しっかりとアウディ色が出ているEV
アウディe-tron GTは、ポルシェ タイカンとハードウエアの多くを共有しているEVモデルのため、比較されることが多い。
アウディ RS e-tron GT(現行型)のカタログはこちら
エクステリアで言えば、タイカンのポルシェらしくリアエンジンレイアウトを想起させるスポーティなデザインに対し、e-tron GTはその名のとおりスポーツグランツーリズモという雰囲気である。
そして、四輪に力強い動力を与えたブリスターフェンダーのデザインからは、アウディのお家芸でもある“quattro”を全面的に表現していることがわかる。
また、フロントAピラーは本来力強い印象を与えることができる構造物のひとつであるが、このモデルは細くて繊細な印象だ。
だが、細い方が視認性は高く、ピラー付け根の裾野が広がることで同時にデザイン的な安定感を生み出すことができる。
RS e-tron GTはフロントフード部分が低いこともあり、その安定感はさらに増している。
ピラー上部からルーフに向かいクオーターパネルに差し掛かるにつれて、柔らかな線から頑強なフォルムに変わるのだ。
流れをカタチで表現したプレスラインからは、金属プレスで一家言あるアウディらしいコストを惜しまない技術力を見て取れる。
これぞまさに“フラットライド”
今回、試乗したモデルは、ハイパフォーマンス版のRS e-tron GT quattroである。
e-tron GT quattroとRSモデルの大きな違いのひとつが、全高だろう。
RSの方が20mmほど低く、さらに地に吸い付いたようなデザインとなっており、異次元な雰囲気がさらに増しているように思える。
そしてパフォーマンス面もすごい。車重こそRS の方が40kgほど車重が増えているが、e-tron GTの530psに対して645psと115psもアップしている。
0-100km/hはわずか3.3秒で、最高速は250km/hにも達する。この加速はまさにジェットコースター的で、気持ち悪くなってしまう人もいるかもしれない。
しかし、一般道でのソフトなアンジュレーションは、RSというハイパフォーマンスの仕様であってもしなやかで、最小限のストロークによりアライメント変化も少ない。とても安定感がある印象だ。
中速コーナーでも、地をはうような構えに一寸の狂いもない。
一方、ステアリングは軽やかで扱いやすいものの、欲を言えばもう少しダイレクトなフィールでも良いかと感じた。それほど性能が高いハンドリングEVなのだ。
続けて高速道路に入ると、さらにこのモデルの良さがわかる。
採用されている3チャンバー式のエアサスペンションは、高速域でも連続的でしなやかに動く。
次の動きに瞬時に反応し、これぞ“フラットライド”という乗り味で、スタビリティの高さもわかる。
そして、こんなにもハイパフォーマンスなモデルなのに、乗り心地がいい。このあたりがグランツーリズモらしい。
ここまで乗り心地と静粛性が高く、しかもハンドリングは抜群であるとグランドツーリングへと出かけたくなる。それほどの実力のスポーツサルーンなのである。
インテリアの調度品はアウディのフラッグシップのクオリティをもち、パフォーマンスはド級のスポーツカー……。
約1800万円という価格は、確かに高いと感じるかもしれない。しかし、その中身を知り、昨今のモデルと比較すれば、決して高くはない。それほほどの仕上がりの良さだ。
文/松本英雄、写真/阿部昌也、尾形和美【試乗車 諸元・スペック表】●4WD型式ZAA-FWEBGE最小回転半径5.5m駆動方式4WD全長×全幅×全高4.99m×1.97m×1.4mドア数4ホイールベース2.9mミッションその他AT前トレッド/後トレッド1.7m/1.67mAI-SHIFT-室内(全長×全幅×全高)-m×-m×-m4WS△車両重量2320kgシート列数2最大積載量-kg乗車定員5名車両総重量-kgミッション位置不明最低地上高0.09mマニュアルモード- 標準色アイビスホワイト、ミトスブラックメタリック、ケモラグレーメタリック、アスカリブルーメタリック、フロレットシルバーメタリック、スズカグレーメタリック、タクティクスグリーンメタリック、タンゴレッドメタリック、デイトナグレーパールエフェクトオプション色-掲載コメント※交流電力量消費率(WLTCモード)200Wh/km※一充電走行距離(WLTCモード)534km※諸元・装備情報は一部本国仕様の情報を掲載しております型式ZAA-FWEBGE駆動方式4WDドア数4ミッションその他ATAI-SHIFT-4WS△標準色アイビスホワイト、ミトスブラックメタリック、ケモラグレーメタリック、アスカリブルーメタリック、フロレットシルバーメタリック、スズカグレーメタリック、タクティクスグリーンメタリック、タンゴレッドメタリック、デイトナグレーパールエフェクトオプション色-シート列数2乗車定員5名ミッション位置不明マニュアルモード-最小回転半径5.5m全長×全幅×全高4.99m×1.97m×1.4mホイールベース2.9m前トレッド/後トレッド1.7m/1.67m室内(全長×全幅×全高)-m×-m×-m車両重量2320kg最大積載量-kg車両総重量-kg最低地上高0.09m掲載用コメント※交流電力量消費率(WLTCモード)200Wh/km※一充電走行距離(WLTCモード)534km※諸元・装備情報は一部本国仕様の情報を掲載しておりますエンジン型式EBG-EBE環境対策エンジン-種類電気モーター使用燃料電気過給器-燃料タンク容量-リットル可変気筒装置-燃費(10.15モード)-km/L総排気量-cc燃費(WLTCモード)-燃費基準達成-最高出力645ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm830(84.5)/-エンジン型式EBG-EBE種類電気モーター過給器-可変気筒装置-総排気量-cc最高出力645ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm830(84.5)/-環境対策エンジン-使用燃料電気燃料タンク容量-リットル燃費(10.15モード)-km/L燃費(WLTCモード)-km/L燃費基準達成-
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みんなのコメント
漢を感じさせる。
保守的な国産には出来ない芸当だな。
トップメーカーらしい挑戦。デザイン共に素晴らしい。