この記事をまとめると
■BMWの次世代モデル「ノイエ・クラッセ」第1弾として新型iX3が発売された
サッカー日本代表の中村敬斗選手も駆けつけた! 航続距離904kmで国内BEV最強を誇る新型BMW iX3がとうとう日本発表
■109.1kWhのバッテリーで一充電走行可能距離は一気に900kmを超えてきた
■iX3は新技術を満載しながらも「駆けぬける歓び」を追求した渾身のBEVとなっている
BEVとしての性能がこれまでのモデルとは段違い
BMWの次世代モデルであるノイエ・クラッセの第一弾となるiX3。ノイエ・クラッセは新しいクラスという意味で、X3シリーズにおけるBEV(電気自動車)という位置付けに変わりないが、新型iX3はBEV専用プラットフォームを採用しているのがこれまでと違う。BMWのBEVはこれまで、フラッグシップのiXなど一部を除いてエンジン搭載車とプラットフォームを共有してきたが、よりバッテリーを効率よく搭載できる専用プラットフォームへと進化したのだ。
さらに、デザイン言語は新しくなり、電動パワートレイン、バッテリー、E/Eアーキテクチャー、そして新世代のインフォテイメントなど全面的に刷新されている。
まずBEVとしての性能が大幅に引き上げられている。バッテリーは従来の角型から、直径46mm、高さ95mmの円筒形に変更。その理由は、セル同士が触れあう面積が少なく、冷却でも有利だからだという。さらに、従来はセル→モジュール→パックとされていたが、モジュールを介さないセル・トゥ・パックとしたことで体積密度が高まり、109.1kWhの容量を確保した。一充電走行距離は906km。最近では700km級が珍しくなくなってきたが、一気に900kmの大台を超えてきた(50 xDriveの場合)。
充電性能も強烈だ。800V化によって最大320kWの受電が可能で、東名高速・海老名SAなど日本でも設置が始まっている350kW級急速充電器なら、15分で最大420km走行相当を充電できる。航続距離や充電時間といったBEVのウィークポイントは、かなり小さくなったといえるだろう。
モーターも新しい。リヤにはBMWが従来から得意とする巻き線界磁式同期モーターを採用して効率と性能の向上を実現。フロントには構造が単純で頑丈な非同期式の誘導モーターをBMWのBEVとして初採用した。リヤ駆動を基本としながらフロントを補助的に使う4WDとなっている。システム最高出力は345kW(469馬力)、最大トルク645Nm。0-100km/h加速は4.9秒だ。
そして、ノイエ・クラッセの大きな変革がE/Eアーキテクチャーだ。これまでは機能ごとに多数のECUへ分散していた演算機能を「スーパーブレイン」と呼ばれる4つの高性能コンピュータへ集約。「ドライビング・ダイナミクス」「運転支援システム」「インフォテインメント」「ベーシック&コンフォート」をそれぞれ受けもつ。
なかでもBMWらしいのが「走る・曲がる・止まる」を統合制御する「Heart of Joy」。ドライブトレイン、ブレーキ、回生、ステアリングなどを従来よりも大幅に速い演算処理で協調させる。
新世代BEVにも「駆け抜ける歓び」があった
実際に走らせてみるとハンドリングが進化していることに驚いた。ステアリングを切り始めた瞬間からフロントタイヤの接地感が濃厚で、切り増していったときの反応は極めて正確。思い通りにノーズがインへ向いていく。コーナー出口へ向けてアクセルを踏みこんでいけばリヤ駆動的なフィーリングで旋回力を高めながら強烈なトラクションを発揮。
こういった挙動は従来のBMW車も得意としていたが、すべての動きが滑らかに連携していて、極めて洗練された印象を受ける。電子制御が介入していもHeart of Joyによって極めて高速に処理されるため、ドライバーには制御されている感覚がほとんど伝わってこない。
車内にも新世代感が溢れている。従来のメーターパネルを廃し、フロントウインドウ下部の端から端まで約110cmにわたる「BMWパノラミック・ビジョン」を採用。速度やバッテリー残量などをドライバー正面に表示し、それ以外のエリアは好みに応じてカスタマイズできる。17.9インチのセンターディスプレイなどと組み合わせた新世代のBMWパノラミックiDriveを、BMWオペレーティングシステムXが支えている。
運転支援も進化した。ハイウェイ・アシストが用意され、高速道路では一定条件下で130km/hまで対応するハンズオフ機能を搭載。さらに、システムから車線変更を提案された際にはドライバーがドアミラーを見るという自然な動作を検知して車線変更支援をする機能まで備えている。
欧州メーカーのBEVは、2世代目あるいは3世代目となって大幅に進化し、デジタライズもより一層推し進められている。iX3が興味深いのは、プラットフォームから電動パワートレイン、E/Eアーキテクチャー、ソフトウエアまで一気に刷新しながら、それらを最終的に「BMWらしさ」へ結びつけていることだ。
SDVの時代になっても、BMWにとってもっとも大切なのは「駆けぬける歓び」。ノイエ・クラッセ第一弾のiX3に乗ると、新技術そのものよりも、それを使って何を実現するのかが重要なのだと改めて思わされるのだ。
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みんなのコメント
さらに面白い顔に🤣