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フォードGTがBMWとの一騎打ち、波乱の終盤バトルを経て初優勝/IMSA iRacing Proシリーズ第5戦

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フォードGTがBMWとの一騎打ち、波乱の終盤バトルを経て初優勝/IMSA iRacing Proシリーズ第5戦

 5月28日、隔週木曜日に開催されているIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の公式eレース『IMSA iRacing Proシリーズ』の第5戦が“仮想”バージニア・インターナショナル・レースウェイで行われ、ケントン・コック(フォードGT)がポール・トゥ・ウインで初優勝を飾った。

 全6戦からなるバーチャルシリーズもいよいよ終盤戦に突入。最終戦を前にした大事な1戦のスターティンググリッドには、ブルーノ・シュペングラー(BMW M8 GTE)をはじめとする、これまでに実施された4ラウンドで存在感を示してきたドライバーたちが顔を揃えた。
 
 そのなかで予選最速タイムを刻んだのは開幕戦から一貫してパープルのフォードGTを駆るコックで、0.010秒差の2番手にシュペングラー(BMW M8 GTE)、予選2列目にはロドリゴ・プラカー(フォードGT)とローレンス・ファントール(ポルシェ911 RSR)が続いた。
 
 90分間の決勝レースではオープニングラップに4番手を争うファントールとオーグスティン・カナピノ(フェラーリ488 GTE)の接触があり、7番手スタートとなったジャック・ホークスワース(フォードGT)を巻き込んだマルチクラッシュが発生。後続の車列でもこれを避けようとした動きからコースアウトするマシンが続出し混乱を極める。

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 一方、ポールポジションから好スタートを決めたコックは、シュペングラーから逃げを打てないものの安定した走りでレースを牽引していく。
 
 2台のトップ争いは後続を引き離しつつ終始ギャップが1秒以内となる一騎打ち状態となり、レース中盤のピットストップも同一周に行われた。順位変動なく迎えたレース後半には恒例の“コンペティション・コーション”を経て、ジェシー・クローン(BMW M8 GTE)がこのバトルに加わり三つ巴の戦いに発展する。
 
 チェッカーまで残り10分、依然として3台によるトップ争いが繰り広げられるなか、2番手につけていたシュペングラーがスピンを喫し5番手に後退。優勝争いは2台に絞られる。
 
 息詰まる戦いが動いたのはレース最終盤だ。ホームストレートでスリップストリームから抜け出したクローンが、ターン1でコックを若干押し出す形でポジションアップに成功する。このまま勝負ありかと思われたが、同じラップに今度はコックがタイヤをロックアップさせクローンを軽くプッシュ。これによりBMWはスピンを喫し再度コックがトップに立つことになった。
 
 直後ファイナルラップを迎えたアメリカ人ドライバーは、フォードGTでシリーズ初のトップチェッカーを受け自身としても初優勝を飾った。2位は単独スピンによって一時6番手に順位を下げていたものの、その後追い上げをみせたシェーン・ヴァン・ギスバーゲン(ポルシェ911 RSR)。3位にはオープニングラップの混乱の原因となったカナピノが入っている。
 
 今レースの主役のひとりだったシュペングラーは、2戦連続4位となった道見真也(ポルシェ911 RSR)に続く5位でフィニッシュ。ポイントランキングでは首位の座を守った。クローンは最終的に9位でチェッカーを受けた。

 IMSA iRacing Proシリーズの次戦、最終ラウンドは6月11日の18時(日本時間12日7時)から“仮想”ワトキンスグレンで行われる。

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