現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > HKS・A-PITオートバックス東雲・BLITZが「ハイパーミーティング2025」で見せたチューニングカー最前線!

ここから本文です

HKS・A-PITオートバックス東雲・BLITZが「ハイパーミーティング2025」で見せたチューニングカー最前線!

掲載 更新 2
HKS・A-PITオートバックス東雲・BLITZが「ハイパーミーティング2025」で見せたチューニングカー最前線!

■GRヤリス&シビックで示す“完成形”のHKSチューニング

 茨城県の筑波サーキットで2025年9月28日、国内有数のチューニングメーカーが集結し、最新パーツやデモカーを披露する「ハイパーミーティング2025」が開催されました。今回はHKS、A-PITオートバックス東雲、BLITZの3社にフォーカスし、それぞれの担当者が語る開発姿勢と注目のアイテムを見てみます。

思いっきりスピードを出してみたい!でもハードルが高い? サーキットで走るメリットとは

 HKSが持ち込んだGRヤリスGen2は、DAT(ダイレクト・オートマチック・トランスミッション)仕様のデモカーです。東京オートサロンで披露されたボディキットタイプSをまとい、リアウイングは2025年冬ごろの発売を予定しているプロトタイプを装着。ユーザーがそのまま市販キットで再現できる仕上がりとなっており、GRヤリスカスタムの参考車両として注目を集めました。

 エンジンまわりは、従来の「Power Editor」から新開発の「Power Editor R」に変更されています。従来型が単純にブースト圧だけを上げる方式だったのに対し、新開発のRでは回転信号やスロットル開度、車速、エアフロセンサーなどの情報も取得し、より緻密な制御を実現。さらに安定したパワーアップが図られました。

 また、専用レイアウトの大容量インタークーラーやコールドエアインテークを組み合わせ、ブーストアップ仕様としての“完成形”といえる仕上がりとなっています。すべて市販キットのため、ユーザーにとっても目指しやすいチューニングの最終段階といえるでしょう。

■FL5がタービン交換で400馬力オーバーの世界へ!

 一方のシビックタイプR(FL5)は、GT4845スポーツタービンキットを核としたチューニングモデルです。専用のマスタリーECUでセッティングが最適化され、出力は400馬力オーバーを狙う仕様となっています。

 さらにFL5には、インタークーラーやパイピングキットのほか、プロトタイプのオイルクーラーも搭載されていますが、注目すべきなのは新開発のメタルキャタライザーです。

 純正が600セル(第1触媒)および400セル(第2触媒)と大容量であるのに対し、HKSでは150セルの触媒を2基使用。排気効率の改善によりパワーアップだけでなく、サウンドも重厚感のあるものへと変化しました。排気系のアップグレードを検討するユーザーにとっても、魅力的な提案となっています。

 また、GRヤリス、シビックタイプRともに「HIPERMAX R」サスペンションを装着しています。サーキットでのタイムアタックを視野に入れた本格派の仕様でありながら、ストリート走行でも扱いやすいセッティングが特徴で、スポーツ走行を楽しむユーザーにとって、まさに“お手本的デモカー”と呼べる仕上がりです。

 今後の開発について広報の細田さんは、GRヤリス向けに「交換型タービンキット」を検討中とのことです。現状はブーストアップ仕様ですが、タービン交換によってさらなる高出力化を見据えた開発が進んでいます。一方のシビックタイプRについては、吸気系チューニング「コールドエアインテーク」の開発を進めつつ、さらなる性能強化の可能性を模索している段階です。

 いずれもユーザーにとって“まねできるチューニング”を提案する姿勢が感じられ、今後の展開にも期待が集まります。

■A-PITオートバックス東雲は開発陣とユーザーの共創を体現

 今回A-PITオートバックス東雲店のブースで展示されたのはGR86とシビックタイプR(FL5)です。どちらの車種も現在ユーザーの注目度が高く、A-PITオートバックス東雲としても開発やチューニングに力を入れているモデルです。筑波のコース2000を実際に走らせながら、今後のアップデートや商品開発につなげる実践的なテストも兼ねているクルマです。

 レーシングドライバーの大湯都史樹選手と共同開発し、オリジナルエアロをまとったGR86は、インテークにBLITZのカーボンインテークシステムを採用することでレスポンスやトルクの向上を図っています。

