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日々の生活の相棒としてBYDのコンパクトEV「シーガル」は最適な1台かもしれない

掲載 更新 12
日々の生活の相棒としてBYDのコンパクトEV「シーガル」は最適な1台かもしれない

日本円換算で150万円から180万円の価格で、305kmから405kmも走れるBYDの電気自動車「シーガル」。短時間だが走りを確かめた小川フミオ氏は、価格から想像する以上の良いフィーリングを得たようだ。

けっして安物ではない

BYDの驚愕の開発スピードの早さ!日本メーカーはまず仕事のやり方を変える必要がある!?

BYDが23年に(本国で)ローンチした、日本の軽自動車より30cmほど長いだけの全長3,780mmのコンパクト4ドア「シーガル」。乗ると、けっして安物ではない印象を受けた。

BYDは、モデルラインナップの拡充で、市場のニーズを先取りしていこうという製品戦略のようで、大から小まで、手がけるモデルのサイズを拡げている。

大は、「ジャパンモビリティショー2023」に出展した電動スーパーSUV「Yangwang(ヤンワン) U8」や、アルファードより長い車体の「Denza(デンザ) D9」。小はたとえばこのシーガル。

シーガルは、「ドルフィン」や「シール」などのBEVと共通の「eプラットフォーム3.0」を使用。ホイールベースは2,500mmと、全長に対して比較的長い。BEVならではのパッケージングだ。

乗りこんだ時の印象は、まずシートクッションが予想以上に厚くて、しっかりからだを受け止めてくれるのが嬉しかった。

私が乗ったのはおそらく上級グレードだったはずで、室内は落ち着いたグレーとトルコブルーというのか、くすんだ水色との2トーン。ハンドルリムもブルーで巻いてあって、視覚的な質感も高い。

モニタースクリーンは、ドライバー前に小型なものと、ダッシュボード中央に10.1インチの、やはりドルフィンなど上級車種よりすこし小ぶりのものがそなわる。私は試す時間がなかったが、これもボタンで90度回転して縦型になるという。

中国のクルマで感心するのは、すべてスマートフォンを使うこと前提の設定。そのひとつが、かならずといっていいほど装備されているワイヤレス充電器だ。

上級車は2台並べて置けるけど、スペースが限られてしまうシーガルでは1台ぶんのみ。それでも通勤用途がメインなら、十分だろう。

なめらかな走行感覚

試乗場所が、広いとはいえ深圳のBYD本社の敷地内だったため、信号ダッシュも、ワインディングロードからいかに速く抜け出していくかなんていう走り方も、試せなかった。でも、フツウに走るぶんには、スムーズな加速感だ。

車重がBYDの諸元表に記載されていないのが残念だが、最大トルク135Nmでもかったるさは感じなかった。まあ、発進から時速50km/hまで4.9秒ていどなので、BYDの上級モデルほど驚くような加速性はないけれど、日常使いは十分だろう。

乗り心地はけっこうよい。アクセルペダルの急なオンオフでノーズが動くようなこともなく、終始フラットな姿勢を保つ印象だ。太めのグリップのハンドルを握って、走っていると、無理なところがまったくない、スムーズな走りに感心した。

このなめらかな走行感覚が、新世代のBEVといえるかもしれない。作りも走りも高品質で、かつユーザーをきちんと定義してパッケージを作りあげるといった、BYDの技術力は大したものだ。

世界的なトレンドとしては、スポーティな走りが楽しめる高性能BEVが増えてきそうな気配もあるが、いっぽうでシーガルのようなモデルも多くなるのではないだろうか。噂では韓国からもコンパクトBEVが上陸する可能性があるとか。

エンジン車で、高級車、スポーツカー、小型ハッチバックなどバリエーションが増え、出来がうんとよくなったのが、1970年代後半。あのときの、わくわくした気分を、ちょっと思い出してしまった。

BYD シーガル 活力エディション

全長:3,780mm 全幅:1,715mm 全高:1,540mm ホイールベース:2,500mm 一充電走行距離:305km(CLTCモード) 最高出力:55kW(75ps) 最大トルク:135Nm(13.8kgm) バッテリー総電力量:30.08kWh モーター数:前1基 駆動方式:FWD(前輪駆動) フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット リアサスペンション:トーションビーム タイヤサイズ:前後165/65R15 最小回転半径:4.95m 車両本体価格:7万3,800元(約150万円)

BYD シーガル 飛翔エディション

全長:3,780mm 全幅:1,715mm 全高:1,540mm ホイールベース:2,500mm 一充電走行距離:405km(CLTCモード) 最高出力:55kW(75ps) 最大トルク:135Nm(13.8kgm) バッテリー総電力量:38.88kWh モーター数:前1基 駆動方式:FWD(前輪駆動) フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット リアサスペンション:トーションビーム タイヤサイズ:前後175/55R16 最小回転半径:4.95m 車両本体価格:8万9,800元(約180万円)

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みんなのコメント

12件
  • 日本には鬼畜米英一色に染まっていた時代がありました。今日の日本はどうでしょうか? 〝教育〟や〝報道〟にとかく左右されがちな日本特有の狭量な物の見方、近視眼、偏見等々を気にしないでください。日本がEVブルーオーシャン国である今こそチャンス、飛躍の好機です。頑張れ、BYD!!
  • 日本で唯一、ちゃんと売れてるBEVサクラにとって脅威だと思います。
    日本価格で1.5倍だとしてもサクラと変わらないし、航続距離、充電性能は格段に上。
    自宅充電出来て、時代遅れの中国アレルギー無い人には最適。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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