現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 感性に響くクルマ──マツダ3ファストバックXツーリング試乗記

ここから本文です

感性に響くクルマ──マツダ3ファストバックXツーリング試乗記

掲載 1
感性に響くクルマ──マツダ3ファストバックXツーリング試乗記

一部改良を受けた「マツダ3ファストバックXツーリング」に、『GQ JAPAN』ライフスタイルエディターのイナガキが試乗した! SKYACTIV-X搭載モデルの魅力に迫る。

マツダ3ファストバックXツーリングの特徴

“駆け抜ける歓び”──マツダ3ファストバックXツーリング試乗記

1.エクステリア2.インテリア3.6MT&i-Activ AWD4.静かなキャビン5.ライバルに対する優位性1.エクステリア

エクステリアは、マツダ3の大いなる魅力のひとつ。ファストバックのボディには、近年のクルマに多い鋭いキャラクターライン(折れ線)が見当たらない。

ボディにある曲面の抑揚だけで光の反射(リフレクション)をコントロールするので、陽光などによってさまざまな顔を見せる。深みのあるボディカラーと相まって、駐車場に置いてあるだけで、一種のアート作品のような色気を放つ。

2.インテリア

インテリアは、丁寧な仕上がりが目をひく。水平基調のダッシュボードは、余計なモノとなる要素が極限まで排除。スイッチ類の配置から触感にいたるまで、人間工学に基づいた設計となっているので、普段使いでもストレスがない。エアコンひとつでも気持ちよく操作できるのは、所有する上で重要だ。

最近のクルマにあるような「液晶パネルの操作性が悪く、反応が遅くてイライラ……」といった悩みとも無縁。直感的に操作できるのがよろしい。

“人馬一体”を体現したコックピットに身を置くと、欧州のプレミアムブランドと比べてもまったく引けを取らないように思う。

3.6MT&i-Activ AWD

エンジンスタートからクラッチを繋ぎ、街中から郊外へと車を走らせると、6速マニュアルトランスミッションの完成度の高さに驚かされる。

“コクッ、コクッ”と吸い込まれるようなショートストロークの操作感は極めて心地よい。マイルドハイブリッドシステムが変速時の回転合わせをアシストしてくれるため、まるで自分の運転技術が向上したかのような錯覚さえ覚える。

爽快な走りを支えているのが「i-Activ AWD」だ。マツダの4WDは単に雪道での発進を助けるだけのものではない。乾燥した舗装路であっても、コーナーの出口などで後輪に適切な駆動力を配分することで、あたかも後輪駆動車のように後ろからグッと車体を押してくれる感覚がある。i-Activ AWDのおかげで、路面に吸い付くようなスタビリティ(安定性)が生まれ、ドライバーは安心してアクセルを踏み込めるのだ。

4.静かなキャビン

静粛性も高い。高いボディ剛性と遮音対策により、車内はカプセルに包まれたかのような静寂に包まれる。オーディオの音がクリアに響くその空間は、スポーツハッチバックというよりも、上質なグランドツーリングカーの趣がある。

しかも試乗車はBoseサウンドシステム(AUDIOPILOT2+Centerpoint2)を搭載。12スピーカーで構成される本システムは、音の立体感や明瞭度をより際立たせた質感高いサウンドを実現したのが特徴だ。実際、運転しながら聴くと、いつもの音がよりクリアに、そして厚みのあるものとなって感動。ちなみにAUDIOPILOT2は走行ノイズ補償システムで、Centerpoint2はステレオ音源でも立体的な音像で再現するBose独自のサラウンドシステムだ。

スタイリッシュなマツダ3ファストバックXツーリングではあるものの気になる点もちらほら。たとえばデザインを優先した極太のCピラー(後部支柱)は斜め後方の視界を大きく遮る。後席は窓が小さく、かつ天井もブラックゆえ、広さはあっても独特の閉塞感がある。このあたりは、購入前に確認することを勧めたい。

5.ライバルに対する優位性

ライバルに目を向けると、ホンダの「シビック」(6MT)はより軽快でスポーティな走りを持ち味としており、フォルクスワーゲン「ゴルフ」は実用性と巧みなパッケージングが魅力。また、コストパフォーマンスや燃費だけを見ればトヨタ「カローラスポーツ」という選択肢もある。

