持を集めている。そして今回、英国で開催されたオークションでは、特別仕様車BMW M3 スポーツエボリューション(BMW M3 Sport Evolution)が驚愕の価格で落札された。
モータースポーツ史に名を刻む名車であり、現在でも熱狂的なファンを持つ「BMW M3」。なかでも初代E30型は別格の存在だ。しかし今回、英国のオークションで特別仕様車の「BMW M3 スポーツ エボリューション」に付けられた価格は、その人気を考慮しても桁違いだった。
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英国エプソムで開催されたRMサザビーズのオークションで、「BMW M3スポーツエボリューション」が40万4,375ポンド(約8,600万円)という過去最高クラスの価格で落札された。購入者は非公表。この価格で手に入れたのは、わずか600台限定で生産されたE30 M3の究極仕様「スポーツエボリューション」だ。
興味深い履歴を持つ1台今回出品された1991年式「M3スポーツエボリューション」は、驚くほど良好なコンディションを維持している。ブラックのボディカラーとブラックレザーのインテリアは、まるで新車のような状態だ。オークション開催時の走行距離は4,503kmに過ぎなかった。
英国で競売に掛けられたものの、この個体はドイツで製造された正規モデルである。BMWクラシック部門は2024年に真正性を証明する認定書を発行。同年、このM3は英国へ輸入されたが、それ以前の約10年間はアジアで保管されていたという。
ブラックで統一されたインテリアは、写真で見る限りほぼ新車同様の美しさを保っている。Photo:Neil Fraser / RM Sotheby's1991年にE30 M3の生産終了を迎える直前、BMWは最後の進化版としてスポーツエボリューションを投入した。
標準仕様では2.3リッター直列4気筒「S14」エンジンが197psを発生していたが、スポーツエボリューションでは排気量を2.5リッターへ拡大し、最高出力は235psまで向上。さらに、ボディの細部を見直し、内装装備も簡素化したことで、標準車より25kg軽量に仕上げられている。
現行M3なら4台以上購入できる価格ドイツの中古車市場では、E30 M3はおよそ7万ユーロ(約1,270万円)から購入可能で、コンディションの優れた個体でも17万ユーロ(約3,100万円)程度が相場となっている。
しかし今回の落札価格47万5,000ユーロ(約8,600万円)は、その市場価格を大きく上回る歴史的な金額だ。
比較すると、現行BMW M3(G80)セダンのドイツ価格は9万6,500ユーロ(約1,750万円)から、兄弟車であるM4クーペは9万8,500ユーロ(約1,790万円)から販売されている。つまり今回のスポーツエボリューションの価格があれば、現行M3をほぼ5台購入できる計算になる。
BMWはM3誕生40周年を祝福2026年、BMW M3は誕生40周年という大きな節目を迎える。それに合わせBMWは先日、次世代EVスポーツの方向性を示す「BMW Mコンセプト・ノイエ・クラッセ」を公開。これは将来登場する初の電動M3を予告するモデルだ。
その圧倒的な存在感は、伝説的なE30スポーツエボリューションでさえ、隣に並べば小さく見えてしまうほどである。
一方で、「内燃機関のM3はこれで終わるのでは」と心配するファンは安心してほしい。BMWはすでに、次世代M3はEV仕様とガソリンエンジン仕様の両方をラインアップすることを明らかにしている。電動化の時代が進んでも、M3の伝統はひとつのパワートレインに限定されることはない。
Text: Maurus Elias MoritzPhoto: Neil Fraser/RM Sotheby's
編集部よりE30 M3スポーツエボリューションは、単なる希少車ではない。DTMをはじめとするツーリングカーレースで培われたホモロゲーションモデルの頂点であり、BMW M社の歴史そのものを象徴する1台だ。近年、80~90年代の高性能モデルは世界的に価値が急騰しているが、今回の約8,600万円という落札額は、その人気が投機ではなく「文化財」として評価され始めていることを示しているのかもしれない。2026年に40周年を迎えるM3は、EV時代へと歩みを進める一方で、E30が築いた伝説はこれからも色あせることはない。アウトビルトジャパン(Auto Bild Japan)
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みんなのコメント
鉄屑を買った馬鹿ですね~