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ヨーロッパの走り好きに熱い支持を受ける!日本未導入のホットハッチ、オペル・コルサOPCをご紹介

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ヨーロッパの走り好きに熱い支持を受ける!日本未導入のホットハッチ、オペル・コルサOPCをご紹介

記録的な猛暑となっている2018年の夏。日本のみならず、世界各地で異常な高温が続いています。ヨーロッパでも北に位置するドイツでも、とくに南部・西部は記録的な暑さに見舞われていて、天気予報では連日注意を呼びかけています。幸い、筆者の住むベルリンでは30度前後の日が多く、耐えられないというほどではないのですが、地元の方に言わせると「今年の暑さは異常!」とのこと。

そんな夏本番を迎えているベルリンで、ギラついた太陽にも負けない、鮮やかなボディカラーに身を包んだクルマが目に飛び込んできました。スリット付きの迫力あるフロントスポイラーに、OZレーシングの大径ホイール。今回は、ヨーロッパの走り好きの心を刺激するホットハッチ、オペル・コルサOPCを紹介します。

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長い歴史を持つオペル・コルサ

オペル・コルサは、日本人にとってはあまり馴染みのない名前かもしれません。コルサは、1982年に初代モデルが登場して以降、1993年に2代目コルサB、2001年に3代目コルサC、2006年に4代目コルサD、2014年に5代目コルサEと、意外なほど長い歴史を持っています。

日本では、2代目コルサBと3代目コルサCが、ヤナセによって正規輸入されていました。トヨタ・コルサがすでに商標を持っていたため、日本では「オペル・ヴィータ」に改名して販売。とあるドラマのヒロインの愛車に抜擢され、中古車市場で品薄になる、という出来事もありました。日本では2006年にオペルが撤退したため、4代目コルサD以降は正規輸入されていません。

今回ご紹介するオペル・コルサOPCのベースとなっているのは、4代目コルサD。コルサDは2006年から2014年まで生産され、2010年に一度フェイスリフトを含むマイナーチェンジを受けていますが、写真の個体はマイナーチェンジ前のモデルです。ホットバージョンであるOPCが登場したのは2007年なので、2007~2010年に生産されたモデルだと考えられます。今見ても新鮮かつ魅力的なデザインですが、すでに登場から10年以上が経っているのですね。

コルサのスポーティバージョン、OPC

コルサのスポーティバージョンであるOPCは、5ドアモデルには設定されず、3ドアモデルのみが用意されました。エンジンは1.6リッター直列4気筒ターボで、192psの出力と230Nmのトルクを発揮。三角形のスリットが入ったフロントとリアのOPC専用スポイラー、17インチもしくは18インチのアルミホイールが用意され、専用のサスペンションによって車高が下げられています。内装もかなり変更されていて、専用のステアリングホイールとシフトノブ、OPC専用メーター、そしてレカロのシートが標準で備わっていました。

また、豊富な専用ボディカラーもOPCの特徴のひとつでした。アルデンブルー、マグマレッド、カサブランカホワイト、スターシルバー、ライトシルバー、パールシルバー、サファイアブラック、グラファイトブラック…。ちなみに、写真の個体の色は「サニーメロンイエロー」と名付けられています。夏を思わせる明るいイエローですが、ポルシェやルノーなどのイエローの色味とも異なる、独特の雰囲気がありますね。また、写真の個体のアルミホイールは純正ではありませんが、マットブラックのOZレーシングのホイールは、クルマ全体の雰囲気を引き締めていてとても魅力的です。

現行モデルにも受け継がれたOPC

オペル・コルサOPCには、さらに本気で走りを楽しみたい層に向けて、より過激なパワーアップバージョンが用意されました。2011年に登場したのは、その名も「オペル・コルサOPC・ニュルブルクリンクエディション」。エンジンは210ps、250Nmに強化され、ブレンボ製の強化ブレーキ、レムス製のエキゾーストシステム、メカニカルLSDなどを組み込み、さらにニュルブルクリンクのコースを模したバッジがBピラーに貼り付けられていました。4メートルちょうどの短い全長と軽いボディで、日本の山道で乗り回したらさぞ痛快だろうなと思うのですが…正規輸入されていないことがとても残念ですね。

オペル・コルサOPCはヨーロッパの走り好きのハートをがっちりと掴んだようで、現行の5代目コルサEにバトンタッチした後も、2015年にOPCバージョンがリリース。パフォーマンスパッケージと呼ばれる、より過激なバージョンもリリースされています。電気自動車や自動運転車をはじめとする、環境性能や自動化を追求する一方で、こうした走りに特化したクルマがリリースされ、かついまだに高い人気を誇るのが、ヨーロッパの自動車文化の多面性をあらわしているように思います。

このクルマのオーナーも、週末にはどこかへ走りに行くのでしょうか?これから先、スポーツドライビングという概念が、自動運転や環境問題と絡み合ってどのように変化していくのかも、じっくりと見届けていきたいですね。

[ライター・カメラ/守屋健]

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