こうした中にあって、マツダ3ファストバックXツーリングの優位性は、スペックにはあらわれない“質感”かもしれない。絶対的な速さや室内の広さを競うのではなく、流れる景色を美しく映し出すボディや指先に伝わる上質なスイッチの感触、そして意のままに操れるエンジンの鼓動……人間の感性に訴えかける部分の高い完成度こそ、ライバルたちを凌駕する。

マツダ3ファストバックXツーリングは、効率化が進む現代において、あえて“操る楽しさ”と“美しさ”にコストをかけた、ドライバーズカーだ。電動化が進む中にあって、内燃機関の成熟を感じさせる、記憶に残る1台となるかもしれない。

▲前ページ:「“駆け抜ける歓び”」

【マツダ関連記事】

スポーティでありながらもエレガント──新型マツダCX-60 XD Drive Edition Nappa Leather Package試乗記一部改良を受けたマツダのプレミアムSUV「CX-60 XD Drive Edition Nappa Leather Package」は、ほかの和製SUVとは一線を画す1台だった! 『GQ JAPAN』ライフスタイルエディターのイナガキがリポートする。プレミアムSUVとしての進化は続く──新型マツダCX-60 XD Drive Edition Nappa Leather Package試乗記一部改良を受けたマツダのプレミアムSUV「CX-60 XD Drive Edition Nappa Leather Package」は、ほかの和製SUVとは一線を画す1台だった! 『GQ JAPAN』ライフスタイルエディターのイナガキがリポートする。パナソニックが仕立てたマツダCX-60が斬新だった! WELL Cabin Craie 2に注目!──GQ新着カー2026年1月9日から開催された「東京オートサロン2026」(千葉県・幕張メッセ)に、パナソニック オートモーティブは、インフォテインメント機能を強化したマツダ「CX-60」」を展示した!新しいマツダCX-3登場!──GQ新着カー人気装備を標準化!新型マツダ ビジョン クロスクーペは、新しい“マツダデザイン”の幕開けだ!──GQ新着カーデザインテーマは“ネオオーセンティック”。新型マツダ ビジョン クロスコンパクトは、“オリジナリティ”の追求だった──GQ新着カーマツダが有するデザイン力の高さは継承されていく。気合いの入ったフルモデルチェンジ──新型マツダCX-5詳報フルモデルチェンジした新型マツダ「CX-5」が、ジャパンモビリティショー2025に展示された! ひと足はやく実車を取材した『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターの稲垣がリポートする。旧型から変わった点、変わらない点──新型マツダCX-5詳報フルモデルチェンジした新型マツダ「CX-5」が、ジャパンモビリティショー2025に展示された! ひと足はやく実車を取材した『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターの稲垣がリポートする。新しいマツダCX-70登場!──GQ新着カー日本未導入のSUVが進化した!超特別なマツダ スピリットレーシング ロードスターが、ついに登場!──GQ新着カー最高出力200psの「12R」にも注目だ!クラシックな“高級車”の味がする──新型マツダCX-80 XD Lパッケージ試乗記新型マツダ「CX-80」の“素”のディーゼルモデル「XD」に、今尾直樹が試乗した。印象はいかに?高級とは、ゆとりのことである──新型マツダCX-80 XD Lパッケージ試乗記新型マツダ「CX-80」の“素”のディーゼルモデル「XD」に、今尾直樹が試乗した。印象はいかに?愛車の履歴書──Vol78. 伊東美咲さん(前編)愛車を見せてもらえば、その人の人生が見えてくる。気になる人のクルマに隠されたエピソードをたずねるシリーズ第78回の前編。