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スーパーフォーミュラ、SUGOで今季初のCN開発テストを実施。国本雄資と山本尚貴が赤虎/白虎のステアリングを握る

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スーパーフォーミュラ、SUGOで今季初のCN開発テストを実施。国本雄資と山本尚貴が赤虎/白虎のステアリングを握る

 5月27日(火)から5月28日(水)にかけて、スーパーフォーミュラは今季初となるカーボンニュートラル(CN)開発テストをスポーツランドSUGOで実施した。

 CN開発テストでは、持続可能なモータースポーツ業界づくりを目指すプロジェクト「SUPER FORMULA NEXT50」を通じ、“カーボンニュートラルへの対応”と“エンターテイメント性の向上”というふたつのテーマが掲げられ、様々な取り組みが行なわれてきた。

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 スーパーフォーミュラフォーミュラでは現在、原材料及び製造過程での二酸化炭素排出量を約75%抑制したBcomp社製のバイオコンポジット素材や、天然由来の配合剤やリサイクル素材など再生可能原料の比率を45%まで向上した横浜ゴム製のカーボンニュートラル対応レーシングタイヤを採用している。

 今回行なわれたCN開発テストは、カーボンニュートラル対応を進めつつ今季タイヤの性能向上を目指すために実施されたもので、開発テスト車両である“赤虎”に2016年のシリーズチャンピオンである国本雄資、“白虎”に2013年、2018年、2020年のシリーズチャンピオンである山本尚貴が乗り込んだ。

 テスト初日の午前11時から行なわれた1時間のセッションで2台は今季仕様のレギュラータイヤを装着。国本が20周、山本が19周を走行した。午後14時からの2時間のセッションでは、今回新たに持ち込まれたケーシング(タイヤ内部の構造部分)3種類のテストが行なわれ、それぞれ54周を走破して、データ収集やパフォーマンスチェックをこなした。

 テスト2日目はウエットタイヤを試すべく、サーキット全周に散水車で水を巻き、午前3時間、午後2時間のセッションが行なわれた。この日は国本が107周、山本が109周と周回。タイヤコンパウンドやケーシングの評価テストを実施した。

 また国本と山本のふたりは、タイヤ開発に併せて、各種ECU、センサー系、ステアリングの操作性確認などのテストも担当した。

 2日合わせて181周を走破した国本は、テストを通じて“楽しいレースづくり”における方向性が見えてきたと明かした。

「事前に今シーズン参戦しているレギュラードライバーに様々な要望をヒヤリングして臨みましたので、そのポイントにフォーカスしてテストを行ないました」

 スーパーフォーミュラのリリースを通して国本はそうコメントした。

「ドライタイヤもウエットタイヤもテストすることができ、どうすればもっと楽しいレースができるのかを考えながら、完璧ではないですが⽅向性は⾒えてきたのかなと思います」

「ひとつのタイヤスペックで戦うスーパーフォーミュラでは、⾼負荷のコースもあれば低負荷のサーキットもある中、何を重視するのかを⾒極めるのは難しい作業なのですが、特にレインタイヤについては多少⾬量が増えても安全に走ることができるといったことにフォーカスしていますので、このままテストを重ねれば良い⽅向に⾏くのかなと考えています」

 また182周を周回した山本は、SUGOテストを通じて今後に向けた課題を集めることができたとして、横浜ゴムと開発を進めていきたいと語った。

「今季は計3回の開発テストが予定されている中、基礎的な検討課題を⾒出すためのテストになりましたね」と山本は言う。

「今季のレギュラータイヤの課題点と改善点をしっかり把握したうえで、その対⽐として開発タイヤのテストができ、今後に向けての検討材料は集まったと感じています。その材料を横浜ゴムさんに解析していただきながら、全参戦ドライバーが安⼼して⾃分のパフォーマンスが最⼤限引き出せるように、⼀緒に開発できればと考えています」

「昨年の最終戦以来のスーパーフォーミュラでの⾛⾏でしたが、現⾏⾞両、現⾏タイヤで⾛ることでより選⼿の⽬線で、より選⼿の感覚と近い状態で会話ができますし、せっかくこういった機会を頂いたので、選⼿権全体、選⼿ひとりひとりにフィードバックできるよう取り組んでいきたいと思います」

 スーパーフォーミュラのCN開発テストは今季3回の実施が予定されており、次回は9月初旬に富士スピードウェイで行なわれる予定だ。

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