2025年12月にマイナーチェンジした日産セレナ。注目は顔つきが変わったハイウェイスターVやルキシオンだけではない。標準系のXに用意されたXVパッケージも、じつはかなり現実派の選択肢だ。価格差と装備差から、その買い得度を見ていこう。
文:ベストカーWeb編集部/写真:日産
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Xから25万8500円高で“家族装備”を一気に補える
セレナのガソリン2WDで見ると、Xは278万5200円、X(XVパッケージ)は304万3700円。価格差は25万8500円だ。300万円を少し超えるとはいえ、いきなりハイウェイスターVの322万8500円へ行くよりは18万4800円安い。この立ち位置、なかなか絶妙である。
Xはセレナの入口グレードだが、ミニバンとしての基本骨格はもちろん同じ。全長4690mm、全幅1695mm、全高1870mmの5ナンバーサイズで、室内長3145mm、室内幅1545mm、室内高1400mmという広さも変わらない。8人乗りで、WLTCモード燃費は13.0km/L。つまり「広いセレナをいちばん安く」という目的ならXで十分成立する。
ただし、家族で毎日使うとなると話は別だ。XVパッケージでは、両側ハンズフリーオートスライドドア、パーソナルテーブル、USB電源ソケット、メッキインナードアハンドルなど、使った瞬間にありがたみが出る装備が充実する。子どもを抱えたままスライドドアを開ける、後席で飲み物やスマホを置く、そんな日常の小さなストレスを減らす方向の装備だ。
セレナは派手な馬力や豪華内装だけで選ぶクルマではない。家族の荷物、人の乗り降り、後席の快適性。ここに効く装備が増えるなら、25万8500円差はかなり納得しやすい。
e-POWERでもXVパッケージは“ちょうどいい中間”になる
e-POWERでも構図は似ている。e-POWER Xは329万3400円、e-POWER X(XVパッケージ)は358万3800円。差額は29万400円だ。こちらはWLTCモード燃費が、e-POWER Xの20.3km/Lに対して、e-POWER X(XVパッケージ)は19.0km/Lとなる。装備追加などの影響もあり、燃費数値だけ見れば素のXが有利だ。
とはいえ、e-POWERを選ぶユーザーは走りのなめらかさや静かさを重視する人が多いはず。その満足度に、後席まわりの快適装備が加わるのがXVパッケージのうまさだ。逆にいえば、安さと燃費最優先ならe-POWER X、家族全員の使いやすさまで欲しいならe-POWER X(XVパッケージ)という選び分けになる。
2025年12月改良では、ハイウェイスターVとルキシオンのフロントまわりが刷新され、見た目の華やかさでは上級系が一歩リードした。だが、標準系のX/XVパッケージは従来デザインを引き継ぐぶん、価格を抑えた実用派としての価値が残る。ここがミソだ。
結論として、XVパッケージは「セレナらしい便利さは欲しい。でもエアロ顔や上級グレードまではいらない」という人にかなり刺さる。見た目の迫力より、毎日の送迎、買い物、週末ドライブのラクさを重視するなら、セレナの本命はこの中間仕様かもしれない。
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