現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > アウディがLMDh車両イメージを初公開。目標は2022年初頭の展開と23年デイトナデビュー

ここから本文です

アウディがLMDh車両イメージを初公開。目標は2022年初頭の展開と23年デイトナデビュー

掲載 更新
アウディがLMDh車両イメージを初公開。目標は2022年初頭の展開と23年デイトナデビュー

 アウディは4月29日、現在同社で開発が行われているLMDh(ル・マン・デイトナ・h)規定車両のプロトタイプイメージを初公開し、このクルマを2022年初頭にロールアウトさせること、また翌2023年1月のデイトナ24時間でレースデビューさせる予定であることを明らかにした。

 ル・マン24時間レースでポルシェに次ぐ13回の総合優勝記録を持つアウディは、WEC世界耐久選手権の2021年シーズンが開始される木曜日にLMDhプログラムの情報をアップデートした。

LMDhで耐久プロトレース復帰のアウディ、GT3と同様に顧客チームを「選ばない」方針

 その中にはIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の次期最高峰カテゴリーで採用されるLMDh規定に準拠した新型プロトタイプスポーツカーの開発スケジュールや、プロフェッショナル・カスタマーチームとワークスチームの両方が、最初からこの車両を走らせることなどが含まれている。

 同社のLMDhプロジェクトリーダーを務めるアンドレアス・ルースは、アウディがWECとウェザーテック・スポーツカー選手権の両シリーズに参加できる、ハイブリッド・プロトタイプを開発するためのベースとなるLMP2シャシーのサプライヤーと合意に至ったと述べた。

 このシャシープロバイダーについてアウディは言及を避けたが、選ばれたパートナー企業はマルチマチックであると考えられている。カナダのLMP2メーカーは現在、今季限りでの撤退を発表しているマツダが走らせるDPiカー『マツダRT24-P』用にシャシーを供給し、同チームのオペレーションを担当している。

「我々はシャシーパートナーを選択し、エンジンのコンセプトを決定した」とルース氏。

「現在、アウディデザインの同僚と一緒に、ファンを興奮させるエクステリアを定義しているところだ。私たちは最初のプロトタイプが来年初めに走り出し第1四半期には市場への展開を完了することを目標にしている」

「そんなLMDhプロジェクトでは、スポーツプロトタイプの初期の哲学を継続しているんだ」

「アウディR8は2000年から2006年までの間、当時もっとも成功したプロトタイプであった。80のレースで63回の勝利を収めただけでなくカスタマーの手にも渡り、顧客チームにとっても扱いやすいものだった」

「このことは新しいスポーツプロトタイプの電動化においても前提となっている」

「私たちの目標はワークスプログラムと並行して、最初からプロのカスタマーチームにもマシンを供給することだ。社内では今、それがどのように機能するかを確認するより詳細な評価が続けられている」

■ポルシェとのコラボレーションをプロトタイプカー開発に移管

 アウディスポーツGmbhのマネージングディレクター兼アウディ・モータースポーツ部門の責任者であるユリウス・シーバッハは、同社とポルシェのロードカー部門のコラボレーションを新しいLMDhプロトタイプ・レギュレーションに移すことを強調した。

 アウディは2022年の最初の3カ月をLMDh展開のターゲットとしているが、同じフォルクスワーゲングループ傘下のポルシェは今年末までにその目標を達成したいと考えている。

 シーバッハ氏は「新しいLMDhカテゴリーは我々のモータースポーツにおける新たなセットアップに完全にフィットする」と語った。

「このレギュレーションのおかげで、私たちは世界中の権威あるレースに魅力的なレースカーを送り出すことができる。また、フォルクスワーゲングループ内のシナジーとパートナー戦略を活用することが可能だ」

「フォルクスワーゲングループの大きな強みは、ロードカーの開発において各ブランドが協力しあっていることだ」

「我々は現在、この実績ある提携モデルをモータースポーツの分野に移そうとしている。とはいえ新しいスポーツプロトタイプは、ポルシェと共有されたプラットフォーム上で開発され最近発売された『アウディRS e-tron GT』と同様に“本物”のアウディとなることだろう」