俳優の伊東美咲さんが、懐かしのマツダ車と再会した!新型マツダCX-5の全貌、遂に公開!──GQ新着カーマツダの大ヒットモデルが、大きく変わる!“カッコいいクルマ”の流れを汲んだSUV──マツダCX-30 20S Black Selection試乗記一部改良を受けたマツダ「CX-30 20S Black Selection」に、『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキが乗った!メーカーの努力に拍手!──マツダCX-30 20S Black Selection試乗記一部改良を受けたマツダ「CX-30 20S Black Selection」に、『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキが乗った!ロマンあるSUV──新型マツダCX-60 PHEV Premium Modern試乗記進化したマツダ「CX-60 PHEV Premium Modern」を、『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキがテストドライブした。“夢”が膨らむ高級車──新型マツダCX-60 PHEV Premium Modern試乗記進化したマツダ「CX-60 PHEV Premium Modern」を、『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキがテストドライブした。11年目の底力──マツダ2 15 BD i Selection試乗記熟成を重ねたマツダ2の新グレード「15 BD i Selection」に、『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキが乗った。想像よりもイイじゃん!──マツダ2 15 BD i Selection試乗記熟成を重ねたマツダ2の新グレード「15 BD i Selection」に、『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキが乗った。8年目の集大成──マツダCX-5 20S Black Selection試乗記マツダのSUV「CX-5」に新しく設定された「20S Black Selection」に、『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキが乗った。熟成を重ねた、マツダの基幹モデルに迫る。コレはお買い得!──マツダCX-5 20S Black Selection試乗記マツダのSUV「CX-5」に新しく設定された「20S Black Selection」に、『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキが乗った。熟成を重ねた、マツダの基幹モデルに迫る。新型マツダEZ-60登場。PHEVは1000km以上走行OK!──GQ新着カー電気自動車(BEV)とプラグイン ハイブリッド車(PHEV)の2機種を設定へ。新型マツダEZ-60登場。スタイリッシュなSUVに注目!──GQ新着カー電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の2機種を設定へ。想像以上の快適性向上──新型マツダCX-60 25S Lパッケージ試乗記一部改良を受けたマツダのSUV「CX-60」のうち、エントリーモデルのガソリン仕様に試乗した。300万円台から購入可能なグレードに迫る。価値ある300万円台──新型マツダCX-60 25S Lパッケージ試乗記一部改良を受けたマツダのSUV「CX-60」のうち、エントリーモデルのガソリン仕様に試乗した。300万円台から購入可能なグレードに迫る。文と編集・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)

