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BMW i4 M60 xドライブ(2) 0-100km/h加速4秒切り EV市場成熟で高まる競争力 ただし航続距離は物足りず

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BMW i4 M60 xドライブ(2) 0-100km/h加速4秒切り EV市場成熟で高まる競争力 ただし航続距離は物足りず

数字ほど速く感じにくい精緻制御なモーター

ツインモーターで601psの、BMW i4 M60 xドライブは速い。最新の高性能バッテリーEVと比べれば、度肝を浮かされるほどではないが、0-100km/h加速を3.8秒でこなしてみせた。0-400mのドラッグレースも、12.0秒を僅かに切る。

【画像】市場の成熟で競争力が顕に BMW i4 M60 競合する電動サルーンと写真で比較 全160枚

駆動用モーターの制御が精緻で、加速は極めて滑らか。雨が降っていても、容赦なく静かに速度を上昇させるため、不思議と数字ほど速く感じられないことも事実ではある。直6エンジンのドラマチックさが、恋しく感じる可能性はあるだろう。

しかし、アクセルペダルの即時的な反応は魅力的。正確にトルクを引き出せる。ボディ後方を軽く沈めながら、途切れない加速Gを楽しめるのはEVならではだ。

聴覚的な特徴を求めて、BMWはアイコニック・サウンド・エレクトリックという人工音を用意している。エンジン音を模した響きだが、どこかシンセサイザーで作ったゲーム音のよう。短時間なら、聴き飽きないと思う。

車重を感じさせない乗り心地 出色の回頭性

回生ブレーキの強さは、タッチモニター上で3段階から選択可能。惰性走行とワンペダルドライブには対応しない。効きはパドルで選べた方が、運転体験はより良くなるはず。

オプションのMスポーツ・ブレーキは、サーキットでも充分なほど強力。回生と摩擦の切り替わりがシームレスで、ペダルの踏み応えは一貫し、必要な制動力を得やすい。

サスペンションは、BMWらしく引き締まったもの。とはいえ、凹凸が目立つ舗装でも落ち着きは良く保たれる。鋭い入力は巧みに吸収され、高い速度域でのカーブも安定。車重を感じさせない、上質さがある。

ステアリングホイールの手応えは頼もしく、航続距離重視の18インチ・ホイールでも回頭性は秀抜。グリップもトラクションも不足なく、信頼感を抱きやすい。濡れた路面でDSCをオフにすれば、巧妙なパワー分配が相乗し、積極的なコーナリングも楽しめる。

7シリーズ並みに静か 現実的な航続は380km

サーキットでもi4 M60 xドライブを試したが、優れたシャシーバランスで、大パワーを存分に引き出すことが可能だった。ただし、ツインモーターのトルクベクタリング機能の制御は、やや予想しにくく感じた。

DSCを切った場合には、前後のトルク割合も変化しない方が扱いやすいはず。アングルの浅いドリフトは安定しているものの、深くなると修正が難しくなる印象がある。

走行中の車内は、電動パワートレインの強みが活き、BMW 7シリーズ並みに静か。高速域での乗り心地もしっとり滑らかで、長距離移動を悠々とこなせる。

今回の試乗で得られた航続距離は、平均で380km。価格を踏まえればもう少し伸びて欲しいところだが、日常的には不満を感じる可能性は低いだろう。

ニッチで魅力的な電動スポーツサルーン

EVサルーン市場が成熟するにつれ、秀でた競争力が顕になってきたといえるi4。回生ブレーキや限界領域付近での操縦性など、アップデートの余地がないわけではない。それでも、全体的な仕上りは高い水準にある。

パワフルなM60 xドライブは、i4の根幹的な優秀さを改めて証明した。ダイナミックな動力性能と、エンターテインメント性の高い操縦性を叶え、BMWらしいプレミアムさも備わる。ニッチ・カテゴリーかもしれないが、魅力的な電動スポーツサルーンだ。

◯:BMWならではの操縦性や人間工学 車重を巧みに隠した、洗練度の高い走り インテリアの質感 0-100km/h加速4.0秒切りの動力性能
△:物足りない航続距離 パドルで選べない回生ブレーキの効き 直感性に欠けるトルクベクタリング機能

BMW i4 M60 xドライブ(英国仕様)のスペック

英国価格:8万3910ポンド(約1762万円)
全長:4783mm
全幅:1852mm
全高:1448mm
最高速度:225km/h
0-100km/h加速:3.7秒
航続距離:500-543km(WLTP値)
電費:5.9-6.7km/kWh(WLTP値)
CO2排出量:−g/km
車両重量:2210kg
パワートレイン:ツインAC同期他励モーター
駆動用バッテリー:81.1kWh
急速充電能力:205kW(DC)
最高出力:601ps(ブースト・モード時)
最大トルク:80.8kg-m
ギアボックス:1速リダクション/四輪駆動

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN

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