 ルース氏は「アウディはLMDhを、次のダカールラリーに投入する電動オフロードカーと“並行して”開発している」と付け加えた。

「もちろん2022年1月のダカールラリーへの初参加まで、あと8カ月弱しかないためダカールチームはより大きな時間的プレッシャーにさらされている」

「しかし同時に、ル・マンへのカムバックに向けて完璧な体制を整えたいという想いもある。そのため、我々は両方のプロジェクトを“最優先”で並行して実行しているんだ」

こんな記事も読まれています

「しっとり」と「猛烈」の共存 BMW i5 M60 xドライブ 電動の旗艦が見せた幅広い守備範囲に脱帽
「しっとり」と「猛烈」の共存 BMW i5 M60 xドライブ 電動の旗艦が見せた幅広い守備範囲に脱帽
AUTOCAR JAPAN
B-Max Racing Teamが厚木基地の日米親善春祭りにレースカーを展示。乗車体験やサイン会で盛り上がる
B-Max Racing Teamが厚木基地の日米親善春祭りにレースカーを展示。乗車体験やサイン会で盛り上がる
AUTOSPORT web
ホンダ「ヴェゼル」マイナーチェンジ!アウトドアスタイルの新パッケージ「HuNT」登場!
ホンダ「ヴェゼル」マイナーチェンジ!アウトドアスタイルの新パッケージ「HuNT」登場!
グーネット
メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
レスポンス
藤原慎也、2026年にダカールラリー挑戦へ「自分史上最大のプロジェクト。果てしない過酷な道を走破したい」
藤原慎也、2026年にダカールラリー挑戦へ「自分史上最大のプロジェクト。果てしない過酷な道を走破したい」
AUTOSPORT web
マルチクラッシュ決着を突破したタイラー・レディックが今季初勝利。MJも現地で祝福/NASCAR第10戦
マルチクラッシュ決着を突破したタイラー・レディックが今季初勝利。MJも現地で祝福/NASCAR第10戦
AUTOSPORT web
“6速MT”もある新型「トルネオ」!? SUV風デザインが超カッコイイ! 日本でも”最高にちょうどいい“「コンパクトミニバン」とは
“6速MT”もある新型「トルネオ」!? SUV風デザインが超カッコイイ! 日本でも”最高にちょうどいい“「コンパクトミニバン」とは
くるまのニュース
ホンダアクセス、新型ヴェゼル用・純正アクセサリーを発売開始
ホンダアクセス、新型ヴェゼル用・純正アクセサリーを発売開始
月刊自家用車WEB
これからの物流の要となる小型EVトラック普及の鍵! EV充電スポットが「小型EVトラック」にも開放された
これからの物流の要となる小型EVトラック普及の鍵! EV充電スポットが「小型EVトラック」にも開放された
WEB CARTOP
横浜ゴム「GEOLANDAR X-CV」「GEOLANDAR A/T G31」がトヨタ 新型「ランドクルーザー250」に新車装着
横浜ゴム「GEOLANDAR X-CV」「GEOLANDAR A/T G31」がトヨタ 新型「ランドクルーザー250」に新車装着
くるまのニュース
スフィアライトから「純正LEDフォグパワーアップバルブ」が発売
スフィアライトから「純正LEDフォグパワーアップバルブ」が発売
レスポンス
明るい話題だけではやっていけない。メルセデスF1代表、終わらない苦戦から「チームが一歩踏み出す必要がある」
明るい話題だけではやっていけない。メルセデスF1代表、終わらない苦戦から「チームが一歩踏み出す必要がある」
motorsport.com 日本版
WRC育成2期生、初のターマック戦『クロアチア・ラリー』を完走。グラベルクルーとの連携も経験
WRC育成2期生、初のターマック戦『クロアチア・ラリー』を完走。グラベルクルーとの連携も経験
AUTOSPORT web
どこがどう違う?ボルボの最新コンパクトEV「EX30」とレクサス「LBX」を徹底比較
どこがどう違う?ボルボの最新コンパクトEV「EX30」とレクサス「LBX」を徹底比較
@DIME
日本で大人気の「軽自動車」なんで海外で売らないの? コンパクトで「燃費・性能」もバツグン! “高評価”でもメーカーが「輸出しない」理由とは
日本で大人気の「軽自動車」なんで海外で売らないの? コンパクトで「燃費・性能」もバツグン! “高評価”でもメーカーが「輸出しない」理由とは
くるまのニュース
レクサス、新型SUV「GX550」を今秋に発売! さらに100台限定で“オーバートレイル+”も先行抽選販売へ。
レクサス、新型SUV「GX550」を今秋に発売! さらに100台限定で“オーバートレイル+”も先行抽選販売へ。
くるくら
レクサスが新型「GX550」の限定モデル“OVERTRAIL+”を抽選で発売
レクサスが新型「GX550」の限定モデル“OVERTRAIL+”を抽選で発売
@DIME
F2王者プルシェール、F1参戦叶わなければインディカーフル参戦も視野に? オーバル挑戦にも前向き「チャンスがあれば当然やりたいよ」
F2王者プルシェール、F1参戦叶わなければインディカーフル参戦も視野に? オーバル挑戦にも前向き「チャンスがあれば当然やりたいよ」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村