「絶対的な速さは過給機に分がありますが、今後はエンジンの2.5L化も検討しており、あえて“NA最速のGR86”を目指したい」

 こう話すのは店舗スタッフの田中さんです。この言葉からも、開発姿勢への熱意が感じられます。

 サスペンションはA-PITオートバックスオリジナルの「HIPERMAX GATESPEC」を搭載し、駆動系にはATS製のクラッチとLSDを採用。外観や足回りは完成形に近いため、今後は主にエンジン出力の向上を進めていくそうです。

■開発中の「HIPERMAX GATESPEC」とオリジナルECUで武装

 一方のシビックタイプRは現在進行形の開発車両です。こちらもA-PITオートバックスオリジナルの車高調整式サスペンション「HIPERMAX GATESPEC」の新仕様を、筑波サーキットでテスト中です。

 開発においてはストリートからサーキットまで幅広くテストを繰り返し、HKSとレーシングドライバーの木下みつひろ氏が協働して仕様変更を繰り返しながら、完成度を高めています。

 さらに今回は、A-PITオートバックス東雲店オリジナルのチューニングECU(プロトタイプ)も投入。田中さんが現地で書き換えを行いながら開発を進める姿は、来場者にとってもリアルな“開発の現場”を間近で感じられる演出となっていました。

 最後に田中さんは「GR86やシビックタイプRに限らず、オーナーの皆さんが安全かつ楽しく乗れるクルマづくりを一緒に考えたい。そのためにデモカー開発を続け、最適なパーツを提案していきたい」と語ってくれました。

 A-PITオートバックス東雲店にとってのイベント出展は、単なる展示ではなく「ユーザーと共に未来のチューニングを描いていくための大切な一歩」なのです。

■走りだけではない総合的なカスタマイズを提案するBLITZ

 最後にBLITZのブースを見ていきましょう。BLITZ広報の塩谷さんによると、今回の目玉パーツのひとつはシビックタイプR(FL5)向けのカーボンインテークシステムとのことです。

 カーボンとレッドのコントラストによる強い存在感に加え、実際の走行フィーリングも大幅に向上。なんとカーボンインテークシステム単体の交換により、11~12馬力程度のパワーアップが見込めるそうです。

「最近のクルマはエアクリーナーを交換しても大きな出力向上は得にくい傾向がありますが、このカーボンインテークシステムはしっかりと効果を体感できます」と塩谷さん。さらに同社の「パワコン」と組み合わせることで、街乗りからスポーツ走行まで幅広く楽しめる仕様になるとのことです。

 また、ノーマルでも車高が低いシビックタイプRに合わせて、厚みを抑えた専用のフロントリップスポイラーを開発。「薄くて一見控えめですが、存在感を損なわないようにデザインしました」と塩谷さんは言います。

 さらにこのデモカーに装着されていたエアロはフロント以外も単品ごとのバラ売りが可能で、サイドやリアもユーザーの好みに応じて購入が可能です。走行ステージや個々のスタイルに合わせて、柔軟にコーディネートできる点も魅力でしょう。

■手軽にボディ剛性アップが図れるトラスバーが人気!

 そして、BLITZではFL5と同じくGR86向けにもカーボンインテークシステムを展開しており、こちらはラムエア効果が期待できる吸気ダクト構造を採用しています。

「フロントグリルからフレッシュエアを効率よく取り込み、吸気音もスポーティに響きます。また、こちらも約10馬力の向上が見込める仕様になっています」と塩谷さん。

 最後に紹介するのは、最近人気が高まっている86/GR86/BRZ用のトラスバーです。BLITZではターンバックル式を採用することで、車両ごとの個体差や経年によるボディのゆがみに合わせて細かく調整が可能で、カラーもレッドとブルーの2種類を展開。特にブルーはBRZのオーナーから好評だそうで、手頃な価格でありながら、ボディ補強と華やかなエンジンルームを表現できるアイテムとなっています。

 最後に塩谷さんは、今回の出展全体について次のように話しました。

「BLITZはサスペンションや吸排気系だけでなく、エアロや内装、そしてスロットルコントローラーやレーダー探知機などの電子部品まで幅広く展開しています。BLITZはトータルチューニングが完成するメーカーであることを、多くの人たちに知っていただきたいですね」

 以上のように、今回のハイパーミーティング2025では、さまざまなメーカーが最新のカスタムパーツを展示、そしてテストまで行っていました。「観(み)る!買う!走る!チューニングの祭典!!」というキャッチフレーズ通り、来場した1753人の参加者はそのすべてを実際に体感できたのではないでしょうか。

