先日行なわれたF1カタールGP決勝レーススタート直後、クラッシュしたメルセデスのルイス・ハミルトンは、マシンを降りると徒歩でコースを横切り、ピットに戻った。これについてハミルトンは罰金と叱責の処分を受けたが、FIAはハミルトンのようなドライバーの影響力を考慮し、この件を再検証することを決めた。
F1カタールGPスタート直後のターン1で、ハミルトンはチームメイトのジョージ・ラッセルと接触。ラッセルはマシンにダメージを負ったものの深刻なものではなく、ピットに戻ってレースを続けることができたが、ハミルトンのマシンの方はダメージが大きく、しかもグラベルのハマってしまったため、ここでレースを終えることになった。
■ハミルトン、カタールGPのクラッシュ後のコース横断でペナルティ。罰金と叱責処分受ける
そのハミルトンはマシンから降りると、徒歩でコースを横断し、ピットに戻った。しかし当時はレースが中断されていたわけではなく、実際ハミルトンがコースを横断し終わった直後には、ラッセルのマシンが当該区間を通過している。
この件についてハミルトンはカタールGPのスチュワードに呼ばれ、聞き取り調査を受けた。その結果、叱責処分と5万ユーロ罰金が言い渡された。罰金のうち半額の2万5000ユーロに関しては、今シーズン中に同様の違反を再度犯すまで、支払いが免除される。
当該の事件から1週間が経過した後、FIAはこの件が当初考えられていたものよりもはるかに深刻であるとして、再検証することを発表した。
再検証するのはハミルトンにさらなる制裁を加えるためではなく、レース中のコースを横断することに対するペナルティを、さらに重いモノにするべきかどうかという点にあると考えられている。
F1マシンが300km/hを超えるスピードで走るレース中のコースを横断する行為が危険なものであるのは明らかなこと。今回も直後にマシンが通過しており、場合によっては重大な結果に繋がる可能性も十分にあった。
FIAは今回の事件を再検証することで、抑止力を高めるという意味合いでも、今後に向けた前例を作ることを目的としているようだ。
「FIAはカタールGPでルイス・ハミルトンがレース中のコースを横断した事件を再検討している」
そうFIAの広報担当者は語った。
「FIAは、ルイスがスチュワードによる聴取の際に謝罪し、コース横断が重大な安全違反であったことを認めたことを承知している」
「しかし彼の模範としての地位を考慮して、FIAは彼の行動が若いドライバーに与える印象を懸念している」
なお最近イタリアのフランチャコルタで行なわれたFIA世界カート選手権では、トップ争い中にコースアウトしたイギリス人カート選手のジョー・ターニーが、自らカートを押してコースに戻った際に他のマシンと接触し、足を負傷する事故が発生した。
この事故が、ハミルトンの事件を再検証するきっかけになったのではないかと見る向きもある。
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