VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーでトップチームとして活躍するトリプルエイト・レースエンジニアリングのジェイミー・ウインカップ、シェーン-ヴァン・ギズバーゲン(ともにレッドブル・レーシング・オーストラリア)、そして2018年限りでフルタイムからの引退を表明したクレイグ・ラウンズ(オートバーン・ラウンズ・レーシング)の3名がチームを組み、2019年のリキモリ・バサースト12時間耐久レースにエントリーすることが決まった。
意外にもこれが1台のマシンをシェアして走る最初の機会だというホールデン・ワークスの3人は、スコット・テイラー・モータースポーツ(STM)のメルセデスAMG GT3をシェア。そこへ名門トリプルエイトのメカニックやクルーらも合流して、レースオペレーションを担うことになった。
豪州SC最終戦:スコット・マクローリン初戴冠、SVGは痛恨のペナルティに泣く
またメインスポンサーにはボーダフォンを迎えることも発表され、トリプルエイトにとってはVASCで成功を収めた2007年から2012年以来のカラーリングをまとうことになり、その間には4度のバサースト1000勝利も飾るなど、好成績を収めているパートナーシップが復活する。
2018年のVASCシーズンでは惜しくもタイトル防衛はならなかったウインカップに、最終戦までチャンピオン争いを繰り広げた“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲン、そして2018年のバサースト1000勝者ラウンズの3名ともに、このマウント・パノラマでの12時間耐久を制した経験を持ち、ラウンズは2014年と2017年にフェラーリ458GT3、488GT3でそれぞれ優勝を飾り、2017年に関してはトリプルエイトのサポートを受けた参戦形態を採りウインカップとともにポディウムの頂上に登壇している。
一方のSVGも2016年にテクノ・オートスポーツのマクラーレン650S GT3で栄冠を勝ち獲り、欧州や北米でもGT3でのレースを経験していることから、この3名のなかでもっともGT3での経験が豊富で、マイレージを稼いでいる。
VASC最終戦ニューキャッスル500ではスペシャルカラーのホールデン・コモドアZBをドライブし、フルタイムドライバーでの活動に終止符を打ったラウンズは、来季2019年に"エンデューロ・カップ"登録でのペアリングが噂されている7度のVASCチャンピオン、ウインカップとチームを組めることに「とてもワクワクしている」と語った。
「ジェイミーとは不良中年仲間として、ふたたびタッグを組めるのが本当に楽しみだし、そこにシェーン(ヴァン・ギズバーゲン)を加えることで完璧な“悪ガキども”が揃ったね」とご満悦のラウンズ。
「スーパーカー時代には、このボーダフォンのカラーリングのマシンでたくさんの良い思い出を作った。こうしてふたたびこのロゴを見られるのは素晴らしいことだし、あの時代の偉大な記憶が甦ってくるようだね」
「願わくばボーダフォン、トリプルエイト、そしてスコット・テイラー・モータースポーツに最高のリザルトをプレゼントしたい。僕たち3人があのトラックを知り尽くしていることは明快だし、このトリオで同じクルマを共有するのは非常に強力だと思う。個人的にはマシン習熟が必要だけど、それはすぐに成し遂げられるはずさ」
メルセデスAMG GT3初ドライブとなるラウンズに対し、SVGは2017年から2大会連続で同車を経験しており、ウインカップは2018年にそのRBRAのチームメイトとタッグを組んでいる。
「ラウンズとふたたび組めるのは本当に楽しみだ。またシェーンが2019年も引き続き僕の隣にいてくれるのも本当に心強い」とウインカップ。
「すべての要素が素晴らしいショーのために整えられたと感じているし、トリプルエイトもSTMも良い仕事をしてくれるとわかっている。僕たちもその期待に応えたいし、その自信はある。本番が本当に楽しみだよ」
そして2018年VASCタイトルを宿敵スコット・マクローリンに譲ったSVGは、2019年2月3日のバサースト12時間こそ、そのうっぷんを晴らす最高の舞台になる、と期待を寄せる。
「彼らと組めるなんて最高だ、誰よりも気心の知れた仲間だからね。レースチームでともに戦うのは光栄だし、一緒に走れるのは僕にとって最高の瞬間になるだろう」
「このバサースト12時間は年を追うごとにイベントの規模が拡大していると思う。年々多くの欧州トップチームが遠征してきて、それをオーストラリアのVASCレギュラーたちが迎え撃つ。コンペティションは激しさを増すばかりだし、ファンもそれを楽しんでくれている。2019年もさらにタフなバトルになると思うが、地元のファンに良いショーを見せたいね」
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