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ホンダ陣営を筆頭に続々と体制確定。クレーレ兄弟はアウディへ、強豪ターゲットは23歳を起用/TCR欧州

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ホンダ陣営を筆頭に続々と体制確定。クレーレ兄弟はアウディへ、強豪ターゲットは23歳を起用/TCR欧州

 ポルトガルに始まりスペインに終わる全6戦を予定する2025年のTCRヨーロッパ・シリーズに向け、そのポルティマオことアルガルヴェ・インターナショナルでの開幕戦を前に各チームが続々と新体制を発表。ホンダ陣営ではルべン・ヴォルト擁するALMモータースポーツを筆頭に、イタリアに本拠を置くMMモータースポーツがマルコ・ブティとジャコモ・ゲルマンディの2台体制に。

 同じく実力派の兄弟はプジョーからアウディにスイッチし、強豪ターゲット・コンペティションは新進気鋭イギリス出身の23歳を起用、同じくシリーズ復帰組がヒョンデを投入するなど、欧州域内最高峰のリージョン選手権には今季も盛況20台以上のエントリーが見込まれている。

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 昨季終盤の第5戦チェコ共和国ブルノを前に、TCRイタリア参戦中にクラッシュした影響で欠場を余儀なくされていたヴォルトは、その国内シリーズをチャンピオンのニコラス・テイラーと同ポイントの総合2位で終え、TCRヨーロッパではランキング4位に甘んじる結果となっていた。

「今季もALMとともに、チームのタイトル防衛に向け戦い続けられることを大変うれしく思っている」とTCRヨーロッパでは自身の捲土重来も期すヴォルト。「競争はこれまで以上に激しくなりそうだが、これからの挑戦が楽しみだよ。(4月26~27日に開幕する)ポルティマオに期待している」

 昨季は2023年の南米大陸王者イグナシオ・モンテネグロ(ALMモータースポーツ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)がタイトル候補として挑み、年間2勝を挙げたヴォルトの活躍と併せ、チームズチャンピオンシップを獲得したエストニアのALMだが、チーム代表のマーティン・ラウルも「2024年はチームとドライバーにとって素晴らしい成功のシーズンだった」と振り返りつつ、今季へ向けてはヴォルトと同様の見通しを語る。

「2025年もこの勢いを維持できるよう努力する。今季のTCRヨーロッパでの競争も非常に激しくなりそうだが、我々は準備万端だ」

 一方、イタリア出身で弱冠20歳のブティは、昨季2024年をゴート・レーシングで過ごし『FIA TCRワールドツアー』にフル参戦。総合9位でフィニッシュしたが、それ以前のキャリアでTCRヨーロッパにも挑戦しており、今季は同郷のMMモータースポーツとともに欧州選手権でFL5型ホンダ・シビック・タイプR TCRを走らせる。

「スタートが待ち切れないよ! 昨年の経験はドライバーとして大きく成長させてくれたけど、何よりもシビックTCRを深く理解することができた。この知識は今年、きっと役立つはずさ」

 前述のとおり2022年のヨーロッパではスポット参戦のみで総合15位に留まったブティだが、今季は新たな僚友ゲルマンディを得て年間のチャンピオンシップを追うことになる。

「MMモータースポーツのポテンシャルは充分に理解しているし、チームメイトの実力も理解しているつもりだ」と続けたブティ。「ともに素晴らしい結果を達成できると確信している。確かに決して簡単なことではないが、今季の選手権は大きく成長し、レベルも非常に高くなっている。信じられないほどの挑戦になるだろうね!」

 同じく2022年にスポット参戦の経験を有し、先日開催されたTCRイースタン・ヨーロッパの開幕戦にて初優勝を飾ったゲルマンディも「レッドブルリンクでの成功は、僕たちの情熱と自信を大きく高めてくれた」と手応えを得る。

「非常に厳しい挑戦が待ち受けていることは承知しているが、ヨーロッパのトップカテゴリーに再挑戦できることを本当にうれしく思っている。対戦相手のレベルは例年どおり非常に高いけど、同時に自分たちの実力を把握し、個人的な成長の軌跡を掴みたいと考えている」

 そんなホンダ陣営の対抗馬筆頭と目されるターゲット・コンペティションは、2015年と2019年に続く3度目のタイトル獲得を目指してグリッドに復帰。近年はZスピード・チームからTCRチャイナとTCRアジアに参戦し、2023年にはマカオ市街地で優勝、昨年のアジアでランク2位を獲得したマックス・ハートを起用する。

「今年、TCRヨーロッパ・シリーズに参戦できることをとても楽しみにしているんだ。このシリーズに参加する主な理由はFIA TCRワールドツアー昇格の機会を探ること。タイヤの賞典とエントリーサポートは本当に大きな動機になるね」と、今季もヒョンデ・エラントラN TCRを走らせるハート。

「欧州の各サーキットではシミュレーションで素晴らしい成果を収めているが、実際に走ったことはないんだ。でも、レーシングドライバーにとって速かろうが遅かろうが大した違いはない。だってすぐに適応できるんだからね!」

「僕はヒョンデのファンで、マシンのことはよく知っている。今季のパッケージはまさに完璧だ。エラントラに加え、TCRヨーロッパでチャンピオンシップを獲得した実績を持つターゲット・コンペティションの一員になれるのは、まさに理想の組み合わせだ。天の恵みだと思っているよ」

 同じヒョンデ陣営としては、同シリーズで2020年までプジョー308 TCRを走らせていたJSBコンペティションが、チーム代表のジュリアン・ブリシェ、ピエール・アルノー・ナヴァロ、そしてフローリアン・ブリシェの3台体制でエラントラを投入する。

「数年ぶりにTCRヨーロッパシリーズに復帰できて興奮している」と意気込みを語った代表兼ドライバーのブリシェ。「このシリーズには素晴らしい思い出があるし、エラントラは勝利を掴めるマシンだと確信している。今もTCRヨーロッパのグリッドは非常に競争が激しいが、ポルティマオでのスタートが待ち切れないね」

 そしてチーム・クレーレ・スポーツを率いるジミーとテディのクレーレ兄弟は、フル参戦した最後のシーズンとなる2021年にジミーが総合6位、テディは総合8位を記録したプジョー308 TCRから、新たにアウディRS3 LMS2にスイッチすることを表明した。

「TCRヨーロッパでふたたびレースができることを本当にうれしく思う。TCRでシーズンを通して戦う感覚が恋しいし、今季も才能豊かなチームやドライバーが多数参戦し、非常に激しい戦いになりそうだね!」と口を揃えた兄弟。

 昨季、ジミーはTCRヨーロッパのスパとヴァレンシアの2戦にワイルドカード参戦し、最終戦スペインで優勝。テディはTCRスペインとTCRイタリアにスポット参戦し、モンツァで開催されたイタリアの最終戦を制している。

「シーズン前のテストが充分にはできないため、これまでの経験を基に準備を進めていくよ。今季を楽しみ、ベストを尽くしたいと思っている! さぁ、レースを始めようか」

 そのアウディを使用するもうひとつのチーム、PMAモータースポーツもニコラス・テイラーとフェリーチェ・ジェルミニの強力な布陣を構築。カナダ出身のテイラーは昨季チームにTCRイタリアのタイトルをもたらし、今季はその防衛とTCRヨーロッパのダブルプログラムを計画する。そして2021年からの2年間をセバスチャン・ローブ・レーシングとターゲット・コンペティションで過ごしたジェルミニは、昨季転向のGTから復帰することになる。

[オートスポーツweb 2025年04月24日]

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