アロウ・マクラーレンは7月6日、2027年のNTTインディカー・シリーズに向けたドライバーラインアップを発表した。来季はスコット・ディクソンとフェリックス・ローゼンクヴィストというインディ500ウイナー2名を新たに迎え、パト・オワードとともに3台体制でフル参戦する。また、ライアン・ハンター-レイがスポーティング・ディレクターとしての役割に加え、2027年のインディ500で4台目のエントリーを継続する。
この大幅な補強により、今季2勝を挙げているクリスチャン・ルンガーと、若手のノーラン・シーゲルはチームを離れることとなった。
アロウ・マクラーレンがインディカーで初の1-2。息詰まる接近戦でオワードが逆転、ルンガーを下し今季初勝利/第10戦
ディクソンは通算59勝、6度のシリーズタイトル(2003年、2008年、2013年、2015年、2018年、2020年)、そして2008年のインディ500優勝を誇る現役屈指の大ベテランで、長年所属したチップ・ガナッシ・レーシングからの離脱は大きな話題となった。本人は「家族とも慎重に話し合ったうえでの決断だった。ブルース・マクラーレンのレガシーの一部になれることは特別な意味がある」と語っている。
ローゼンクヴィストは2026年インディ500を初制覇しており、2021~2023年に所属したアロウ・マクラーレンへの復帰を果たす。「パトとふたたび同じチームで戦えるのはうれしいね。スコット、ライアンとともに経験値の高いラインアップになる」と期待を示した。
ハンター-レイは2012年のインディカー・シリーズチャンピオンであり、2014年のインディ500を制しているベテラン選手。2026年には5月にチームと合流し、インディ500スポット参戦を行った。以降もスポーティングディレクターとしてチームに同行しており、トニー・カナーン代表とツートップ体制でチームを指揮しているが、2027年のインディ500ではふたたびステアリングを握ることとなった。「このチームにはインディ500で果たすべき課題が残っている。4人ともスピードウェイを熟知している」と語り、勝利への意欲を示している。
チーム代表のカナーンは2004年のインディカー・シリーズチャンピオンであり、2013年のインディ500を制している実力者だが、2027年の新布陣について「簡単な決断ではなかったが、このレベルのドライバーを迎える機会を真剣に受け止めた」と説明している。
ザク・ブラウンCEOも「ルンガーとシーゲルの貢献がチームの成長を支えてくれた」と感謝を述べつつ、「『パパイヤ・オレンジ』の時代において、インディ500での勝利と『トリプルクラウン』の達成、そしてチャンピオンシップ制覇を明確な目標に据えている。2027年のラインアップは、我々のプログラムのあらゆる側面を強化してくれるはずだ」と、来季へ向けた体制強化の必要性を強調した。
2026年はエースのパト・オワードに、ルンガーとシーゲルを加えた若手ラインアップを組み、第11戦終了時点でルンガーが3位(2勝)、オワードが5位(1勝)、シーゲルが20位につけている。来季のアロウ・マクラーレンは、ディクソン、ローゼンクヴィスト、ハンター-レイという3人のインディ500ウイナーに、長年チームとともに王座を狙っているオワードを加えた強力な布陣となる。大幅刷新を経る2027年は、チーム内の経験値もシリーズ屈指となるだろう。
近年はシボレー勢としてチーム・ペンスキーが苦戦している状況もあり、アロウ・マクラーレンはこの強化によってシボレー陣営の筆頭に躍り出る構えを見せる。チームはチャンピオンシップとインディ500の両方を狙える体制が整ったとしており、2027年はタイトル争いの中心に名乗りを上げる可能性が高い。
[オートスポーツweb 2026年07月07日]
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