レーシングブルズ、“若手育成F1チーム”として経験豊富な角田裕毅の存在は「アドバンテージになる」新人ハジャーとの絆も強固

　今年でF1参戦5年目となるレーシングブルズの角田裕毅について、ローレン・メキーズ代表は、次世代の若手ドライバーを育てるという使命を持つチームにおいて重要な存在だと語った。

　レッドブルとホンダの育成プログラムを駆け上がり2021年にアルファタウリからF1デビューを果たした角田。チームがRB、そしてレーシングブルズへと名前を変える中で、変わらず同チームからF1に参戦してきた。

　2024年に角田はシーズン後半にコンビを組んだリアム・ローソンと、親チームにあたるレッドブル・レーシングのシートを争ったものの、結果的にローソンが昇格の機会を得たことで、今年も角田はレーシングブルズにとどまることとなった。

　前身のトロロッソ時代からこのイタリア籍のチームは、レッドブルの育成プログラムを経た若手ドライバーをF1の舞台でふるいにかけ、レッドブル・レーシングに有望な若手を送り込むという役目を担ってきた。

　かつては新人ふたり体制というのも珍しくなかったが、近年は比較的経験豊富なドライバーと新人をかけ合わせるという流れとなっており、2025年は5年目の角田がレッドブル育成出身の新人アイザック・ハジャーとコンビを組むことになる。

　このままいけば2025年中にも、トロロッソ以降チームで最も多くのレース数を経験したことになる角田の存在は、新人を迎える上でチームにとってより良いアドバンテージになるとメキーズ代表は語った。

「ユウキが今はリーダーだ。我々は互いのことをよく知っているし、何年も一緒に仕事をしているということは、すぐに理解しあえるということでもある」とメキーズ代表は語った。

「新人がチームに加わると、適応の段階は容易ではない。全く新しい環境と圧倒的な情報量に慣れる必要がある」

「とはいえ、我々のチームのDNAは若いドライバーを育てて、次のステップに進む準備をさせることだと十分に認識している。だから経験豊富なドライバーがいるのは、アドバンテージにはなるが、我々は本来の使命を見失うことはない」

　また、ハジャーの成長具合についてメキーズ代表に尋ねると次のように答え、角田とハジャーのコンビが上手く機能していると示唆した。

「彼は20歳で、このチャンスを最高の贈り物だと考えている。F1でのチャンスを得た時は、どのドライバーもワクワクするモノだが、アイザックはいつも以上に熱意を持っていると思う」

「彼とユウキが強い絆で結ばれているのを見るのは素晴らしいことだ。ハジャーは多くのことを学んでいるが、もちろん、ルーキー相手には忍耐が重要だ」