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業界インサイダーがトレンド予想。2026年スニーカーカルチャーの行方とは?

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業界インサイダーがトレンド予想。2026年スニーカーカルチャーの行方とは?

「スニーカーカルチャーは今も成長中だと思います。進化しているといったほうがいいかな──」。スニーカー市場の衰退が唱えられて久しいが、本当にそうなのだろうか? 業界の関係者5名が、スニーカーの現在地と2026年のトレンドを予測する。

2026年、スニーカーカルチャーはまだ健在だろうか? そんな疑問が、スニーカーヘッズやコンテンツクリエイター、小売業やブランドのベテランたちのSNS上での言説に煽られながら、2025年の最後の数日間まで宙に浮いていた。GOAT、KicksCrew、StockXなどの転売プラットフォームで減少傾向にある販売数と価格だけを見ていれば、答えは明らかなような気がしてくる。しかし、本当の答えはもう少し複雑のようだ。

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スニーカーカルチャーは確かに変化しつつある。「エア ジョーダン」のコラボやレトロが市場を席巻し、転売で天文学的な高値がつくという時代はピークを過ぎ、終わりに向かっている。転売産業、コロナ禍、そしてNetflixドキュメンタリー『マイケル・ジョーダン: ラストダンス』がもたらした熱狂がようやく落ち着いたと見ることもできるだろうし、市場の飽和状態が招いた帰結と捉えることもできるだろう。しかし、このシフトの最大の要因はもう少し単純だ。それはつまり、「物事は変化する」ということである。『GQ』では「Change is Good(変わることはいいことだ)」をマニフェストとしてきたのだから、この変化もポジティブに見ていきたい。

スニーカーシーンの潮流は少し前から変わりつつあった。この変化は何を意味するのか──。2025年、その問いの答えをいくらか垣間見ることができたように思う。LAAMS×ナイキ、ウィリー・チャバリア×アディダス、オーラリー×ニューバランスのような新たなコラボレーションは、我々が長い間慣れ親しんできたモデルに先進的な解釈を加えた。一方、ナイジェル・シルベスターやバッド・バニーのようなセレブたちが、ジョーダンやアディダスでそれぞれエキサイティングな作品を発表した。薄底スニーカーが爆発的な人気を獲得し、タイラー・ザ・クリエイターはコンバースと共同で超クールな「1908」プロジェクトを立ち上げた。VANSはどこからともなくエキサイティングなコラボレーションを発表し、久しぶりに正真正銘の注目ブランドとなった。スニーカーシーンは間違いなく、これまでと同じようにエキサイティングである。ただ、これまでのエキサイティングさとは違うだけだ。

2026年のスニーカートレンド、転売業界の今後、そしてこれから履くのが待ち遠しいスニーカーについて、業界の関係者に意見を仰いだ。

業界インサイダーがトレンド予想。2026年スニーカーカルチャーの行方とは?

2026年のスニーカートレンドはどうなる?今年履くのを楽しみにしているスニーカーは?2026年、最も勢いのあるブランドは?2026年のスニーカーカルチャーの現在地とは?2026年のスニーカートレンドはどうなる?

ブレンダン・ダン(StockX シニア・ディレクター・オブ・コミュニティ・エンゲージメント):スポーツウェアは総じてワールドカップに向けてサッカー・シルエットにシフトしていくと思います。ほとんどの大手スニーカーメーカーがこの機会を活かそうとするでしょうから、サッカーシューズに着想を得たモデルやストリートブランドとのコラボユニフォーム、試合前後のブランドイベントなどが予想されます。

アンディ・ダットン(コンテンツクリエイター、@__adsneaks):ノスタルジーよりも履き心地のよさを求める人がさらに増えていくと思います。レトロなメッシュのランナーが着実に浸透してきていますし、(教師でもある)私の生徒が履いているものやSNSにアップされるものを見ても、その勢いは衰えていません。大手ブランドはランニングシューズのカテゴリーに多大な投資をしていますが、それは運動だけでなく日常のスタイルにも取り入れられています。

ポーリーナ・ロペス(コンテンツクリエイター、@___paulina):2026年は、より意図的なファッションの年になると思います。人々はただコレクションするためにスニーカーを買うのではなく、快適性や汎用性、パーソナル・スタイルを追求し、生活の様々な場面にフィットするスニーカーを求めるようになっています。スポーツ、ライフスタイル、日常着の融合が進み、見た目だけでなく、なぜその靴がその人個人にとって重要なのかという物語性が重要視されているのです。

