2020年のF1第5戦として予定されているオランダGP。舞台となるザントフールト・サーキットは、最終コーナーにオーバルコースのようなバンクがつけられることになっており、工事が進められている。
ピレリ曰く、現在改修されたザントフールトの検証作業中であるという。そして改修された最終コーナーの負荷が大きく、現状のタイヤでは耐えられない可能性が生じた場合に備え、代替使用することができるフロントタイヤを用意しているという。
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各チームは来週カタルニア・サーキットで行なわれるプレシーズンテストで、このプロトタイプタイヤを試す予定。この時投入されるのはC2コンパウンドのみだが、もし実際にこのタイヤが本戦でも使われることになれば、投入される3種類全てのタイヤが、バンクへの対策が施されたモノになるという。
「次のセッションでプロトタイプのフロントタイヤをテストすることを、チームに伝えるつもりだ」
ピレリのF1責任者であるマリオ・イゾラはそう語った。
「このプロトタイプは、僅かに異なる構造で設計されている。ザントフールトのデータを、まだ分析しているからだ。バンクについていくつかの分析を行ない、これらのタイヤを少し高い内圧で使う予定だ」
「だから、そのための準備である。まだ路面の粗さなど、サーキットの最終的なデータを持ち合わせていない。だから、全てを把握できているわけではないので、ここで僅かに異なる構造をテストするというアイデアだった。このタイヤが、僅かに異なる形で作動する。そして、より耐久性があるんだ」
イゾラは、新タイヤの準備は、”パニック”対策ではないと強調する。
「FIAと話し合い、そして合意に至ったことだ。『パニック』などという言葉は聞きたくない。パニックなど起きていないのだ。これは万が一の場合に備えておく必要があるという、真剣かつ専門的なプロセスの一部なんだ」
「最終的には、適切な形で通常と同じタイヤを使う場合もある。でも、我々は異なる構造のタイヤのドライバビリティもテストしたいと思った。そしてシーズン前のバルセロナのテストで、その機会を得たのだ」
「レギュレーションには、レースの週末に追加のプロトタイプタイヤをテストすることができるとも書かれている。1台あたり2セットだ。次のテストでも、1台につき2セットのプロトタイプタイヤを用意するつもりだ。1セットは4本のタイヤからなるが、そのうちフロントタイヤのみが通常とは異なっている」
F1で、しかもバンクでの問題が発生したと言えば、インディアナポリス・モータースピードウェイで行なわれた2005年のアメリカGPが有名な事例である。このグランプリでは、フリー走行でミシュランタイヤを履くラルフ・シューマッハー(当時トヨタ)がクラッシュ。これにより、バンク走行時にミシュランタイヤの安全性に懸念があることが明らかになった。
現場では様々な議論がなされたが、結局ミシュランタイヤユーザーは、フォーメーションラップを走っただけでピットに戻ってリタイア。ブリヂストンタイヤを履く6台のマシンのみでレースが戦われた。
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