移動での子どものぐずり
子育て世帯にとって、クルマは普段の移動だけでなく、長距離ドライブにも大いに役立つ。公共交通と違って出発時間に縛られにくく、子どもがぐずっても他の人に迷惑をかける心配が少ないからだ。
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しかし、子どもの
「ぐずり」
は運転中のストレスの原因にもなる。一児の母である筆者(小島聖夏、フリーライター)も、自分の子どもがクルマに乗ると必ずぐずってしまう時期があり、そのたびにストレスを感じていた。
実際、子どもが生まれる前は、ぐずりはクルマに乗せれば解決すると考えていた。しかし、現実はそう簡単ではなく、乗車後もぐずり続けたり、クルマに乗ったことでぐずってしまったりすることがよくあった。では、どんな対策を講じればこの問題を解決できるのだろうか。
この記事では、一児の母である筆者が自身の経験をもとに考えた意見を述べていく。
子どもぐずり、6割が悩む現実
子どもとのお出掛けについて、アクトインディ(東京都品川区)は2022年8月4日から8日の間に、子どもを持つ277人の親を対象に「家族旅行の困りごと・ストレス」に関するアンケートを実施した。
そのなかで「移動に関する困りごと(ストレス)」についての質問では、クルマを利用している226人のうち、60%が「長時間の移動で子どもがぐずることが困りごと(ストレス)」と答えた。この傾向は
「5歳以下」
の子どもに特に多く、年齢が低いほど悩まされることがわかる。実際、筆者の子どもは生後半年から1歳前後まで、車内でのぐずりがひどかった。後部座席のチャイルドシートに乗せると、目的地に着いてチャイルドシートから降ろすまで、声がかれるほど大泣きしていた。
そのため、この時期はクルマで出掛けること自体がストレスになり、外出を諦めることも多かった。ぐずりの程度や時期は家庭によって異なるが、同じように感じた親は少なくないだろう。
運転手以外の大人が同乗している場合はすぐに対処できるが、運転手だけの場合は運転に集中できなくなることがある。そのため、子どもが乳児期や幼児期であっても、その際には事前に対策が必要になる。特に長距離ドライブでは、その対策が重要だ。ネット上では、次のような有効な対策が提案されている。
・揺れるおもちゃを設置する
・音の出るおもちゃを持たせる
・飲み物を飲ませる
・音楽を聴かせる
・リアモニターを付ける
筆者もいくつかの対策を試した結果、子どものぐずり対策には
「リアモニターを付ける」
が有効だと考える。リアモニターは、クルマの後部座席に取り付けるディスプレーで、後部座席にいる子どもや乗客が視聴できるように設計されている。もちろん、年齢や個人差はあるが、お気に入りのアニメや子ども向けの番組を見せることで、視覚と聴覚に訴えかけ、子どもの注意をそちらに向けることができる。
では、実際にリアモニターにはどのような効果があるのだろうか。
映像と音楽でぐずり防止
生まれたばかりの赤ちゃんの視力は0.03~0.05程度で、約30cm先がぼんやり見える状態だが、6か月頃には0.2程度に成長し、3歳頃には約1.0に近づくといわれている。
一方、聴覚は生まれた時点で成人とほぼ同じ形態を持っていると、医療福祉センターきずなの院長・常石秀市氏の論文『感覚器の成長・発達』で述べられている。リアモニターを設置すれば、
「視覚と聴覚の両方を刺激することができる」
という。人は情報の8割以上を視覚から得るとされているため、車内のように変化が少ない環境では、子どもの好む映像を見せることで気分転換になることが期待できる。
また、音楽にはストレスを解消し、精神を安定させる効果があるともいわれている。子どもが小さいうちは、リアモニターで映像付きの音楽を流すことで、聴覚からも精神的な安定を得ることができるだろう。
論文『音楽刺激が自律神経に及ぼす影響』(自律神経、2005年)によれば、音楽は脳の自律神経を調整し、感情や情緒を安定させるとされている。また、日本自動車連盟(JAF)のウェブサイト「JAFMate」でも、音楽が脳内のドーパミンの分泌を促し、快感や興奮をもたらすだけでなく、
「心拍数やストレスホルモンの分泌を抑える」
という研究結果が報告されている。
このように、リアモニターを活用することで、子どものぐずりを効果的に防ぐことができるだろう。
リアモニター活用でぐずりゼロ
子どものぐずり対策にはさまざまな方法があるが、これが絶対というものはなく、特に推奨されている方法もない。チャイルドシートは法律で義務付けられているが、正しい乗せ方はあっても、子どもが快適に過ごせる方法についてはあまり提案されていない。
とはいえ、親は子どもの安全を守るだけでなく、ぐずり対策にも取り組む必要がある。そんなとき、チャイルドシートに座ったまま子どもに刺激を与えられるリアモニターは、便利なアイテムだ。
筆者も、子どもがぐずりやすかった時期にいくつかの方法を試してみた。まず、子どもが眠くなる時間帯を狙って移動する方法を試したが、うまくいくこともあれば、毎回タイミングを合わせるのは難しく、最善策とはいえなかった。
童謡のCDをかけながら声をかけて歌を歌ったこともある。これも一時的には効果があったが、しばらくするとまたぐずり出した。そこで、リアモニターを使って子ども向けのアニメを見せたところ、映像に集中し、ぐずることがなくなった。
ただし、リアモニターが付いていないクルマに後から取り付けるには費用がかかることもある。そんな場合は、座席に車載ホルダーを使ってスマホやタブレットを設置するのもひとつの方法だ。
もちろん、ずっと映像を見せ続けるのがよいわけではない。運転中でも子どもとコミュニケーションを取ることは大切だし、長時間映像を見せると車酔いのリスクもある。しかし、ぐずり対策としてリアモニターがあると確実に便利だ。
月齢や年齢によって適した方法は異なるかもしれないが、経験からいうと、ぐずり対策の選択肢は多いほうがよいと感じる。
結局、リアモニターでの動画視聴はあくまで「子どもの意識をそらすためのひとつの手段」にすぎない。最も大事なのは、ぐずる原因を見つけてそれを解消してあげることだろう。(小島聖夏(フリーライター))
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みんなのコメント
運転が下手なことも一つの要因だろう
よく車に酔いやすいという人がいるが、上手い運転の人なら車酔いもかなり解消出来る
まともに運転出来ない不適格者の運転はすべてがギクシャクしてる
急発進、急ハンドル、急ブレーキ、全く車間距離を取らないし、全ての動作がギクシャク
その状況で子供が乗ればどうなるか?
我が家でも妻の運転より、私が運転するほうが子供はグズらない
同乗者のことを考えて運転することも大事
走行中はリアモニターの映像じゃなくて窓から見える景色とパパがカッコよく運転する姿を見せろ。