 ハイパーミーティングのオフィシャルサイトで「次回開催につきましては公式WEBサイトにて改めてお知らせいたします」と案内がある通り、2026年も開催の可能性が高そうです。(くるまのニュース編集部)

文:くるまのニュース くるまのニュース編集部
【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

魔改造ランチア「デルタHFインテグラーレ16V」が約1070万円で落札!名門チューニングアイテムの価値は!?
魔改造ランチア「デルタHFインテグラーレ16V」が約1070万円で落札!名門チューニングアイテムの価値は!?
Auto Messe Web
ホンダ本格「スポーツ軽トラ」に反響殺到!「これ買います!」と歓喜の声も! 超パワフルな「ターボ×5速MT」搭載した“農道のNSX”! まさに最強商用車の「T880」とは!
ホンダ本格「スポーツ軽トラ」に反響殺到!「これ買います!」と歓喜の声も! 超パワフルな「ターボ×5速MT」搭載した“農道のNSX”! まさに最強商用車の「T880」とは!
くるまのニュース
日産が新「フェアレディZ」初公開! 超パワフルな「ターボチャージャー」搭載! ド迫力の「走り仕様」デザイン&“技術力”がスゴイ! 新「NISMO GT-Z」米国登場!
日産が新「フェアレディZ」初公開! 超パワフルな「ターボチャージャー」搭載! ド迫力の「走り仕様」デザイン&“技術力”がスゴイ! 新「NISMO GT-Z」米国登場!
くるまのニュース
トヨタが「新たなハイエース」を世界初公開! “200系”全面刷新を示唆する効率的な「カクカクデザイン」で「ひろびろ荷室」も確保! 次世代コンセプトの市販化が期待できる「現実的な“装備”」とは
トヨタが「新たなハイエース」を世界初公開! “200系”全面刷新を示唆する効率的な「カクカクデザイン」で「ひろびろ荷室」も確保! 次世代コンセプトの市販化が期待できる「現実的な“装備”」とは
くるまのニュース
22年落ちでも“約3100万円”の「FRスポーツカー」に反響多数! 「360馬力の直6エンジンってサイコー!」「今見てみ理想のカタチ」の声も! 独国オークションに登場した「BMW M3 CSL」が話題に
22年落ちでも“約3100万円”の「FRスポーツカー」に反響多数! 「360馬力の直6エンジンってサイコー!」「今見てみ理想のカタチ」の声も! 独国オークションに登場した「BMW M3 CSL」が話題に
くるまのニュース
ダイハツの「“大きな”コペン」は2種類あった! 幻の「コペンZZ」と市販化が期待された「ビジョンコペン」 その夢の行方とは?
ダイハツの「“大きな”コペン」は2種類あった! 幻の「コペンZZ」と市販化が期待された「ビジョンコペン」 その夢の行方とは?
くるまのニュース
300万円台!? スバル新「“4WD”スポーツカー」世界初公開! 往年の「インプレッサ風」デザインに“水平対向ターボ×6速MT”採用で新型「WRX STI」を示唆!? 「パフォーマンスB STI」って?
300万円台!? スバル新「“4WD”スポーツカー」世界初公開! 往年の「インプレッサ風」デザインに“水平対向ターボ×6速MT”採用で新型「WRX STI」を示唆!? 「パフォーマンスB STI」って?
くるまのニュース
ホンダの“新”「ハイブリッド」何がスゴイ? 他メーカーがマネしない「次のe:HEV」が“楽しすぎ”? 新たな「プラットフォーム」も明らかに
ホンダの“新”「ハイブリッド」何がスゴイ? 他メーカーがマネしない「次のe:HEV」が“楽しすぎ”? 新たな「プラットフォーム」も明らかに
くるまのニュース
スバルから登場した2台のパフォーマンスモデル! 誕生の経緯とは? “最新技術”が盛りだくさんの「次世代フラッグシップ」とカスタマイズで“育てる”新提案
スバルから登場した2台のパフォーマンスモデル! 誕生の経緯とは? “最新技術”が盛りだくさんの「次世代フラッグシップ」とカスタマイズで“育てる”新提案
くるまのニュース
フェラーリ「“オフロード”スーパーカー」公開!? 750馬力超え「V12」エンジン搭載! 高性能「4WD」×車高アップで悪路性能スゴい! カスタムモデル「Elevato」米国に登場
フェラーリ「“オフロード”スーパーカー」公開!? 750馬力超え「V12」エンジン搭載! 高性能「4WD」×車高アップで悪路性能スゴい! カスタムモデル「Elevato」米国に登場
くるまのニュース
「シティターボII」復活!? ホンダ“新型”「スーパーワン」公開! 斬新「BOOSTモード」が楽しすぎる! 名車のデザイン受け継ぐ「Prototype」どんなクルマ?
