現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【「クルマの楽しさ」の原点!!】ジワリ復権!? MTで乗るべき国産車 ベスト10

ここから本文です

【「クルマの楽しさ」の原点!!】ジワリ復権!? MTで乗るべき国産車 ベスト10

掲載 更新 92
【「クルマの楽しさ」の原点!!】ジワリ復権!? MTで乗るべき国産車 ベスト10

 現在は日本で販売される車両の約98%がAT(オートマチックトランスミッション)という状況のなかで、MT(マニュアルトランスミッション)にも復権の気配!?

 販売する登録車10モデルのうち、8モデルにMT車を設定するなど、マツダは以前からMTに積極的だったが、日本自動車界の盟主・トヨタも、最近はMT車の設定を増やしている。話題のGRヤリスはラリー用ホモロゲーションモデルだから当然といえるが、カローラやSUVのC-HRにまで6速MT車を設定している。

【シティ シルビア チェイサー RX-7…】 もう一度乗りたい!!! レストアしてほしい往年の名車たち 9選

 そんなジワジワと復権してきた3ペダルMT車は、「車を操る楽しさ」の原点として、やはり代え難い魅力をもつ。

 両手両足の動きをシンクロさせることで運転の楽しさをフルに感じさせてくれる、そんなモデルと識者が選ぶMTで乗るべき車ベスト10を紹介していこう。

文:松田秀士、片岡英明、斎藤聡
写真:HONDA、編集部
ベストカー 2020年4月10日号

【画像ギャラリー】今や希少!? MTで操れる国産車 全11台!!

ロードスターは「MTならではのフィール味わえる」

ロードスター/全長×全幅×全高:3915×1735×1235mm、エンジン:1.5L直4(132ps/15.5kgm)、価格:281万8200(Sスペシャルパッケージ)

 ロードスター2台を上位に選んだのはトランスミッションとシフトノブがほぼ直結状態にあるので、MTならではのダイレクトにギアを動かしているようなシフトフィールが味わえるから。

 では、なぜRF(リトラクタブル・ファストバック)より(ソフトトップの)ロードスターが上位かというとコストパフォーマンスだ。

 そのコストパフォーマンスで素晴らしいのが3位のアルトワークス。軽快で運転しやすく、ヒール&トゥなどMTならではの技術を駆使することで、ドライブが楽しくなる。

アルトワークス/全長×全幅×全高:3395×1475×1500mm、エンジン:658cc直3ターボ(64ps/10.2kgm)、価格:153万7800円

 スイフトスポーツもコストパフォーマンスでは甲乙つけがたい。サスペンションのストローク感がリズムを生み、ステップを刻むようなハンドリング。そして、そのリズムがそのままシフトワークを楽しくしてくれる。

 5位のカローラスポーツもサスペンションの動きによるホイールトラベルがしなやかで、シフトチェンジのリズムを支える。

 マツダ3はシャシーに対してエンジンが非力だが、そこをMTが補い、非力ゆえに頻繁なシフト操作が必須で楽しめる。

 7位のノートMISMO Sはチューニングカーらしいクラフト感があり、ドラポジを含めてMTが楽しめる設定。

 10位S660は軽にしては高いが、シフトフィールはMRでありながら正確で素晴らしい。

「運転して抜群に楽しい」フェアレディZ

フェアレディZ/全長×全幅×全高:4260×1845×1315mm、エンジン:3.7L・V6(336ps/37.2kgm)、価格:397万9800円

 12年前に誕生した古参モデルだが、運転してバツグンに楽しいのがフェアレディZの6速MT車だ。

 FR方式にV型6気筒のパワフルなエンジンを組み合わせ、刺激的な走りを満喫できる。雪道でも走らせてみたが、操る楽しさは格別。シンクロレブコントロールを採用し、気持ちよく回転を合わせてくれる。

 また、2018年モデルから採用した高効率クラッチにより、低ミュー路でもスムーズな発進が可能だ。

 このZに劣らないほど変速が楽しいのがマツダのロードスターである。クーペスタイルのRFもいいが、非力な1.5Lエンジンをパワーバンドに乗せ、操っている感覚が強いのはオープンのロードスターだ。

 ショートストロークの6速MTを変速するのが楽しい。トヨタ86とBRZの6速MTは剛性感が増し、変速フィールとクラッチのバランスもよくなった。が、ドライバーが操っている感覚はロードスターに少し及ばない。

 5位にはミドシップエンジンに6速MTを組み合わせたS660を選んだ。低速トルクの薄い660ccターボでパワーを引き出して走る楽しさがある。

 注目のGRヤリスは、(プロトタイプに対して)量産モデルでどのくらい変速フィールが向上しているかわからないが、期待を込めて6位。

シャキシャキ回るエンジンはやはりMTが面白い!

