F1日本GP前に、角田裕毅がレーシングブルズからレッドブル・レーシングに移籍、ホームグランプリをトップチームで戦い、ファンを大いに沸かせた。開幕からわずか3戦目での今回の移籍に、ホンダはどのようにかかわり、どのような思いを抱いていたのか、ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長に尋ねた。
また、F1へのV10エンジン復活論が持ち上がり、バーレーンGP金曜日に2026年以降参戦する全PUマニュファクチャラーによるミーティングが行われるといわれるなか、この問題についても渡辺社長に聞いた。
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──角田裕毅選手のレッドブル移籍に関して、事前にレッドブルとはミーティングをしましたか。
渡辺康治HRC社長(以下、渡辺社長):「はい、当然事前にはクリスチャン・ホーナー代表と話し合いを行いました。オーストラリアGPではそういう議論に私は入っていませんが、決定の直前、中国GPの付近だったと思います。ホーナーさんからは『レッドブルの中での議論を共有しておきたいのだが、そういう決断を下す(角田がレッドブルに移籍する)可能性があるときに、ホンダとしてはどのようなスタンスなのかを確認しておきたい』と言われました。それに対して、私は『昨年のアブダビGP後のテストに裕毅をレッドブルのマシンに乗せて公正な評価をしてほしいと言っていたように、私はレッドブルでレースできるポテンシャルは十分に持っていると思っていますし、そうなればホンダとしてはとても良いことだと思うので、ウェルカムです』と答えました」
──シーズン中、しかも鈴鹿というタイミングに心配はなかったですか。
渡辺社長:「(移籍してレースするまで)非常にタイミングが短いということは感じていましたが、レッドブルというチームは『やる』と決めたら、きちんとやるチームなので、そのへんは信じていました。それよりも、移籍というのはチャンスがあったときにつかまないと次がない。今年はレッドブルとホンダの最終年。しかも、われわれホンダのホームコースで移籍するというのは、狙っても実現できるものじゃない。さらにホンダF1の初勝利から60年という節目の年で、RA272をオマージュしたリバリーで日本人ドライバーが鈴鹿を走るなんて、日本のファンだけでなく、世界のホンダ・ファンにとっても夢のような話でした」
──なぜレッドブルは角田を起用したと思いますか。
渡辺社長:「昨年の12月のアブダビ・テストでしっかりと仕事をして、レッドブルのスタッフにいいアピールをしていたことが大きかったと思います。なかには『昨年のアブダビ・テストの前に、すでにレッドブルは(リアム・)ローソン選手を昇格させることを決めていて、角田はホンダに言われて、ただテストをさせてもらっただけ』と言う人もいます。真実は私にもわかりませんが、たとえそうだったとしても、あのとき裕毅がアブダビでテストをして、レッドブルのマシンでもしっかりと走ることができていたからこそ、レッドブルは中国GPの後に、実車でのテストも行なわなくても決定を下すことができたことは間違いありません」
──ホーナー代表は角田をどう評価していますか。
渡辺社長:「ホーナーさんはお台場のイベントでも、そして鈴鹿に来てからも、今シーズンの裕毅の成長を評価していました。何度も『mature(成熟した)』という単語を使ってほめていました。そして、もうレッドブルのクルマでレースをするに値するドライバーだと」
──フリー走行1回目の走りを見た感想は?
渡辺社長:「正直、期待以上でした」
──昨年の日本GPのフリー走行1回目で岩佐歩夢選手が出走しましたが、今年は出場しませんでした。これは角田選手とローソン選手の交代が影響していたのでしょうか。
渡辺社長:「乗る予定だったものがなくなったという話ではありません」
──V10復活論についての渡辺社長の意見をお願いします。
渡辺社長:「FIA(国際自動車連盟)が2028年か2029年に自然吸気のV10を導入したいという話はわれわれも認識しています。それ以上の詳細については何も知らされていませんので、これ以上のコメントは差し控えさせていただきます。ただ、ホンダ・レーシング(HRC)がF1に再参戦する理由は、2026年のレギュレーションで電動化の比率が大きくなるということに魅力を感じているからです。近々すべてのPUマニュファクチャラーが集まって議論することになりました。そこでしっかりと話し合いたいと思います」
[オートスポーツweb 2025年04月10日]
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