ボルボグループに属する米国のトラックメーカー、マック・トラックスは大型トラクタの新型車「キーストーン」の導入と、大型トラック「グラナイト」のフルモデルチェンジを発表した。いずれもボケーショナル系の大型車となる。
昨年にオン・ハイウェイ系(貨物輸送用)大型トラックを刷新した同社は、ボケーショナル系(特装系)も刷新し世代交代を印象付けた。長距離トラクタが「パイオニア」、地場・中距離トラクタが新型「アンセム」、ボケーショナルトラクタが「キーストーン」、ボケーショナルリジッドが新型「グラナイト」というラインナップだ。
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新型グラナイトは、車名は継続するがゼロからの再創造だといい、大型トラクタと共通のMP13型エンジンを搭載する。また、この市場では初めてとなる安全技術の数々を投入し、北米のボケーショナルトラックの新水準を目指す。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/Mack Trucks
マック、ボケーショナルトラックの「グラナイト」を全面刷新
米国の大手トラックメーカーでボルボグループに属するマック・トラックスは2026年3月2日、新設計・再創造を謳う新型「グラナイト」を発表した。同日に発表された新型車「キーストーン」とともに、同社のボケーショナル系ラインナップを強化する。
北米市場では建設系の特装車や農業・林業用のトラックを「ボケーショナル」(「専門職」の意味)、長距離輸送など貨物用トラックを「オン・ハイウェイ」と大別する区分が一般的。
ボケーショナル系の大型リジッド(単車)がグラナイト、同トラクタがキーストーンとなる。前年にはオン・ハイウェイ系の「パイオニア」及び新型「アンセム」も発表されており、大型トラックの世代交代をさらに進めた。
安全技術や快適性など、マックは新世代トラックでボケーショナル市場に新たな水準を確立するといい、同社社長のスティーブン・ロイ氏は次のように話している。
「新型グラナイトはマックの理念の全てを体現しています。それは、伝説的な堅牢性、妥協のない性能、最も過酷な現場で私たちのトラックを信頼してくださるお客様へのコミットメントです。
新型グラナイトは完全にゼロから再創造したトラックです。貨物輸送用に導入した『パイオニア』と新型『アンセム』と同等のイノベーションを、ボケーショナル市場にもたらします」。
業界初の技術を投入
新型グラナイトではボケーショナル市場では初めてとなる複数のテクノロジーを投入している。
オプションの安全スイートとなる「マック・プロテクト」は、オン・ハイウェイ系に導入したのと同じシステムで、フロントカメラとフロントレーダー、助手席側及び運転席側の270度広角レーダーを備えている。米国のボケーショナル市場で両サイド(運転席側と助手席側)にレーダーを搭載するのは初めてだという。
また、電子制御パーキングブレーキ(eパーク・ブレーキ)もボケーショナル市場には初めて導入する装備で、ロールアウェイ(パーキングブレーキのかけ忘れによる逸走)を防止しつつ、シフト操作と連動するため煩わしさもない。
標準装備のフロントエアバッグのほか、オプションでサイドカーテンエアバッグも用意する。
新型グラナイトは全車が標準でE911自動通報機能を備える。携帯電話の電波が届く範囲に居るなら、エアバッグの作動や横転・衝突を検知した場合に911(日本の110/119番に相当する緊急サービス)に自動的に連絡するもので、これもボケーショナル市場では初めての機能だ。
専用のカメラシステム(オプション)も用意しており、バックアップカメラや助手席側下向きカメラなど最大5台のカメラ入力に対応し、大型特装車に多い死角をカバーする。特に市街地では非常に役立つ装備で、デジタルミラー(従来型のリアビューミラーに代わるカメラ&モニターシステム)もオプションで用意する。
デイキャブと44インチスリーパーの2タイプを用意し、前軸位置の違うアクスルフォワード/アクスルバックや、定格荷重の異なるフロント/リアアクスルなど多様なニーズに応える。また、除雪車用にスノープラウ(排雪板)へのアクセスを用意にするハッチなどもオプションで備える。
ボケーショナル市場に新たなパフォーマンス
現行型のグラナイトにはマックのMP7型(排気量11L級)及びMP8型(同13L級)ディーゼルエンジンが搭載されているが、新型グラナイトでは大型トラクタと同じマックMP13型エンジン(同13L級)が搭載される。
