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受注再開!「フェアレディZ」は買いか?→見積った結果は…「新たな規制」で買えなくなる恐れも

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受注再開!「フェアレディZ」は買いか?→見積った結果は…「新たな規制」で買えなくなる恐れも

受注再開「フェアレディZ」これまでの納期遅延の理由とは?

 ここのところ明るい話題がない日産ですが、注文殺到により長らく受注を停止していたスポーツカーの「フェアレディZ」(「NISMO」を除く)が、2025年1月から受注を全面解禁したことは、日産ファンやスポーツカーファンにとっては朗報と言えるでしょう。

【高い? それとも安い?】これが「フェアレディZ」の見積書です

 通算7代目となる現行モデル、RZ34型「フェアレディZ」がワールドプレミアを迎えたのは、今から4年前、2021年にニューヨークで開催されたイベントでのことでした。そして、翌年(2022年)1月の「東京オートサロン」で国内発表が行われ、同年8月から発売を開始。しかし、注文殺到によりその直後に受注停止へと至っています。

「フェアレディZ」が受注を停止したのは、前述した通り注文の殺到が理由のひとつですが、他にも世界的な半導体不足、そしてRZ34型を生産する日産栃木工場の塗装工程のトラブルも大きく関係しています。

 日産は2021年に総工費約330億円を費やして完成した「インテリジェントファクトリー」と呼ばれる新しい生産ラインの稼働を開始し、「フェアレディZ」もこの施設で生産されることになりました。ところが、焼き付け温度が異なる金属パーツと樹脂パーツを一括塗装できる新設された塗装施設がトラブルにより予定通りに稼働せず、納期遅延の原因となったのです。この不具合により同車の生産計画は大幅に狂いました。

 そこで日産は塗装工程の問題を解決するため、設備や材料の改良に着手し、最近になってようやく安定した品質で生産できるようになりました。これにより製造台数が回復し、現在ではRZ34型の初期受注分はすべて納車が完了し、現在は「2025年型」の生産が進められています。

 巷間、納期が短くなったとウワサされる「フェアレディZ」ですが、果たして納車までの待ち時間はどれくらいになるのか、そして値引きはあるのでしょうか。千葉県北西部にある日産ディーラーに出向いて、2025年4月末現在の情報を入手してきました。

納期どれぐらい? 人気のグレード&ボディカラーは

 訪れた店舗のショールームには全国に11台しかない「フェアレディZ」の展示車がディスプレイされています。出迎えてくれたのは20代の女性セールススタッフです。若いのに豊富な知識を持ち、丁寧な接客には好感を持ちました。

 展示車をチェックしたところで納期について尋ねると、彼女は「新色の『ミッドナイトパープル』と『432オレンジ』は約1年、それ以外のボディカラーはグレードを問わず約11か月です。ただし、キャンセルの発生などで状況によっては納期が短くなることがあります」と答えてくれました。

 さらに詳しくハナシを聞くと、注文したのとまったく同じ仕様のクルマが、全国どこかの店舗でキャンセルになった場合、日産本社のウェイティングリストの中から条件に合う顧客がコンピューターで自動検索され、連絡が入るとのこと。その場合は納期が大幅に短縮することもあり得るのだといいます。

 次に人気のグレードを尋ねると、彼女は「上級グレードの『Version ST』とエントリーグレードの『フェアレディZ』です。MT(マニュアル・トランスミッション)比率は高く、人気色は『ミッドナイトパープル』です」とのことでした。

 そこで今回はエントリーグレードの『フェアレディZ』のMT、ボディカラーは有償色(11万円)の「432オレンジ」で見積書を作成してもらいました。カーナビやETCなどは標準装備なので、オプションはフロアカーペット(5万20円)のみを選択しました。

値引きゼロ、でも内容考えればお買い得かも

 差し出された見積書に目を落とすと、車両本体価格が560万7800円(税込)、付属品合計が5万20円、諸費用合計が34万1330円で、支払い総額は599万9150円となりました。値引きに関して尋ねようとしたところ「申し訳ありませんが『フェアレディZ』の値引きはゼロです」と先手を取られました。

 とはいえ、日産を代表するスポーツカーが600万円を切る価格で購入できるのなら、たとえ値引きがなくともお買い得と言えるでしょう。なお、この店舗でのローン金利は通常5.9%、残加設定ローンの場合は3年後の残加率を208万円に設定した上で金利は4.9%になるそうです。

 ようやく受注を再開した「フェアレディZ」ですが、正直なところいつまで新車が購入できるかはわかりません。それと言うのも「自動車騒音規制フェーズ3」が2026年秋から施行されるからです。

 この規制は現行のガソリンエンジン車では対応ができないほど厳しく、RZ34型のようなスポーツカーの存続に大きな影響を及ぼす可能性があります。対応が技術的に難しいことから実施の延期も囁かれてはいますが、予定通りに規制が実施されれば「フェアレディZ」はモデル廃止になる可能性もあり得るでしょう。

 そのことについて彼女に尋ねると、「日産本社からディーラーへの連絡はいつも直前になってから来るので、正直に言えば私たちも情報を持っていません。仮に規制が現実のものとなれば、契約をいただいたとしても納期の予定次第で、こちらから一方的に契約を取り消させて頂く恐れもあります。ご購入を検討されているなら、早めの契約をオススメします」と述べていました。

「フェアレディZ」の購入を考えている人は、あとあと後悔しないように、規制を見越して早めに購入に踏み切った方が良いかもしれません。

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みんなのコメント

130件
  • うまー
    他に売るもんないけど、これに消費者が殺到するとも思えん。
  • Blue Moon
    注文が殺到、ではなく、
    注文が捌けず溜まってる、
    でしょう。
    買えない商法かよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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