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ピレリ、来季導入の18インチ新F1タイヤの開発進捗は順調「内部構造に関しては80~90%」

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ピレリ、来季導入の18インチ新F1タイヤの開発進捗は順調「内部構造に関しては80~90%」

 F1は2022年に、新たなテクニカルレギュレーションを導入する。これに合わせて、ホイールリム径が13インチから18インチに大径化。タイヤも低扁平化するため、ピレリおよび全F1チームはダウンフォース量を調整したミュールカーを用いて、新タイヤの開発テストを進めている。

 スペインGP後のカタルニア・サーキットでは、レッドブル及びアルファロメオ、アルピーヌがミュールカーで開発テストを行なった。なおアルピーヌはバーレーンでもテストを行なっており、今回が2回目のテストとなった。今後も各サーキットで各チームが開発テストを行なっていく予定だ。

■ハミルトン、2022年以降のF1残留に前向き?「来年もいるつもり。まだやるべきことがある」

 ピレリのF1およびカーレーシング責任者であるマリオ・イゾラは今回のテストの主な狙いについて、最初に決定されるタイヤの内部構造から、コンパウンドに関する作業に移りつつあると語った。

「開発という面では、コンストラクション(内部構造)とプロファイル(形状)の最終調整を行なっているところだ」

「コンストラクションの最終調整の進捗は80~90%と言ったところだ。我々は新しいコンパウンドのテストを始めている」

 イゾラは、現在使用しているスリックタイヤのコンパウンド5種類のうち、真ん中のC3タイヤに近いスペックの新コンパウンドをテストしていると明かした。

「C3に相当する新しいコンパウンドをすでに使用しているが、非常に上手くいっている。それは来年に向けて導入したいと考えている新しいコンパウンドファミリーの最初の一つであり、ドライバーたちのターゲットレターで合意された特性を備えている」

「オーバーヒートがかなり少なくなった。もちろん、最終バーションのタイヤをクルマに装着してテストする必要があるとは思うがね」

 イゾラは、ミュールカーを使ったテストで全ての答えが得られるわけではないと認めており、2022年のF1マシンとミュールカーは全く違うものになるはずだと話した。

「現時点では、来年のクルマを十分に代替するようなミュールカーを使用している。しかし、来年のクルマは全く違うものになることは分かっている」

「もうひとつ、タイヤ開発セッションでは、スリップストリームの影響を試すことができない。コース上を走っているのは1台か2台だけで、適切なトラフィックがあるわけではない」

「だからこそ新しいタイヤを設計する際は、オーバーヒートを抑制できるようなタイヤを想定する。また新しく導入されるエアロパッケージは、他のクルマに追従する際の苦しみを軽減するものであることを前提としている」

「新しいエアロパッケージでは、後続車のダウンフォースが維持されるか、失われるダウンフォース量が最大でも10%程度になるはずだ。それは現状とは大きく異なる。今と同じ様に最大で50%もダウンフォースを失ってしまえば、間違いなくクルマはスライドし始めてしまう。ただそれに関する答えは、来年になってみないと分からないことだ」

 ミュールカーについて、イゾラは「各チームには、来季の予測に合ったレベルのダウンフォース、車両重要、重量配分に設定するようお願いした」と語った。

「だから、全てのミュールカーは来年起こることを再現し、テストするのに十分な性能を持っている」

「だがいくつかの違いがある。例えばオーバーヒートの話をしたが、言うまでもなく新しいシステムではなく、現状のクルマに搭載されているブレーキを使用している。また(2022年から使用が解禁される)ホイールカバーもないため、パフォーマンスやリムの加熱に影響がある」

「"来年については、まだいくつかの疑問点があるが、我々が目指しているのは、可能な限り来年のパフォーマンスに対応するマシンを用意することだ」

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