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ドゥカティ、新エンジンの使用を断念。実績ある2024年型エンジンで2026年まで戦うことを決定

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ドゥカティ、新エンジンの使用を断念。実績ある2024年型エンジンで2026年まで戦うことを決定

 ドゥカティのチームマネージャーであるダビデ・タルドッツィは、MotoGPマシン6台すべてに昨年のエンジンを搭載することを明らかにした。

 今季の開幕戦で使用するエンジンはホモロゲーションされ、現行のレギュレーションサイクルが終了する2026年シーズン終了まで開発が凍結されることになっており、ドゥカティはリスクを避けてすでに実績のあるエンジンを使うことにしたわけだ。

■マルケスが2日目もトップでMotoGPプレシーズンのテスト日程終える。小椋藍は11番手ルーキー最速

 セパンで行なわれたプレシーズンテストからの15日間で、ドゥカティは計画を大幅に変更し、冬に策定したロードマップから逸脱することになった。

 ファクトリーチームのマルク・マルケスとフランチェスコ・バニャイヤは、20戦中16勝を挙げた昨年のマシンと比較して、2025年型のマシンで直面した困難、特にブレーキングに関する問題を指摘していた。

 マルケスはブリーラムでのテスト初日を終えた時点で、次のようにコメントしていた。

「僕たちは2024年型エンジンに集中している。それが仕事だ。なぜなら、今後2年間エンジンはホモロゲーションしなければならないからだ」

「2025年のエンジンは2024年型よりもアップダウンが激しすぎるんだ。昨年のエンジンは多くのレースに勝っている。他のパーツは改良されて搭載されるから、僕たちはエンジンについて話し合っている」

 今年のプレシーズンは、よりコンパクトなフォーマットで行なわれ、さらに今後2シーズン(2025-26年)のエンジンのホモロゲーション義務もあるため、ドゥカティのゼネラルマネージャーであるジジ・ダッリーニャは、より保守的なアプローチを選択し、昨年のエンジンを継続使用することにした。

 そのためドゥカティのスタッフは、2024年型エンジン増産のため残業を強いられることになる。当初、ドゥカティは6台中3台にしか2024年型エンジンを供給するつもりがなかったのだ。

「ドゥカティのライダー全員が2024年のエンジンを使うことになる。間に合うだろうか?」

 タルドッツィはそうmotorsport.comに語った。

「通常の日程では3週間ほどかかるところを、8~9日ほどで終わらせなければならない」

 2月13日にプレシーズンテストが終了し、2月28日に同じチャーン・インターナショナル・サーキットで開幕戦タイGPが開幕する。最初のフリー走行までにエンジンのホモロゲーションと封印を行なう必要があるため、ドゥカティにミスは許されない。

「この冬、ドゥカティにとって最も困難だったのは、2025年型エンジンやシャシーなど、私たちが大いに信じていた新しい要素を使用しないという決断を下すことだった」

 タルドッツィはそう付け加えた。

「ジジが(2025年型マシンで)リスクを冒さないと決めた瞬間、我々は確立されたプログラム全体を変更することになった」

 ドゥカティにとって、この冬は屈辱的な経験だった。数ヵ月にわたって行なった開発作業が実を結ばなかったことを受け入れるのは容易ではないからだ。どのメーカーも、前年のエンジンが新エンジンより優れていることを喜んで認めることはない。

 しかし、タルドッツィはプライドの問題には触れず「これは謙虚さの問題ではなく、現実の問題なのだ」と話す。

「ドゥカティは現実的であり、物事が思い通りにいかないことを目の当たりにしてきた。我々は持っていたものを改善することができなかったことを受け入れざるを得なかった」

 一方でタルドッツィは、昨年のバイクがあらゆる面で強かったことを考えれば、ドゥカティが昨年のマシンをベースにして2025年をスタートすることを認めるのはより簡単だと考えている。

「昨年型のバイクは並外れたバイクだ。完璧とはあえて言わないが、別格だ。ヘレス後のテストからそれを改善するよう努力するつもりだが、改善は難しいだろう」

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みんなのコメント

3件
  • 南斗水鳥拳のレイの子そう母はマミ
    そもそもエンジンの排気量が小さくなるから
    開発陣はそちらに集中ですよね
  • kik********
    NEWエンジンって…カムチェーンタイプですか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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