文:GQ JAPAN 稲垣邦康(GQ)

こんな記事も読まれています

「大人の秘密基地みたい」「全国展開が待ち遠しい」など反響 ホンダの新提案「カブハウス」とは? 4月25日オープン!!
「大人の秘密基地みたい」「全国展開が待ち遠しい」など反響 ホンダの新提案「カブハウス」とは? 4月25日オープン!!
バイクのニュース
「指示たった4回」でミサイル発射! 超ハイスペック無人戦闘機、パイロットの役割すら変える驚異の自律っぷりとは
「指示たった4回」でミサイル発射! 超ハイスペック無人戦闘機、パイロットの役割すら変える驚異の自律っぷりとは
乗りものニュース
スマホで「ハイエース」の走りが変わる!? “足まわりカスタム”の革命! 路面や好みに合わせた制御ができる”次世代電制サスペンションシステム”「アクトライド」を試してみた
スマホで「ハイエース」の走りが変わる!? “足まわりカスタム”の革命! 路面や好みに合わせた制御ができる”次世代電制サスペンションシステム”「アクトライド」を試してみた
くるまのニュース
「なぜ日本で売らない!?」 インフィニティ新型「QX65」日産本社に降臨! 極上内装が魅力の流麗な“レクサスキラー”に寄せられるリアルな声
「なぜ日本で売らない!?」 インフィニティ新型「QX65」日産本社に降臨! 極上内装が魅力の流麗な“レクサスキラー”に寄せられるリアルな声
VAGUE
トーヨータイヤ、ジャパントラックショー2026に出展…オールウェザータイヤ「M630」など最新製品を展示
トーヨータイヤ、ジャパントラックショー2026に出展…オールウェザータイヤ「M630」など最新製品を展示
レスポンス
全長4.8mで月極駐車場もOK! バンテック「ASTRARE TRIAS 480」
全長4.8mで月極駐車場もOK! バンテック「ASTRARE TRIAS 480」
Auto Messe Web
トラクターやコンバインは中古市場が充実していた! 独特のチェックポイントも面白い農機中古モデルの世界
トラクターやコンバインは中古市場が充実していた! 独特のチェックポイントも面白い農機中古モデルの世界
WEB CARTOP
ムーヴ キャンバスはなぜ売れる? 可愛いだけでは終わらない実力をとことん分析!!
ムーヴ キャンバスはなぜ売れる? 可愛いだけでは終わらない実力をとことん分析!!
ベストカーWeb
「燃費最強クラス」誇るフィット、真の実力は? 新旧モデルを調べてみた
「燃費最強クラス」誇るフィット、真の実力は? 新旧モデルを調べてみた
グーネット
“昭和の名車”の系譜を受け継いで 令和でも名前が残ってるって嬉しいよね ノスタルジーにも浸れる「現行名車」3選
“昭和の名車”の系譜を受け継いで 令和でも名前が残ってるって嬉しいよね ノスタルジーにも浸れる「現行名車」3選
VAGUE
アームとヘッドが360度回転、取り付け場所を選ばない「クリップ式車載スマートフォンホルダー」発売
アームとヘッドが360度回転、取り付け場所を選ばない「クリップ式車載スマートフォンホルダー」発売
レスポンス
“2万km走行後状態”でも従来品の新品上回るウエット性能!「雨の日に強い」ブリヂストン「フィネッサ」の実力をテストコースで検証
“2万km走行後状態”でも従来品の新品上回るウエット性能!「雨の日に強い」ブリヂストン「フィネッサ」の実力をテストコースで検証
くるまのニュース
泥にまみれず、都市を滑走する!──新型ディフェンダー110 X-Dynamic SE P300e試乗記
泥にまみれず、都市を滑走する!──新型ディフェンダー110 X-Dynamic SE P300e試乗記
GQ JAPAN
新感覚──新型ディフェンダー110 X-Dynamic SE P300e試乗記
新感覚──新型ディフェンダー110 X-Dynamic SE P300e試乗記
GQ JAPAN
レイズ、阪神タイガースとサポートカンパニー契約 2026年シーズンから甲子園でCM放映へ
レイズ、阪神タイガースとサポートカンパニー契約 2026年シーズンから甲子園でCM放映へ
レスポンス
旧陸軍の「万能貨車」を海外で発見! ナゾの姿に改造も現地職員は「分からない」 泰緬鉄道に関連か
旧陸軍の「万能貨車」を海外で発見! ナゾの姿に改造も現地職員は「分からない」 泰緬鉄道に関連か
乗りものニュース
7年ぶり刷新のアウディ新型「Q3」まもなく登場にどんな反響あった? “流麗デザイン”に「見た目が好み」「見に行ってみよう」の声も! 新たな「コンパクトSUV」実車展示へ
7年ぶり刷新のアウディ新型「Q3」まもなく登場にどんな反響あった? “流麗デザイン”に「見た目が好み」「見に行ってみよう」の声も! 新たな「コンパクトSUV」実車展示へ
くるまのニュース
なんとフェラーリがヨットを開発!? 512BB風ツートーンも採用した「ハイパーセイル」はル・マンの技術も使った海のレーシングカー!!!
なんとフェラーリがヨットを開発!? 512BB風ツートーンも採用した「ハイパーセイル」はル・マンの技術も使った海のレーシングカー!!!
ベストカーWeb

みんなのコメント

1件
  • やま
    マツダ3をレンタカーで借りたけどペダルも
    ハンドルも重くて運転しにくかった。ポロや
    ゴルフの方がハンドルも軽くて、それでいて
    センターがしっかりしていて安定感が抜群で
    運転しやすかった。

    マツダはハンドルやペダルを重くする事が
    スポーティだと勘違しているから世の中に
    受け入れられず価格や品質で前述の2車より
    有利なのに2車よりも売れていない。

    デザインも座薬のように変に丸っこいだけ。
    形が丸っこい=新しいという、古い価値観で
    デザインされている。団塊世代とか古い人間
    にだけ刺さるんだろうけど。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村