クルマ好きなら一度は憧れたことがあるだろうスーパーカー。その黎明期から現代までをたどる連載企画。第95回は「アストンマーティン DB11」だ。
アストンマーティン DB11(2016年-)
イギリスの高級スポーツカー メーカーであるアストンマーティンは、第二次大戦後に実業家デイビッド・ブラウンが経営するようになってから、発表するモデルにはブラウンのイニシアルである「DB」が車名に付くようになる。このネーミングはブラウンが経営から離れても続けられ、今回紹介するDB11まで踏襲されている。
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なお、DB1からDB11まで通し番号で揃っているわけではなく、DB8は「V8エンジンを搭載しているようで紛らわしい」ということで欠番となり、DB10は映画「007 スペクター」のために作られたスペシャルモデルで市販はされていない。
DB11は、2016年のジュネーブ モーターショーでワールドプレミアされた。これは、アンディ・パーマーがCEOに就任してから進められている「セカンドセンチュリー プラン」の第1弾として発表された。デザインは同社のチーフデザイナーであり、Oneー77などもデザインしたマレック・ライヒマンが手がけた。アストンマーティンらしい、ロングノーズ/ショートデッキの美しいファストバック クーペスタイルで、Cピラーのエアインテークなどからボディ下面や内側へ流れる空気を整流し、スポイラー効果を発揮している。
クラムシェルのボンネットを開けると現れるエンジンは、新開発の5.2L(正確には5204cc)のV型12気筒DOHCにツインターボを装着。アストンマーティンの市販車としては初めてターボエンジンが搭載された。トランスアクスル方式で組み合わされるミッションはZF製の8速AT。最高出力は608ps、最大トルクは700Nmというパワースペックで、公称のパフォーマンスは、最高速度が322km/h(時速200マイル)、0→100km/h加速が3.9秒と謳われている。
アストンマーティンのDBシリーズは伝統的にスポーツカーというよりはGTカーであり、このDB11も4.7m以上という比較的大柄なボディで、小柄な大人なら座れるリアシートを備えた2+2となっている。また、ダイムラーと提携してから発表された最初のモデルでもあり、インテリアではメルセデス車と同様のコマンドシステムなども備える。とはいえ、上質の革をふんだんに使ったインパネの造形や凝ったステッチのシートなど、アストンマーティンならではの妖艶さも感じさせてくれる。
2017年には、メルセデスAMGから供給されたV8エンジン搭載モデルも追加された。これはメルセデスAMG GTに搭載されている4.0LのV8 DOHCツインターボを独自にチューンして、510ps/675Nmにパワーアップされたものだ。さらに、オープンモデルのDB11 ヴォランテも設定。こちらのパワーユニットはV8のみとなっている。
アストンマーティン DB11 主要諸元
●全長×全幅×全高:4739×1940×1279mm
●ホイールベース:2805mm
●車両重量:1770kg
●エンジン種類:60度V12 DOHCツインターボ
●排気量:5204cc
●最高出力:608ps/6500rpm
●最大トルク:700Nm/1500-5000rpm
●燃料タンク容量:78L
●駆動方式:トランスアクスル式FR
●トランスミッション:8速AT
●タイヤサイズ:前255/40ZR20、後295/35ZR20
●当時の価格:2380万円
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みんなのコメント
NSXが2400万円超
NSXが売れない訳だな。
もちろんDB11も良いが、攻撃的になりすぎた感もあるし、あのデジタル式のメーターもアストンっぽくない。
勿論エクステリアも最近の車としては綺麗だが、アストンは一見少しばかり大きさを感じさせるデザインの方がいい。
昔のDB5やV8サルーンを初めて路上で見たときは、結構大きくてびっくりしたが、アストンはあの大きさあってのものだと思った。
性能も速いに越したことはないが、エンジンもV8はAMG製で、何となくアストンも打ち止め感を感じる。