日本で10番目の自動車メーカーとして数々の個性的なクルマを作り、今や日本のクルマ好きでは知らない人はいないだろう、というまでに成長した光岡自動車。
富山日野自動車のセールスマンだった光岡進氏(現光岡自動車会長)が、日野自動車の乗用車生産からの撤退を受けて独立。1968年2月に富山の地で創業したのが、板金塗装や整備を行う「光岡自動車工業(光岡自動車の前身)」だった。驚くのは、農家を間借りしての出発だったことだ。
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そこから現在の中古車販売業のさきがけとなるビジネスモデルを展開し、「BUBU(ブブ)」という店舗名称を用いて全国展開するまでに成長した。ほかにも輸入車の正規ディーラーもグループ内に持っており、GM(キャデラック、シボレー)やランボルギーニなど多くのメーカーと取引を持っている。
そんな個性的で、多彩な光岡自動車が、2019年11月に都内で2020年度新入社員内定式を開催した。その内定式は実に個性的で、取材した報道関係者も驚いたほど。今回はそんな内定式の様子と、光岡自動車だからできたクルマ作りを紹介したい。
文/編集部
写真/光岡自動車、編集部
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■ほかにはない! 社長が熱唱する超個性的な内定式
光岡自動車が2019年11月15日に、都内で2020年度新入社員内定式を開催した。今回の内定者は17名だったが、高校生は学業を優先したこともあり、式に参加したのは15名(大学生のみ)となった。
光岡自動車広報部によれば、新卒採用は数年ぶりということで、内定を祝うために各事業部の担当役員をはじめ、各エリア採用担当といった面々が集結。さらには、ゼネラルモーターズ・ジャパン(GMジャパン)の若松格代表取締役社長をはじめとした来賓、メディアを交えての懇談会も行われた。
50周年記念車「ロックスター」を囲み、 2020年度の内定者と記念撮影を行った光岡章夫社長
出席した内定者は、北は北海道、南は熊本県まで日本全国におよんだ。採用を担当した坂井晶監査役は、「今回はマイナビを通して全国の学生さんにアプローチし、全国から180名もの応募者が集まりました」と語っていた。募集期間は短かったそうだが、担当者の予想を大きく上回る募集があり、驚いたようだ。
式の司会は、ファッションスーパーカー「オロチ(大蛇)」や、光岡自動車創業50周年を記念し2018年11月に発売した「ロックスター」をデザインした、企画開発課の青木孝憲課長が担当。新車発表会などで見せるまじめな顔とは違い、ジョークを交えつつの進行となった。内定者は、一般的なイメージとは大きく違う内定式の雰囲気に驚いたようだ。
途中、内定者が自己紹介を行う時間があったが、そのなかで語られた志望動機は、「光岡自動車のクルマ作りに憧れて志望した」という以外にも、「ランボルギーニを売りたいと思った」などさまざまだった。
光岡自動車の光岡章夫社長は、「現在51年目に入っている、あと49年あるが、今年入社した皆さんは100周年を迎えることができると思っています。 その第一歩がこの今回の採用です 」と語り、「夢、挑戦、次代へ」と社のキャッチフレーズにあるように、100周年を迎えるための準備をしていくという。
また、余興? いやダブルメインか? として、光岡章夫社長がボーカルを担当しているバンド「Acting(アクティング)」によるライブが行われ、内定者とともに大いに盛り上がった。
スパンコールできらびやかに彩られた衣装を身に着けた光岡社長が、オールディーズのナンバーを熱唱、GMジャパンの若松社長がドラムを叩くという夢の競演まであり、こういった雰囲気があるからこそ独創的なクルマが生み出されるのだな、と納得させられる内容となっていた。
型にはまらないその姿勢が、光岡自動車のクルマ作りに繋がっているのだろう。オールディーズのナンバーを熱唱する光岡社長。クルマと同じく、こちらも本気だった
飛び入り参加でドラムを叩くこととなった、GMジャパンの若松社長
■海外からも注目! ミツオカだからできたクルマが熱い!!
「BUBU501」「BUBU505」「ラ・セード」「オロチ(大蛇)」など、光岡自動車(以下ミツオカ)が世に送り出してきた個性的なクルマは数知れず。その存在感は独特なものがあり、ひと目見ればミツオカのクルマだとわかるほどだ。
現在、ミツオカの乗用車ラインナップは、「ビュート(美遊人 )」「ビュート なでしこ」「ヒミコ(卑弥呼)」「リューギ(流儀)」「リューギ ワゴン」「ガリュー(我流)」の6モデル。このほかに、霊柩車「アルファード フュージョン」や電気自動車「Like-T3」など、個性的なモデルを揃えている。
ファッションスーパーカーというカテゴリーを生み出した「オロチ」。ホンダ NSXをベースとしたモデルは2001年の東京モーターショーで初お目見え。観客を度肝を抜き、その後2006年に市販化された
ミツオカの霊柩車シリーズの1台「アルファード フュージョン」は現在までに50台を販売。ミツオカは全18モデルも霊柩車をラインナップしている
50周年記念車「ロックスター」も限定200台で発売されたが、2カ月あまりで完売となる人気ぶりだった。追加生産の予定はないということで、権利を手に入れた方は、ぜひ大切に乗っていただきたい。
そんなミツオカのラインナップのなかで最も売れているのが、日産マイクラをベースに作られている「ビュート」で、現行型は2012年の登場から累計1620台を販売。2位は同じくビュートの派生車「ビュート なでしこ」(2015年発売)で累計450台、3位がカローラアクシオ/フィールダーをベースとした「ビュート」(2014年発売)で累計350台となっている。
国内大手の自動車メーカーの販売台数と比較すると、数字が小さく、一見すると少なく感じる読者もいるだろうが、1台1台すべて丁寧に手作業で仕上げるスタイルのミツオカには、これが生産能力の上限なのだ。
現在一番人気の「ビュート」。マイクラをベースにしていて、トランクスペースが延長されている
ミツオカは現在、マカオ、マレーシア、バングラディッシュ、UK(イギリス、アイルランド)、モナコの5カ所に海外販売拠点を持つ。なかでも2015年に「ヒミコ」(2018年時点で現地価格は約872万円。2019年12月時点で日本で一番高いグレードは618万5740円)を投入して進出したUKの市場は、自動車先進国としての長い歴史を持ち、オールドカーへの理解も深く、以前からビュートが相当数並行輸入されるなど人気があった。
新たな若い力を加えて次の50年に挑むミツオカだが、これまでと変わらず、大量生産に走らず、昔ながらの職人気質を守り、独創的なクルマを生み出し続けることだろう。
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