ノート NISMO S/全長×全幅×全高:4165×1695×1515mm、エンジン:1.6L直4(140ps/16.6kgm)、価格:237万1600円

 マニュアルトランスミッション(MT)の面白さは、より深くクルマの運転に関与できること。

 言い方を変えると、深くクルマとの関係を持とうとした時、それに応えてくれるクルマは、MTで乗ることで、より濃厚な楽しさを得ることができるということだ。

 ロードスターはまさにその代表的なクルマ。微妙なアクセルワークに、エンジンが動作の意図を汲み取るように反応してくれる。そんな深い楽しさがロードスターにはある。これはRFも同様。

 フェアレディZには豪快なパワーとトルクを制御する面白さがある。ATも低めの回転でロックアップしてくれるので、MTに近いダイレクトなフィールはあるが、やはり適切なギアを選び制御する面白さはMTにより多くある。

BRZ/全長×全幅×全高:4240×1775×1320mm、エンジン:2Lフラット4(207ps/21.6kgm)、価格:302万5000円(S)

 BRZ/86は上位のスポーツモデル含めMTが面白い。水平対向エンジン独特の吹き上がりの感触が密に味わえる。NAならではのダイレクト感も魅力。

 ノートNISMO Sはメーカー製のエンジンスワップチューン。シャキシャキ回るエンジンはやはりMTが面白い。ジムニーはトライアル的な4×4スポーツドライブにMTは必須ってこと。

実は進化!? MTの最新技術最前線

マツダ2のMT車には坂道発進時の後退を防ぐヒルローンチアシスト(HLA)を装備。現代では多くのMT車が同様のシステムを装備。イージードライブ性が向上している

 近年のクルマの電子制御化は、アクセルやブレーキにも及び、安全性が飛躍的に高められている。その電子化による恩恵は、ドライバーにシフト操作が委ねられているMTにも及んでいるのだ。

 MT免許の取得時、実技の最大の難関が「坂道発進」。右足をブレーキペダルから離してアクセルに踏み換えた瞬間、軽くアクセルをあおりつつ左足のクラッチペダルをゆっくり離す必要があるが、この一連の操作が難しく、後退してしまいがち。

 そんな坂道での後退を防ぐ機能が「ヒルスタートアシスト」で、メーカーによって呼び方は微妙に異なるものの基本的な機能は同じ。

 例えばマツダ2に搭載されている「ヒルローンチアシスト(HLA)」は坂道発進でペダルを踏み換える際に自動でブレーキの油圧を保持(約2秒間)し、アクセルペダルを踏むと緩やかな勾配では速やかにブレーキを解除。急勾配では充分にトルクが発生してから、ブレーキを解除してくれるのだ。

カローラスポーツに採用のiMTは、シフト操作にあわせて最適なエンジン回転数になるよう制御を行っている

 MTの乗り始めでドライバーを悩ませる「発進時のエンスト」。カローラスポーツに設定された「iMT(インテリジェント・マニュアル・トランスミッション)」には、これを防ぐ機能が搭載されている。

 発進時のクラッチ操作を検出すると、エンジン出力が最適となるよう制御するためエンストしにくいのだ。

 さらに、ワインディングなど素早く変速する必要がある状況下、ノーマル/エコ/スポーツとある走行モードのなかからスポーツを選択すれば、変速後にエンジン回転数を合わせるよう制御されるため、スムーズにシフトチェンジを行うこともできる。

 また、近年のMTはシフト操作系も精度や剛性がアップ。

 遊びも少なくなり昔に比べて格段によくなっており、変速時にギアの回転を合わせるシンクロメッシュがダブル/トリプルと多重化されることでよりスムーズにチェンジ可能と、確実に進歩しているのだ。

【画像ギャラリー】今や希少!? MTで操れる国産車 全11台!!