デヴィッド・リヴェラ(ザ・ハンドレッズ クリエイティブ・ディレクター):ラグジュアリーな“ヴィンテージ”。人間の経験によって柔らかみを帯びたエレガンス、使い込まれた感じがありながらも意図的なもの。まだ新品なのに履き古した風情を漂わせるレザーローファーなんかを思い浮かべてほしいですね。メゾン マルジェラは「レプリカ」のつま先にテーピングを施したり、「LOVE TO DEATH」ではキャンバスシューズを崩壊寸前に見せたりしています。私は使い込まれた靴の佇まいが好きです。箱から出したときにすでにボロボロの靴については正直好みとはいえないですが、このコンセプトは間違いなく支持を集めています。

シムラン・カレカ(女性向けスポーツメディア『Made For The W』創設者):私が2026年に流行すると思うのは、履き心地に重点を置いた革新的なデザイン。ここ数年までは、どんなに履き心地が悪くてもクラシックでレトロなデザインが支配的だった気がします。これからは、心地よさを追求した、クッション性のあるフレッシュなコンセプトのスニーカーが主流になると思います。

今年履くのを楽しみにしているスニーカーは?

ダン:私はいまだにアディダス「ADIZERO EVO SL」。あれを履いて走るのが好きだし、もう1年以上前のモデルですが、ライフスタイルやカラーブロッキングの面では、まだそれほど進化していないと思うので。ハートコピーとの水玉模様のコラボモデルとお揃いのソックスを手に入れたから、それを履いて思いっきり動き回りたいですね。シューズに合う靴下は必須ですよ。

ダットン:これから何が予定されているのか、少しは情報を掴んでいまして。アディダスが「アディスター コントロール 5」でやろうとしていることはとても楽しみにしています。びっくりするほど履き心地のいいモデルだし、これから発売されるカラーリングのいくつかは本当に最高ですよ。アシックス「GEL-NYC 2.0」が、私にとってもうひとつの目玉。すでに秀逸なシルエットに加えられたアップデートは素晴らしく、履き心地のよさは誰もが知るところです。

ロペス:何を履くのが一番楽しみかというと、私自身が自分のライフスタイルに合っていると感じられる、すっきりとして履きやすいシルエットのもの。今は、一日中履けて様々な環境を動き回れる、過剰なデザインを感じさせない履き心地のよさを優先した靴に最も惹かれます。私にとっては、ハイプを追いかけることよりも、自分の生活にフィットするものを選ぶことが大切なんです。

リヴェラ:ナイキの「ゴアドーム」。履き心地のいいスニーカーブーツの大ファンなので。ポニーヘアの一足はこの冬ずっと履いているし、今度のカラーリングは夏にだって履けそうですしね。ナイキは自信をもってゴープコアに参入して、それをうまくやっていますよ。

カレカ:たくさんの注目製品が発売されていますが、私がいつも楽しみにしているのは「ドーレンベッカー」パック。今年のラインナップもクレイジーですが、私が特にいいと思ったのはナイキ「V2 ラン」です。左右ミスマッチなデザイン、細部へのこだわり、それぞれのチャームやディテールに込められたストーリー性など、このシューズは毎日履けるシルエットにセンチメンタルさとノスタルジーを融合させ、そもそも私たちがなぜスニーカーに夢中になったのかを思い出させる創造性と楽しさが詰まっています。

2026年、最も勢いのあるブランドは?

ダン:ベタな答えですが、今一番エネルギーがあるのはナイキでしょう。「ボメロ プラス」「マインド 001」「ジャ 3」「A'One」など、昨年は新作モデルが次々と登場し、新しいパフォーマンスシューズへの関心が高まったように思います。さらに、昨年はStockXでナイキとジョーダンの平均転売価格がそれぞれ5%、6%上昇しました。それと、ヴァンズの動向も無視できないと思います。ヴァンズは「オールドスクール “Souvenir”」のようなアイテムで乗りに乗っており、需要が本物であることを我々のデータも証明しています。ヴァンズの2025年の平均価格は42%上昇し、StockXの平均価格プレミアムは28%急上昇しました。

