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お金も手順も作業も「コンバートEV」のリアルをリポート! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その1】

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お金も手順も作業も「コンバートEV」のリアルをリポート! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その1】

思い出のフィアット・パンダを電動化でもっと楽しく

「電気熊猫計画」とは、EVライフをもっと楽しくおいしくする「EVごはん」と、旧車のコンバージョンEVを手がける「アビゲイルモータース」が共同で進める往年のイタリアの名車「フィアット・パンダ(初代)」をEV(電気自動車)にコンバートするプロジェクトです。

簡単そうに言われるけど実際そうでもないぞ……旧車のエンジン車をEV化して蘇らせる「コンバートEV」の現実

充電スポットの美味しいごはん情報をシェアするコミュニティ「EVごはん」の主宰者である私141(イシイ)は、子どものころからのクルマ好き。

20代の安月給時代に中古車で買ったフィアット・パンダは、夏は海にドライブデート、冬はスキー場へと大活躍した思い出の愛車。軽自動車のようなコンパクトなボディにブンブンまわる元気なエンジンが最高に楽しいクルマでした。

しかしながら、当時はクルマのメンテナンスに関する知識が少なく、ちょっとしたエンジントラブルで手放してしまったことはいまでも悔やまれます。

月日は過ぎてン十年。

クルマ趣味は続き、英国製のヘリテージカーを楽しみつつ、“往年の世界の名車”を激安中古車で足車として乗り継ぐことを楽しんでおりましたが、5年前に知人からの紹介でテスラを手に入れたことでこれまでのガソリン車にはない、静粛性や小気味よい動力性能、そして、EVコミュニティの楽しさなど、改めて電気自動車の楽しさを知りました。

電気自動車について調べていくなかで、古いガソリン車を電気自動車に改造する「コンバートEV」の存在を知り、旧来の「クルマ好き」が再熱。

「あの思い出のフィアット・パンダをEVでまた乗りたい! あの思い出の続きを楽しみたい!」と、旧車のコンバージョンEVを手がける「アビゲイルモータース」さんに飛び込みました。

「アビゲイルモータース」の代表を務める飯田さんも、旧来のクルマ好きということで意気投合!

アビゲイルモータースで開発しているクラシックミニにも試乗させていただき、コンパクトな旧車とEVの相性のよさも実感することとなり、さっそくフィアット・パンダのEV化プロジェクトがスタートしました。といいたいところですが、ベースとなるクルマ探しから、EV化の技術検討などで、あっという間に1年が過ぎました。

ベースとなるパンダは、個人売買でホドホドの程度のものが見つかりましたが、EVコンバートの世界も日進月歩で、モーターとバッテリー及びマネジメントシステム等の調査にかなり時間を要することとなりました。

いよいよプロジェクトスタート!

基本構想から約2年経った2025年3月。いよいよEVコンバートに着手することとなりました。

今後の予定としては…… Step1:フィアット・パンダのエンジンを取り外し、エンジンルームを3Dスキャンし機器レイアウト等の詳細設計を行う

Step2:日産リーフの解体車からモーターとバッテリー、エアコン、ヒーター、アクセルペダルなどを取り出す。各パーツをスキャンしてデータ化する

Spep3:マネジメントシステムを購入。マニュアルを熟読する。一方でパンダのデータとモーターなどパーツ類のデータを画面上でレイアウトしていく

Step4:レイアウトに沿って画面上で各種マウント類を設計し、製造する。また、バッテリーレイアウトに従って、バッテリーボックスを設計製造する

Step5:動くのに最低限必要な基本パーツを取り付ける。動作チェックを行う

Step6:エアコン、ブレーキ用のバキュームポンプ、オーディオなど、補器類を取り付ける。同じく元々のハーネスを最大限に活用して12V系のハーネスを作る

Step7:テスト走行へゴー!

Step8:国土交通省に書類提出。合格通知を待って、登録へゴー!

Step9:ナンバー付いて完成! まぁ実際はほかの作業との兼ね合いと、パーツの出来、登録確認など1年ちょっとの道のりの予定です。

と、まだまだプロジェクトは前途多難な予定がつまっております。「時間はあるが、予算はない」「予定は未定」なので、この計画どおりに進むかどうかはわかりませんが、皆さんどうぞ暖かい目でご覧ください。

作業途中でも、どこかのイベントで中間報告的なお披露目をするかもしれません! EVコンバートに興味のある方もない方も、ぜひ「クルマ好きおじさんの奮闘記」を楽しみにしてくださいね!

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文:THE EV TIMES 石井啓介
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