こんな記事も読まれています

全長5.7m級の「斬新トラック」実車公開! ド迫力“カクカク”デザイン×「全面ステンレス」ボディ採用! 「サイバートラック」を披露
全長5.7m級の「斬新トラック」実車公開! ド迫力“カクカク”デザイン×「全面ステンレス」ボディ採用! 「サイバートラック」を披露
くるまのニュース
1225馬力の新「ハイパーカー」欧州初上陸! 中国アイオン(AION)新型EV導入へ
1225馬力の新「ハイパーカー」欧州初上陸! 中国アイオン(AION)新型EV導入へ
AUTOCAR JAPAN
ランボルギーニ、新型車を間もなく発表へ…電動『ウルス』の可能性も
ランボルギーニ、新型車を間もなく発表へ…電動『ウルス』の可能性も
レスポンス
タイヤ装着前に信号が変わるミスが発生、クルーは転倒。ガスリーはピットストップの改善を誓う/F1第5戦
タイヤ装着前に信号が変わるミスが発生、クルーは転倒。ガスリーはピットストップの改善を誓う/F1第5戦
AUTOSPORT web
BYDが輸入車の聖地に新店舗オープン! EVバスも運行予定の目黒通りはBYD率が高まること必至です
BYDが輸入車の聖地に新店舗オープン! EVバスも運行予定の目黒通りはBYD率が高まること必至です
Auto Messe Web
「フェラーリは戦略以外のすべてで強い」と逆転勝利のトヨタ技術首脳。改善傾向のタイヤ摩耗も警戒
「フェラーリは戦略以外のすべてで強い」と逆転勝利のトヨタ技術首脳。改善傾向のタイヤ摩耗も警戒
AUTOSPORT web
新しくもどこか懐かしい? 「愉しむためのBEV、時代が変わる予感」 ヒョンデ・アイオニック5N
新しくもどこか懐かしい? 「愉しむためのBEV、時代が変わる予感」 ヒョンデ・アイオニック5N
AUTOCAR JAPAN
斬新“レッド内装”採用! ホンダ新型「“スポーティ”セダン」世界初公開! 異形ハンドル&特殊モニターに「カッコイイ」の声も!「GT」登場
斬新“レッド内装”採用! ホンダ新型「“スポーティ”セダン」世界初公開! 異形ハンドル&特殊モニターに「カッコイイ」の声も!「GT」登場
くるまのニュース
もてぎに「働くクルマ」が大集合、ゴールデンウィークにイベント開催へ
もてぎに「働くクルマ」が大集合、ゴールデンウィークにイベント開催へ
レスポンス
白熱する来季F1ドライバー市場、“主役”はレッドブル離脱噂のフェルスタッペン&新規参戦アウディ?
白熱する来季F1ドライバー市場、“主役”はレッドブル離脱噂のフェルスタッペン&新規参戦アウディ?
motorsport.com 日本版
もはや「スーパーカー」!? めちゃ“黒い”トヨタ「ハイエース」登場!“クセ強”1BOXバンが「カッコ良すぎ」と反響集まる
もはや「スーパーカー」!? めちゃ“黒い”トヨタ「ハイエース」登場!“クセ強”1BOXバンが「カッコ良すぎ」と反響集まる
くるまのニュース
『ホールデン・コモドア』国際交流戦に現れ、快走したオーストラリアンV8【忘れがたき銘車たち】
『ホールデン・コモドア』国際交流戦に現れ、快走したオーストラリアンV8【忘れがたき銘車たち】
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツ Gクラスの電気自動車がまもなくやってくる?──GQ新着カー
メルセデス・ベンツ Gクラスの電気自動車がまもなくやってくる?──GQ新着カー
GQ JAPAN
入賞枠拡大の新F1ポイントシステム案、ドライバーからは賛否両論「大きな切り傷に絆創膏貼るみたいなもん」との声も
入賞枠拡大の新F1ポイントシステム案、ドライバーからは賛否両論「大きな切り傷に絆創膏貼るみたいなもん」との声も
motorsport.com 日本版
スバル レガシィが生産終了へ──GQ新着カー
スバル レガシィが生産終了へ──GQ新着カー
GQ JAPAN
[音響機材・チョイスの勘どころ]サブウーファー「小型・薄型モデル」の選択のキモは、“サイズ”と“音”と“価格”!
[音響機材・チョイスの勘どころ]サブウーファー「小型・薄型モデル」の選択のキモは、“サイズ”と“音”と“価格”!
レスポンス
WECスパ、テストで負傷のハプスブルクが復帰へ。LMGT3クラスのエントリーリストには宮田莉朋の名前も
WECスパ、テストで負傷のハプスブルクが復帰へ。LMGT3クラスのエントリーリストには宮田莉朋の名前も
motorsport.com 日本版
ブリッツのストラットタワーバーにGR86 / BRZ(ZN8/ZD8)のフロント&リア用、『アクア』フロント用が追加
ブリッツのストラットタワーバーにGR86 / BRZ(ZN8/ZD8)のフロント&リア用、『アクア』フロント用が追加
レスポンス

みんなのコメント

92件
  • MT自体が絶滅寸前の現状でベスト10と言われても。。。今まで30年MTしか乗っていません。坂道発進の煩わしさはいつも感じています、技術向上でATのほうが速く走れるのも分かってます、F1でさえATになって久しいのも分ってます、でも『操縦欲』を満たしてくれるMTは止められませんね。一生MTに乗ります!
  • せっかくMTを選んだのに、電子制御の介入があっては技術が育たないのでは?
    それとも、OFFできるねかな?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

203.2315.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

97.0499.0万円

中古車を検索
S660の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

203.2315.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

97.0499.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村