「シティターボII」復活!? ホンダ“新型”「スーパーワン」公開! 斬新「BOOSTモード」が楽しすぎる! 名車のデザイン受け継ぐ「Prototype」どんなクルマ?
くるまのニュース
ホンダ「オデッセイ“タイプR”」公開!? 550馬力超え「直4T」&6速“MT”搭載! 迫力エアロ&3本出しマフラーもイイ「カスタムモデル」米国に登場
ホンダ「オデッセイ“タイプR”」公開!? 550馬力超え「直4T」&6速“MT”搭載! 迫力エアロ&3本出しマフラーもイイ「カスタムモデル」米国に登場
くるまのニュース
ホンダ斬新「ちいさな“ホットハッチ”」世界初公開! レトロ風な丸目ライト&「ワイドボディ」がカッコイイ! “スポーティな専用内装”も魅力! 2026年に発売予定の「Super-ONE」について聞いてみた!
ホンダ斬新「ちいさな“ホットハッチ”」世界初公開! レトロ風な丸目ライト&「ワイドボディ」がカッコイイ! “スポーティな専用内装”も魅力! 2026年に発売予定の「Super-ONE」について聞いてみた!
くるまのニュース
ホンダの「MRスポーツカー」がスゴい! 全長4.2mのコンパクトボディに“400馬力超え”の2リッターターボ搭載! 本気を感じる超軽量マシン「スポーツVGT」とは!
ホンダの「MRスポーツカー」がスゴい! 全長4.2mのコンパクトボディに“400馬力超え”の2リッターターボ搭載! 本気を感じる超軽量マシン「スポーツVGT」とは!
くるまのニュース
レクサス新「最上級クーペ」世界初公開! カバッと開く「観音開きドア」に“大径タイヤ”&タフなデザイン採用! “豪華内装”やルーフにある「画期的機能」も魅力の「LSクーペコンセプト」って?
レクサス新「最上級クーペ」世界初公開! カバッと開く「観音開きドア」に“大径タイヤ”&タフなデザイン採用! “豪華内装”やルーフにある「画期的機能」も魅力の「LSクーペコンセプト」って?
くるまのニュース
トヨタ新「ハイエース」世界初公開に大反響!「ついに新型来るか」と“21年ぶり全面刷新!?”に期待の声多数! 大きさ違う2種類の「カクカクボディ」や“複数パワトレ”採用!? 次世代「働くクルマ」に熱視線!
トヨタ新「ハイエース」世界初公開に大反響!「ついに新型来るか」と“21年ぶり全面刷新!?”に期待の声多数! 大きさ違う2種類の「カクカクボディ」や“複数パワトレ”採用!? 次世代「働くクルマ」に熱視線!
くるまのニュース
スバルが“新”「“2人乗り”クーペ」”発表“し話題に! “水平対向エンジン”搭載の「本格スポーツ」仕様がスゴイ! ”走る人向け“な尼国の「BRZタイムアタックスペシャル」に熱望の声も
スバルが“新”「“2人乗り”クーペ」”発表“し話題に! “水平対向エンジン”搭載の「本格スポーツ」仕様がスゴイ! ”走る人向け“な尼国の「BRZタイムアタックスペシャル」に熱望の声も
くるまのニュース
トヨタ「ランドクルーザー“240”」初公開!? 全長4.5mの「ちょうどいいサイズ」&160馬力超え「2.7リッター“直4”」採用! カクカクボディの「FJ」が販売店でも話題に
トヨタ「ランドクルーザー“240”」初公開!? 全長4.5mの「ちょうどいいサイズ」&160馬力超え「2.7リッター“直4”」採用! カクカクボディの「FJ」が販売店でも話題に
くるまのニュース

みんなのコメント

2件
  • yjw********
    タービンキットはよ出してちょ
  • nut********
    昔はブロック ヘッド以外は別物なんだぜぇ(そのベースさえ加工で別物)な時代とは時代が違うからね  でも海外では「はぁぁ?」みたいの平気で出てるから
    職人ニホン 負けないでね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

618 . 0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

88 . 0万円 1898 . 0万円

中古車を検索
ホンダ シビックタイプRの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

618 . 0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

88 . 0万円 1898 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村