イタリア国内最大級の二輪・四輪旧車展示・販売ショー
北イタリアにおいては、いくつかの大きな二輪主体のオープンマーケットが開かれています。今回はミラノ近郊で年に2回、11月と2月に行われている、オープンマーケットに出かけてみましたが、その規模は想定をはるかに超える巨大さで、屋内、屋外の双方がさまざまな出展ブースで埋め尽くされていました。今回はその展示の様子を、前編・後編の2回にわたりご覧いただく予定です。
【画像28点】イタリア最大級の二輪部品交換会は、趣味人垂涎のパーツがザックザク!
まずは主催者に伺ったところ、このイベントの特色は以下のようになるとのこと。
●多種製造メーカーの歴史的なオートバイやスクーターの展示、もしくは販売
●さまざまな種類のビンテージ自転車、歴史的車両の展示
●自動車、オートバイ、自転車のスペアパーツと取扱説明書などの販売
●イタリア国内の二輪車メーカーだったBenelliとMotobiのオートバイに特化したテーマ展示
●歴史的車両登録協会、及び愛好家たちのアソシエーションによるブース
●部門別出版社によるブース
そして出展数は、約1000社とのこと。
ただし、実際に行ってみてわかったのは、四輪関連はほぼ主役ではないということ。これはおそらく、各ブースの出店できるスペースが限られているためと思われ、四輪関連の出展は25~30%ほどという印象。四輪は主に旧車の付属品や再生産品の販売ブースが少しあるかなという程度でした。
それ以外ではミニカーを販売しているブースがところどころにあるほか、二輪のサービスマニュアルや過去の雑誌を売っているブースがあちこちにあるほか、書籍関連のブースは少々あるといった感じでした。自転車は、クラッシックなものがごく少数といったところで、それらの中には自転車と自動二輪の合いの子的な、変革期に生まれた車両も一部販売されていました。
圧倒的に会場を占めていたのは自動二輪関連の出展でした。やはりイタリアならではなのか、ベスパ関連のブースがそこそこあったのがとても印象的でした。それでは今回訪れた会場の様子の中から、前編では会場の雰囲気を感じていただける写真を中心に、ご紹介します。
再生部品、復刻部品から、中古・ジャンクパーツまで、旧車再生趣味に欠かせないお宝の山
※以下、写真説明
■数が多すぎて何の車種用かは分からないですが、これはハンドルグリップやレバーなどに特化したブース
■サスペンション、ステアリングヘッドほか、諸々の中古部品。こういう中からお目当てのものを漁るのも、旧車好きの楽しみ!?
■旧車の燃料タンクを複製して販売しているブース。形状からドゥカティほか、小排気量イタリアン用など各種用意されている模様
■同じブースには、タンクのほかシート一体型のテールカウルも各種販売。その形状から、旧車レーサー用と思われます
■男性だけでなく女性の姿も結構見かけました。イタリアの旧車趣味人の裾野は広い!? 手前のボディは激レア車ジレラCX125の外装か
■リプレース用の新品2ストチャンバーが山ほど。どんな車種用かは、分かる人には分かる?
■ステップやグリップの複製ゴムパーツのブース。女性店主に聞くと、かなり需要があるそう。ジレラ、ベネリ、モトビ用などの車名が確認できます
■カワサキの中古燃料タンク(500SS用?)を販売中。その向こうは、同じく70年代車と思しきCB用中古タンク、シートなど
■こちらはZ750の中古シリンダーです。250ユーロということは、4万円ちょっと。あるところにはあるんですね
■MVアグスタ、その奥ではモト・グッツィ各車のメッキマフラーが販売されています。おそらく復刻品か
■クラシックベスパの鋼板ボディか?新品なのか復刻部品なのかは不明ですが、こういう需要も旧車の世界ではあるんでしょうね
■別のパビリオンでは、クラシックベスパのシートがずらりと陳列。お国柄を反映しているのか、ベスパ関連のブースはけっこう多い印象です
■パビリオンを出て、今度は別の屋外会場に出ました。背後の草の斜面も含め、中古パーツが所狭しと出品されています
■パビリオン西会場の外にあるブーズ。これも分かる人には分かる、お宝の山なのでしょう
旧車資料からミニカー、謎の看板まで、雑多な品々もコレクターにはたまらない「お宝」!?
※以下、写真説明
■50~60年代イタリアン小排気量車のミニカー販売ブースにて。こういうビッグスケールのミニカーにもコレクターがいるのでしょう
■モトグッツィの歴代モデルやMVアグスタのレーサー、日本製GPレーサーまで、二輪のミニカーだけで結構種類が豊富です
■巨大なステッカー屋さんにあった、サーキットコースステッカー。ルマン、アッセン、セパンなど有名サーキットの中に、日本のモテギもありました
■二輪旧車系の各種書籍、中古カタログ、古雑誌などを販売しているブース。旧車資料コレクターならば、ここもお宝の山でしょう
■昔のスズキGT500やGS500E、ヤマハXJ600のオーナーズマニュアル日本車の資料ほか、四輪旧車などまで混ざって売っていました
■イタリアのバイク誌のバックナンバーも販売。有名なクラシックバイク誌だった「MOTO CICLISMO d’Epoca」(写真)は、「MOTO CICLISMO」も含めて現在は休刊
■クラシックバイクの絵柄を透かし絵にした電灯なんてものも販売。優しい灯りがともるようになっていました
■各種クラシックイタリアンモデルのイラスト。お部屋におひとつどうでしょう、という感じですね
■クラシックな看板類の販売ブースも、こうしたイベントではよくある模様。ポルシェと並んでヤマハのサービス看板が売りに出ていました
■新品のようなカワサキ、ホンダ、スズキ、ピアッジオなどの看板。ガレージのオブジェとして最適!? 手前左のガチャガチャのケースも気になる
■異色の看板類。左奥の黄色いのは「ミリタリー・ゾーン。立ち入りを絶対に禁ずる」。手前の黄色いPTは「郵便・電信」のイタリア郵便局に使われていた看板
■本来廃車された自動車のナンバーは市場に出回らないものの……。特に独自のナンバーを持つ「イタリア消防」(VF)、イタリア陸軍(EI)、国家警察(Polizia)etc.が売られているのが不思議
■場馴れしたマニアの方は、大量に買い込めるように、このような自作のミニリヤカーを持って各所をウロウロしていました
文と写真●酒井 博
【著者プロフィール】
酒井 博
1965年生まれ。1990年渡欧、1993年よりイタリアに。
現在はミラノにミラノ人伴侶と在住。本業は二輪・四輪等自動車系を含む機械・電気・電子系などの技術系(同時)通訳、翻訳。そのほか、イタリアから日本向けの二輪・四輪車両輸出業務等を手掛ける。
日本・英国・イタリアの3ヵ国各国の運転免許所持。イタリアの免許証は試験が厳格化された2021年以降に日本人がイタリアの教習所に通って取得した稀有な例である。
普通自動車・大型自動車・大型自動二輪免許。イタリア永久滞在許可証保有。
https://www.italogiapponese.it
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