6月13~14日にかけて開催される第94回ル・マン24時間レース。6月7日のテストデーでレースウィークがスタートした。
3時間のセッション2回で最速タイムを記録したのは、アストンマーティンの007号車ヴァルキリーで、3分26秒293のベストタイムを記録。2番手には2022年以来となるル・マン制覇を目指すトヨタの8号車が3分26秒401で続いた。
■フォード、WECハイパーカープログラムでフェルスタッペン起用を熱望「たとえ1レースだけでも走ってくれれば、とても有益だ」
ル・マンを3連覇中のフェラーリは意外にも中団に沈んでおり、勢力図に大きな変化が生じていることが示唆されている。
007号車のタイムは、昨年のテストデーでトヨタ8号車が記録した3分26秒246にはわずかに及ばないモノだったが、この事実はより大きな傾向の変化を覆い隠している。
その傾向とは、2025年と比較して、全車両の全体的なスピードが劇的に向上しているということだ。
ハイパーカークラスの出場車両はすべて、テストデーで3分30秒を切るラップタイムをコンスタントに記録した。この均一性は、グリッドの競争が非常に激しいことを示している。
実際、テストデーで3分30秒を切るラップタイムが記録された周回数は、2025年の178周から362周へと倍以上に急増した。ハイパーカークラスは昨年の21台に対し、今年は18台と参戦台数が減っていることを考えると、これは驚くべき数字だ。
このデータは、3分30秒の壁を破ることがもはや一部の限られたチームだけの偉業ではなく、標準になったことを証明している。かつてないほど多くのハイパーカーが、3分28秒台後半や3分27秒台前半を楽々と記録しているのだ。
さらに詳しくタイムを見ていくと、3分26秒台のタイムが記録されたラップ数は2025年の3周から、今年は7周に増えている。さらに27秒台は19周から71周に、28秒台は27周から121周に、29秒台は129周から163周に増加している。
3分26秒台への到達は依然として非常に限られていたが、全体としてアベレージタイムが底上げされているのは明らかだろう。
全体的に見ても、過去数年間は”2強対決”の様相となっていたのとは対照的に、はるかに激しいバトルが繰り広げられる可能性がある。
3分34秒未満のラップのみを対象に各車の平均タイムを算出すると、純粋なペースを比較する上でより実態に近い勢力図が見えてくる。
分析の精度を確保するため、この集計にはトラックリミット違反によって抹消されたラップタイムも含まれている。コルベット・コーナーでトラックリミットを超えた場合に得られるタイム上のアドバンテージはごくわずかであり、それらのラップタイムを分析に含めた方がマシン本来の安定したペースを評価しやすいからだ。
Toyota #7 – 3m29.189s
Cadillac #12 – 3m29.312s
Toyota #8 – 3m29.447s
Alpine #35 – 3m29.659s
Cadillac #38 – 3m29.777s
Aston Martin #009 – 3m29.937s
Alpine #36 – 3m30.008s
BMW #20 – 3m30.088s
WTR-Cadillac #101 – 3m30.094s
Ferrari #50 - 3m30.128s
Aston Martin #007 - 3m30.172s
Ferrari #51 - 3m30.197s
AF Corse Ferrari #83 - 3m30.299s
Genesis #19 - 3m30.396s
Peugeot #93 - 3m30.572s
Genesis #17 - 3m30.597s
BMW #15 - 3m30.693s
Peugeot #94 - 3m30.757s
例えば、トヨタ7号車は午前中のセッション最速2周のタイムが抹消されている。もしそれらを除外すると平均タイムは3分29秒327まで悪化する。しかし削除ラップも含めることで、そのマシンが実際に持つパフォーマンスをより正確に反映できる。
この平均値から見えてくるのは、トヨタ、キャデラック、アルピーヌ、アストンマーティンの4メーカーによる先頭集団だ。その後方にBMWとフェラーリが続き、デビューイヤーのジェネシスとプジョーがやや遅れている構図となっている。
ただし、最も重要なのはギャップの小ささだ。昨年と比較すると差は大幅に縮まっており、7メーカー11台が平均タイム1秒以内にひしめいている。
そのため、水曜日の最初の公式プラクティスまでに行なわれるわずかなセットアップ変更や最適化だけでも、勢力図が大きく入れ替わる可能性がある。現時点では明確な本命は存在せず、近年でも屈指の混戦となるル・マン24時間レースになりそうだ。
2025年と2026年のル・マンテストデーにおける平均ラップタイム(3分34秒未満のラップのみを対象)を比較すると、各メーカーの進歩度合いが明確に見えてくる。
最も目覚ましい進歩を見せたのは予想通りアストンマーティンだった。2025年のル・マン時点でヴァルキリーは参戦4戦目に過ぎなかったため、レースを重ねることで大幅な成長が予想されていた。そしてアストンマーティンはその期待に応え、約2秒近い改善を達成した。
Toyota #7 1.966s faster
Aston Martin #009 1.963s faster
Aston Martin #007 1.613s faster
Cadillac #12 1.535s faster
Alpine #35 1.505s faster
WTR-Cadillac #101 1.505s faster
Alpine #36 1.405s faster
Peugeot #93 1.035s faster
Peugeot #94 0.944s faster
Toyota #8 0.931s faster
Cadillac #38 0.814s faster
BMW #20 0.733s faster
Ferrari #50 0.678s faster
BMW #15 0,421s faster
Ferrari #51 0,017s faster
AF Corse Ferrari #83 0,459s slower
またトヨタ、キャデラック、アルピーヌといった各車も大きな進歩を遂げている。
特にトヨタ7号車は全体トップの改善幅を記録しており、GR010からTR010へとマシンをアップデートしたトヨタが、依然として高い開発能力を持っていることを示している。
キャデラックとアルピーヌもパッケージの熟成によって1.5秒前後の大幅なゲインを得ている。一方、BMWは大規模アップデートで着実な前進を果たしたが、ライバルと比較すると改善幅はやや小さい。
対照的に、フェラーリは2025年のパフォーマンスレベルと比較すると事実上停滞している。ライバルが大きな進化を遂げたため、フェラーリの現状維持は、テストデーで中団グループに沈む結果となった。
フェラーリは3年連続でル・マンを制しており、いずれライバル勢がその差を縮めてくるだろうと広く予想されていた。しかし今年は、BoP(性能調整)の調整内容が厳重に非公開とされているため、現在の勢力図がどのように形成されたのかを正確に判断することはできない。
フェラーリがどれほどBoPにより抑えられているのか、他メーカーの対策がどれほど効果的だったのかは、推測するしかないのが現状だ。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
アストンマーティン・ホンダAMR26は失敗作なのか? ニューウェイ作の”お蔵入り”マシン、マクラーレンMP4-18との共通点
ホンダF1、PU性能改善の時期見通しを示す「2027年中か2028年にはトップの競争相手になりたい」
【独自】角田裕毅、インディカーのメイヤー・シャンクと交渉中。チーム側は「あらゆるカテゴリーのドライバーと話をしている」とコメント
市街地レースはMotoGPの進むべき方向!? 「ほかの開催地がアデレードの例に続くことを願っている」と名将ブリビオ
ウェーレインは「本当に汚い動き」でフォーミュラE王者になった! タイトル争うライバルに故意に追突したとダ・コスタが批判
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
いずれにしてもトップと2位は同一周回ないしは一周差以内で、歴史に残る激戦になると予想