ボルボグループでプラットフォームを共有する最新世代のMP13型は、最大540hpと1950lb-ft(約270kgm)を発揮する。従来型と比較して最大3%の燃費向上を果たしている。
自動化マニュアルトランスミッション(AMT)の「mドライブ」もアップデートされ、12段、13段、14段AMTを提供する。シフト時間を30%短縮するとともに、応答性とシフト品質が向上した。
多段トランスミッションもオン・ハイウェイ系のオーバードライブ方式とは異なるようで、13段AMTは急勾配/重量物に対応するため低速域にクリーパーギア段を追加したのもの。また14段AMTは32:1の超低速ギアを備え、ダンプトラックによる「敷き均し」(荷台を傾けながら微速前進し砂利等を均一に撒く技術)など微速調整に適したトランスミッションだという。
また、カミンズのX10型エンジン(350-450hp/1250-1650lb-ft)とアリソン製ATも利用可能だ。
優れた乗り心地と荷重管理のため8バッグ式エアサスペンション「マックス・ライド」も新しくなったが、耐久性に実績のあるアクスルは引き継いでいるそうで、同社でボケーショナル・中型車を担当する副社長のティム・リンクル氏は「一日の仕事の中で、荒れた現場と市街地の双方を走行しなければならないボケーショナルトラックでは、乗り心地が非常に重要です。マックス・ライドはよりスムーズで快適な乗り心地によりドライバーの疲労を軽減し、最高の仕事をサポートします」と話している。
新設計の新型キャブはより広く
新型グラナイトはガルバナイズド鋼板(亜鉛メッキ鋼)の新型キャブを採用しており、従来モデルよりかなり大きくなった。特にBピラー(サイドウィンドウの後ろ)の幅は9インチ(約23cm)拡大され、室内空間が広くなったことでドライバーの快適性が向上した。
キャブはISO基準を満たすとともに、ボルボグループだけあってスウェーデン式の衝突試験(BOF10)にも合格しており、性能を維持しながら乗員保護にも注力するマックのコミットメントを示している。また、ウィンドシールド(フロントウィンドウ)の耐久性と耐衝撃性も向上した。
キャブスペースを拡大するいっぽう、BBC(バンパーからキャブバックまでの長さ)は短縮され、架装性が向上し、規制要件への準拠も容易になった。
内装に関してはバイアスを避けるためバージニア工科大学に調査を委託し、30名を超えるプロドライバーの意見を取り入れた。彼らはマックの新型車であることは知らされずにプロトタイプを評価し、エルゴノミクスやスイッチの配置、視認性などに関するフィードバックを提供したという。
ボンネット部分はマックのアイコンである「R」シリーズからインスピレーションを得たもので、サイドのエアインテークを低くすることでAピラー前方の視界を向上、垂直方向のスペースを確保したことでより高性能な冷却パッケージを配置可能とした。
チーフデザイナーのルーカス・イェーツ氏によると、エクステリアはパイオニアの改良ではなく全く新しいプラットフォームだといい「路上ではタフで自信に満ちているように見えるとともに、実際に頑丈でどんな状況にも耐えられるように設計しました。お客様から信頼されているマックのDNAは維持しつつ、耐久性と機能性を重視し、とりわけステンレススチール製のグリルは非常に剛性が高く、これまでトラックに採用した中で最高品質のものだと思います」と話している。
モジュラー式のバンパーシステムは複雑なボケーショナル用途に対応するためのもので、従来だと様々なけん引・アクスル構成への対応で60種類以上のバリエーションが必要だった。新設計では共通のセンターピースと、交換可能なエンドキャップで構成され、複雑性を排除し、選択肢を維持しながら生産効率を大幅に向上させた。
キャブルーフに新たに搭載するバレットランプはモダンな外観を実現するとともに、クリアランス/識別灯としての要件も満たしている。
特装車ではボディ(架装物)との連携も重要となるが、新型グラナイトは最新世代の「ボディ・リンクIV」を搭載する。電気アーキテクチャを一新し、架装側にカスタマイズ可能なロジックと診断機能を提供するほか、プログラム可能なスイッチとコントローラをサポートし、車両全体の生産性や安全性を向上した。
新型グラナイトの受注開始は2026年後半で、翌年1月から生産を開始する。同社のほかのクラス8大型トラックと同じくペンシルベニア州のリーハイバレー・オペレーションで組み立てられる予定だ。
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