この記事をまとめると
■スーパーカーの当たり年となる2003年にメルセデス・ベンツはSLRマクラーレンを発売
もう二度と生まれない! メルセデス・ベンツSLRマクラーレンは奇跡の「トリプルコラボ」が生み出したスーパーカーだった
■SLRマクラーレンはメルセデス・ベンツとメルセデスAMGとマクラーレンによる共同開発
■SLRマクラーレンをベースにさまざまな派生モデルも生み出されている
21世紀に向けた伝説の車名「SLR」の復活劇
そのストーリーは、1999年の北米国際自動車ショー(デトロイトショー)で始まった。メルセデス・ベンツはここに、「ヴィジョンSLR」とネーミングされたコンセプトカーを出品。メルセデス・ベンツにとってSLRといえば、それはモノポストのグランプリカーとして1950年代中盤に誕生した、「W196」をベースとする2シーターのレーシングカーに掲げられた栄光の称号。そのSLRが現代に復活を遂げる可能性が示されたことは、世界中のスーパーカーファンの胸に大きな期待感を抱かせたのは当然のことだったに違いない。
2001年にはそのオープンモデルとなる「ヴィジョンSLRロードスター」も発表され、いよいよ生産型のSLRが登場する日も近いのかと思わせてくれたが、実際にそれが現実のものとなるには、2003年まで待たなければならなかった。
この2003年という年は、改めてそれを振り返ってみても新型スーパーカーのデビューラッシュともいえた年だったが、そのなかでもヴィジョンのコンセプトをそのまま受け継ぐ、ロングノーズを特徴とした、美しくそしてその第一印象から優秀なエアロダイナミクスを予感させるボディをもつ「SLRマクラーレン」には、特別な存在感があったことは鮮明な記憶だ。
メルセデス・ベンツ、メルセデスAMG、そしてマクラーレンの3社によって共同開発されたSLRマクラーレンが、テクニカル面でまず大きな特長としているのは、軽量化への徹底的な取り組みだった。その基本的な構成は、マクラーレンによって開発されたCFRP製のモノコックシャシーにアルミニウム製のサブフレームを組み合わせ、そのパッケージをやはりCFRP製のボディで包み込むというもの。
長いエンジンルームに収められるパワーユニットは、メルセデスAMG製の5.4リッターV型8気筒SOHC+スーパーチャージャーで、実際にエンジンルームをのぞき込んでみると、それは前輪の位置よりもはるかに後方にマウントされていることが分かる。そう、SLRマクラーレンは1710kgの車重を前後で49:51という理想的な比率で配分するために、フロントミッドシップの基本設計を採用したモデルだったのだ。
最高出力で626馬力、最大トルクでは780Nmというスペックが実現されたSLRマクラーレンのエンジンは、高性能であるとともに、実用域での扱いやすさも大きな特長だった。最大トルクは3250~5000rpmのレンジでフラットに発揮され、組み合わされる5速AT(AMGスピードシフト)の制御もまた巧みなものだった。
バイワイヤー方式のブレーキを採用し、さらにカーボンにセラミックを溶射したカーボンコンポジッドブレーキや、リヤスポイラーにエアブレーキの機能をもたせるなど、ブレーキの機能へのこだわりも見逃せないところだ。
復活した伝説は進化を続け派生モデルを生み出した
そして、このファースト・モデルをスタートに、SLRマクラーレンのシリーズにはさまざまなモデルが派生していくことになる。
まず2006年にはハイパフォーマンス仕様の「722エディション」が追加されるが、これは搭載エンジンの最高出力&最大トルクを650馬力&821Nmにまで高めると同時に、サスペンションやブレーキをさらに強化。
エクステリアのディテールにも手が加えられ、最高速域でのダウンフォースはフロント側で約28%のプラスに、Cd値はスタンダードなSLRマクラーレンの0.374から0.366へとより魅力的な数字になった。同様の比較で44kgの軽量化には、19インチ化されたホイールなども大きく貢献している。
ちなみに722という数字は、1955年にスターリング・モスのドライブによって、「300SLR」が総合優勝を果たしたときのスタート時刻であり、またゼッケンナンバー。これもまたメルセデス・ベンツにとっては特別な意味をもつものなのだ。
2007年には待望のオープンモデルとなる「ロードスター」、そして翌2008年には、その高性能版である「ロードスター722S」もSLRマクラーレンのラインアップに加わる。
各々の仕様はクーペのそれに共通しているが、ロック機構のみが手動となるものの、ほかは約10秒間でフルオートマチックでの開閉が可能なソフトトップで、オープンとクローズドのふたつのスタイルを使いわけられる魅力が大きいことはいうまでもない。
さらにSLRマクラーレンシリーズのヒストリーには、2009年に最終モデルとして「スターリング・モス」が加わるのだが、これはまた別項でその魅力を詳しく解説することにしよう。
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みんなのコメント
持ってる人は持ってるんだなあ、って思った
ちなみに元々の自社物件を月50万貸してる人が
アウディR8を現金で買ってたからなあ