■現在に続くミニバンブームを作り上げた初代「オデッセイ」
日本の新車市場において、今日に至るまで人気が続いているカテゴリとして、「ミニバン」が挙げられます。
新車の投入も盛んで、直近では2020年9月に日産が「エルグランド」、ホンダが「オデッセイ」のマイナーチェンジを同年秋におこなうことを発表。新型エルグランドはその後10月12日に発売され、新型オデッセイはティザーサイトが公開中で、デザインが大きく刷新されたフロントフェイスをはじめ、その魅力をアピールしています。
※ ※ ※
そもそも、日本市場においてミニバンというカテゴリが定着し始めたのは、1990年代半ばといわれています。この頃登場したミニバンとして有名な車種のひとつが、1994年に発売された初代オデッセイです。
当時、日本経済はバブル崩壊の影響を受けていて、それは自動車産業も例外ではありませんでした。
そのなかのひとつであるホンダは経営危機となり、当時メインバンクの三菱銀行系に属する三菱自動車の傘下になるのでは、と噂されたほどです。
そんななか登場した初代オデッセイは、乗用車のシャシをベースにFFを採用。低床設計による広い室内を実現し、3列シートのミニバンとして大ヒットモデルとなりました。
その後、3ナンバーボディのオデッセイに対し、5ナンバーボディに収めたFFミニバン「ステップワゴン」も1996年に発売し、こちらも大ヒット。ミニバンカテゴリでの躍進に助けられ、ホンダは無事買収を免れたのです。
一方、トヨタ「イプサム」(1996年発売)をはじめ、他社もFFミニバンを続々と開発。現在のミニバン市場が形成されていきます。
ちなみに、ミニバンの先駆けと評されるクルマとして、3列シートや開口部が大きなセンターピラーレスドアを採用した日産「プレーリー」(1982年発売)が挙げられますが、ボディ剛性の低さや、非力なエンジンといったウィークポイントがあり、販売は伸び悩んだということです。
それではここでクイズです。
多人数乗車モデルの主流が商用車ベースのワンボックス型であった1990年に、卵形のスタイリッシュなボディを持つ、7人乗りのワゴン専用車として初代が登場。
FFレイアウトではなく、2.4リッター直列4気筒エンジンを床下に横倒し搭載するMRレイアウトを採用するなど、ユニークな設計で、初代オデッセイとともにミニバン市場を盛り上げたトヨタ車は、次のうちどれでしょうか。
【1】エスティマ
【2】アルファード
【3】ヴォクシー
【4】グランエース
※ ※ ※
正解は、【1】の「エスティマ」です。
初代エスティマは、近未来的なフォルムと全長4750mm×全幅1800mm×全高1780mmというボディサイズで登場。ワンボックス型のクルマとは一線を画す「格好いいミニバン」と評価されました。
1992年には、全幅を5ナンバーサイズに縮小し扱いやすくした「エスティマエミーナ/エスティマルシーダ」という派生車も登場。初代オデッセイなどとともに当時のミニバン市場を盛り上げました。
※クイズの出典元:くるまマイスター検定
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まるで2000年代の広島カープを見ているようだ