シーズンも残すは2戦。11月1~2日に中国の株洲国際サーキットで開催されたFIA TCRワールドツアー第7戦は、予選から“伏兵”が躍進。クプラ・レオンVZをドライブするオーレリアン・コンテが、自身とSPコンペティションにワールドツアー初のポールポジションをもたらすと、週末2勝を挙げる大活躍を演じることに。
一方、初戦でテッド・ビョーク(リンク&コー03 TCR FL)が表彰台に上がり3年連続でチームチャンピオンシップを獲得したシアン・レーシングは、最終戦マカオでヤン・エルラシェール(リンク&コー・シアン・レーシング/リンク&コー03 TCR FL)との陣営内対決によるタイトル一騎打ちの構図を整えた。
韓国で初勝利を飾った豪州王者に続き、現役スーパーカー王者が世界戦復帰へ/TCRワールドツアー
ワールドツアーの一行に加え、TCRオーストラリアとTCRアジアから計23台がグリッドに並んだ週末は、韓国のインジェ・スピーディアムで開催された前戦の結果を受け、ビョークが週末最大の40kg、エルラシェールとエステバン・グエリエリ(GOATレーシング/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が同30kgのコンペンセイションウェイトを搭載。
韓国で大型ターボチャージャーと出力レベルの向上を特徴とする新たなホモロゲーションモデル『エラントラN EV TCR』を導入していたヒョンデ陣営は、この中国戦に際しホモロゲーションを旧仕様に戻す判断を下した。
さらにオーストラリア最高峰RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップのチャンピオンにまで登り詰めたウィル・ブラウン(HMOカスタマー・レーシング/ヒョンデ・エラントラN TCR)のスポット参戦にも注目が集まるなか、TCRを統括するWSCグループは、世界的な関心の低さから『FIA TCRワールドランキング・ファイナル』の開催をふたたび見送る苦渋の決断を発表した。
当初は2024年3月にポルティマオで開催される予定で、その後リスケジュールされ2025年11月21日~22日にイタリアのバレルンガで実施する計画だった同イベントに対し、週末にWSCは改めて以下の声明をリリースした。
「このプロジェクトへの関心の高さを受け、WSCは数ヶ月前からイベントの計画に多大な労力を費やし、11月21日~22日にヴァレルンガで開催し、魅力的な賞金プールを設定しました」
「しかしながら、エントリー締め切り時点で予想されたほどの関心は寄せられませんでした。WSCは現在、この状況の原因を分析しており、TCRカスタマーとともにプロジェクトの今後の選択肢を検討していきます」
そのWSCとFIA国際自動車連盟は、2025年大会に向け35台のグリッドを目標としており、ゲストドライバーやピットストップを含むレースを行うことを予定していた。
こうして始まった週末は、従来仕様に戻したネストール・ジロラミ(BRCスクアドラ・コルセ/ヒョンデ・エラントラN TCR)の最速で始まると、赤旗絡みの最終FPでは最重量級のビョークがトップタイムを奪う。しかし、そのビョークやノルベルト・ミケリス(BRCスクアドラ・コルセ/ヒョンデ・エラントラN TCR)、そして豪州王者ブラウンを従え、予選Q2の最初のアタックで1分44秒306という素晴らしいラップタイムを記録したクプラのコンテが、初走行トラックで望外のポールポジションを得る。
「このラップを走れて本当にうれしいよ。ここは初めてで、とてもトリッキーなコースだが、マシンのフィーリングは最高だ。チームには感謝しているし、彼らは一生懸命頑張ってくれた。決勝で何が起こるか分からないが、今はとにかくうれしいね!」
迎えたレース1スタート時には雨が降り始めたが、コンテはポールポジションを有効活用し、ビョークとミケリスをリード。スタートからフィニッシュまでポジションを譲ることなく盤石の“ライト・トゥ・フラッグ”を決め、今季2勝目を挙げた。
「スタートが本当に良くて、スティント全体を通して良いペースを刻めた。テッド(・ビョーク)よりコンペンセイションウェイトが軽いことは分かっていたし、マシンは最初から最後まで安定していた」と喜びを語ったフランス出身のコンテ。
「少しグリップの落ち込みが心配だったが、タイヤを完璧にコントロールできた。自分自身はもちろん、特にチームのためにうれしいよ。ここまで来るために信じられないほど努力してくれたチームに感謝だし、その努力を勝利につなげることができて、本当に喜ばしいね」
明けた日曜の株洲も、前日に続きフランス国歌『ラ・マルセイエーズ』が2回も流れる結果となり、雨で滑りやすい路面で複数のドライバーが理不尽なリスクを冒したレース2では、まずエルラシェールがミケル・アズコナ(BRCスクアドラ・コルセ/ヒョンデ・エラントラN TCR)とポール発進ジロラミを従え、選手権リードをさらに拡大する勝利を手にする。
「本当にタフなレースだった。雨量が絶えず変わり、特にターン1ではグリップが予測不可能だった。だからブレーキングして、ただグリップが維持されることを祈るしかなかったよ」と、ビョークやコンテのタイム加算ペナルティにも救われたエルラシェール。
「でも、すべてがうまくいった。良いスタートを切って、あとは正確なコントロールを維持し、周りの混乱に巻き込まれないようにすることに集中した。このコンディションで勝利できたことは大きな喜びだし、もちろん、今獲得したポイントはすべて、タイトル争いにとって大きな意味を持つね」
そして最終ヒートでは、ホンダのペースに週末を通して苦しんだグエリエリがタイトル争いから脱落するなか、またしても完璧なパフォーマンスでレースをコントロールしたコンテが、ビョークとエルラシェールのリンク&コー艦隊を撃破した。
「本当に力強いレースで、テッドとの1周目は激しくほぼサイド・バイ・サイドだったよ! でも、クリーンでリスペクトのある勝負だったし、本当に楽しかった」と週末2勝のコンテ。
「レース直前にインタークーラーのトラブルに見舞われたが、九死に一生を得た。だからこそ優勝できたことは本当に大きな喜びだ。このレベルに到達するため懸命に努力してきたし、この勝利は僕たち全員にとって大きな意味を持つ。こんな風に週末を終えることができて、本当にうれしいよ」
そして今季1戦限りのスポット参戦ながら、さすがのドライブで2回のトップ5フィニッシュを飾った豪州組ブラウンは、この最終ヒートでもヒョンデのファクトリードライバーであるミケリスとジロラミを大胆な動きでパスし、前日に続く4位でフィニッシュした。
「HMOカスタマー・レーシングに戻ってこられて、最高の週末だった。ジョシュ(・バカン)の代役として中国でレースをしないかとオファーを受けた時、断る理由はなかった。TCRワールドツアーに戻ってファクトリーチームと戦えるのは本当にうれしいね」と続けたブラウン。
「最後はもっと良いスタートができればよかった。4番手スタートから7番手まで後退したが、数台をパスしてとても楽しかった。そして最後は4位まで戻ることができたからね。でも、今日は表彰台を獲得できたはずだ。今季唯一の出場なのが残念だが、とても楽しかったよ」
週末を通じてビョークがわずかに差を詰め、首位エルラシェールに対し34点ビハインドの状況とし、ふたりは11月14~16日に開催される最終戦マカオのギア・サーキットでタイトルを争うことになる。
[オートスポーツweb 2025年11月06日]
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