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フォード マスタングはV6搭載車でもあらゆる場面で刺激的なクルマだった【10年ひと昔の新車】

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フォード マスタングはV6搭載車でもあらゆる場面で刺激的なクルマだった【10年ひと昔の新車】

2011年6月、フォード マスタングに特別仕様車「V6 スポーツ アピアランス」が限定25台で販売開始された。2010年10月に改良を受け、V6エンジンが従来の4.4L SOHCから3.7L DOHCに代わり、V8エンジンもそれまでの4.6L SOHCから5L DOHCに変更されていた。そんな中での限定車の登場は大きな注目を集めた。マスタングは2010年10月の改良でどんな進化を遂げていたのか、そしてこの限定車にはどんな魅力があったのか。ここでは、発表後まもなく行われた国内試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2011年9月号より)

1970年代にヒットした人気色の復刻
新世代のパワートレーンに切り替わったフォード マスタングが日本へ導入されたのは2010年10月のこと。このときV8、V6エンジン搭載車がともに改良された。

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新しいV8エンジンは、従来の4.6L SOHCから5L DOHCと排気量がアップ、最高出力は319psから418psへプラス99ps、最大トルクは441Nmから529Nmへと88Nm向上している。またV6エンジンも進化、排気量こそ4L SOHCから3.7L DOHCへと小さくなったが、最大出力は309ps、最大トルクは378Nmとなり96ps/53Nmそれぞれアップしている。

このV8&V6エンジンの改良ポイントは、4バルブ化とともに吸排気独立可変バルブタイミング機構を採用したこと。さらに、電動パワーアシスト式ステアリングの採用、トランスミッションも従来の5速ATから6速ATとなり、パワーアップとともに燃焼効率も向上させ、燃費の改善にも貢献しているというわけだ。

今回試乗したのは、このV6エンジンを搭載した限定25台のマスタング V6コンバーチブル スポーツ アピアランスだ。クーペ15台、コンバーチブル10台の限定台数計25台。かなり稀少なモデルに試乗できたことになる。

このモデルの特徴はなんといっても限定車の専用色となる「グラバーブルー」と「パフォーマンスホワイト」のボディカラーとエンジンフードとボディサイドに入れられたブラックカラーのレーシングストライプである。とくに「グラバーブルー」は1970年代にヒットした人気色の復刻である。そういえば、この目立つ「ブルー」を懐かしそうに見つめていた方に年配が多かったような気がする。さらに言えば、マスタングのコンバーチブルはV8GTにしかラインナップしないが、今回の限定車はV6エンジンとコンバーチブルの組み合わせも用意されている。

気持ちを高揚させる術を心得ている
対面したV6コンバーチブル スポーツ アピアランスをじっくりと眺めてみる。鮮やかなブルーのボディカラーが最初に視界に入ってくるが、よくよくディテールを見るとアルミホイールが18インチになっている。さらにボディと同色に塗られたリアスポイラーが装着され、エキゾーストパイプがデュアル式になっていることに気付く。しかしこれらは限定車用ではなくすべて昨年の改良時に施されたものである。

次にエンジンフードを開けた。そこに収められたV6エンジンには、V8のように迫力ある演出はないが、ストラットタワーバーが装着され、このモデルが刺激的なドライビングを味わわせてくれることを予感させるには十分だった。ちなみにこのストラットタワーバーは、コンバーチブルにのみ装着され、クーペにはない。

走り出してもV6マスタングはV8に負けず劣らずあらゆる場面で刺激的なクルマだった。

一般道、高速道路の他にサーキットでの試乗もした。本来ならFR&300psオーバーの実力を発揮できる絶好の舞台だったはずだが、残念ながら路面はウエット。しかし、だからこそコーナリング時などに車体を安定させるアドバンストラックの制御を体感できたと言っていい。

この電子制御は、ズリっと滑り出す瞬間こそわかる。しかしそこからの対応が早く、スピンすることなくハンドルを切った方向にクルマを向けてくれるのだ。どんな状況でも終始安定した走りが楽しめることに感心した。高回転までレスポンスよく回るエンジンといい、心地よく耳に届くV6サウンドといい、気持ちを高揚させる術を心得ているマスタング。V6とコンバーチブルの組み合わせもいいかもしれない。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充)

フォード マスタング V6 コンバーチブル スポーツ アピアランス 主要諸元
●全長×全幅×全高:4795×1880×1415mm
●ホイールベース:2720mm 
●車両重量:1200kg
●エンジン:V6DOHC
●排気量:3721cc 
●最高出力:227kW(309ps)/6500rpm
●最大トルク:378Nm/4250rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FR 
●車両価格(税込み):505万円(2011年当時)

[ アルバム : フォード マスタング V6 コンバーチブル スポーツ アピアランス はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

3件
  • mot********
    車体価格はリーズナブルだけど何で3700ccにするかな^_^;
    税金面の事情をアメリカがちゃんと考えてくれたら日本でももっと売れるのにね。
    光岡のヘンテコなアメ車もどきがあの高価格で売れるんだから、惜しいね。
  • luv********
    自動車税重量税で10万近くかかるから買えなかったな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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