ダットン:難しい質問ですね。というのも、多くのブランドが2025年に成功を収めましたから。でも、今年はワールドカップがありますし、すでにファッションにおいて、またバスケットボール・ラインとライフスタイルのクロスオーバーにおいて強い存在感を示しているアディダスが最も勢いがあるといえるでしょう。

ロペス:特定のひとつのブランドに勢いがあるという話ではないと思います。反響を呼んでいるブランドはどれも、コミュニティやストーリーテリング、現実での存在感や影響力などを通して、オーセンティックさや文化的なつながり、一貫性を示しているところです。消費者は非常に敏感で、本物だと感じられるものと無理に作ったものをすぐに見分けることができますからね。

リヴェラ:今もナイキ。勢いは衰えていません。それからホカ、アシックス、ニューバランスが続く感じです。ヴァンズは新たなエネルギーを感じさせるし、K-Swissのアンワー・キャロッツもエキサイティング! 今年はナマチェコが最高のダービーをドロップして一年が始まりましたね。

カレカ:今年、最も勢いが予想されるのはナイキで、アディダスも負けていないと思います。「ボメロ 5」や「V2K ラン」でナイキがいかにランニング・シルエットをライフスタイルに転身させてきたかを見ると、今年は「ボメロ プレミアム」の年になりそうです。アディダスは、「アディスター ジェリーフィッシュ」や「ADIZERO EVO SL」で同じことをやってのけました。今年はいたるところでこれを目にすることになるでしょう。

2026年のスニーカーカルチャーの現在地とは?

ダン:レトロから新しさへと振り子が戻る瞬間だと感じます。趣味としてのスニーカー収集の基本は常にレトロモデルにあることは念のため指摘しておきますが、今は再び人々が新しいデザインにお金を使いたがるようになっているように感じられます。ここで思い浮かぶシューズは、ナイキの「ボメロ プラス」やトム・サックスとのコラボ、スティーブン・スミスによるクロックス「リップル」などです。

ダットン:スニーカーカルチャーは今も成長中だと思います。進化しているといったほうがいいかな。市場はかつてないほど競争が激しくなっていますが、それは歓迎すべきことです。レトロと革新が健全に融合し、より幅広い人々にアピールするようになりました。ハイプのためのハイプへの熱狂は薄まり、履き心地や履きやすさ、個人の好みにより焦点が当てられてきています。

ロペス:2026年のスニーカーカルチャーは、これまで以上にパーソナルに分散化されているように感じます。一過性のハイプに左右されることなく、個々の自己表現、地域コミュニティ、日常生活におけるスニーカーのあり方がより重要視されるようになってきています。人々の関心は依然として高いですが、“クール”とされるものの定義が広がったことは、カルチャーにとって健全でエキサイティングな進化だと感じますね。

リヴェラ:「スニーカーカルチャーは死んだ」という意見の根幹には、私たちが経験したある特定の瞬間が影響しているように感じます。つまり、転売ショップが雨後の筍のように現れた時代のことですよ。でも、その時代は終わりつつあります。スニーカーカルチャーそのものは決して死ぬことはないでしょう。あまりにも深く、あまりにも個人的に自己表現に根ざしていますからね。ただ、雑音をフィルターにかける術を知らなければならないだけです。結局のところ、私たちは好きなスニーカーを買い続けていますからね。

カレカ:2026年のスニーカーカルチャーの状況は、徐々に、しかし確実に、その創成期へと逆戻りしつつあります。これまでもコミュニティから離れることはありませんでしたが、今はもう単なる話題ではなく現実に根差したモノになっていると感じます。スポーツ愛は常にスニーカーの核にありましたが、ブランドがそれを避けたり無視したりすることはもうできなくなりました。「SOTY」(スニーカー・オブ・ザ・イヤー)と見なされるため、あるいはどこでも見かける人気の一足となるためには、消費者にとって手に入れやすく、手頃な価格で、高品質で寿命が長く、ブランドがターゲットとする様々な属性のギャップを埋めるものである必要があります。簡単に手に入るスニーカーでも宝石のような価値がある──。むしろ、そのことこそが重要なのではないでしょうか?

From GQ.COM

By Tres Dean
Translated and Adapted by Yuzuru Todayama

文:GQ JAPAN Tres Dean
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