フェルスタッペン、ペナルティについて多くを語らず「何を言っても、トラブルに巻き込まれるかもしれないし……」

　レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1サウジアラビアGP決勝を2位でフィニッシュ。優勝を逃がす大きな要因となったペナルティについては、多くを語らなかった。

　フェルスタッペンはポールポジションから決勝レースをスタートしたが、2番グリッドのオスカー・ピアストリ（マクラーレン）が良い蹴り出しを見せ、ターン1へ横並び。接触を避けるようにターン2でランオフエリアを横切ったフェルスタッペンは首位に戻ってレースを続けたが、これで5秒のタイム加算ペナルティを受けた。

　フェルスタッペンは唯一のピットストップでこのペナルティを消化したことでピアストリの先行を許し、最終的にピアストリから2.843秒差の2位でチェッカーを受けた。

　レース後の記者会見でこの件について質問されたフェルスタッペンは、その裁定について口を閉ざした。

「ああ、スタートがあってターン1のことがあって、突然50周目という感じだった。すべてがとても速く進んだよ」

「問題は僕もペナルティを受けるかもしれないので、自分の意見を言えないことだ。だから話さないほうがいい」

「それについては話さないほうがいいと思う。この件について僕が何か言ったり、言おうとしても、トラブルに巻き込まれるかもしれないからね」

　スチュワードの説明は以下の通りだ。

「ポジショニング／マーシャリングシステムのデータ、映像、タイミング、テレメトリー、車載ビデオの証拠を検討した結果、81号車（ピアストリ）は少なくともフロントアクスルがイン側の1号車（フェルスタッペン）のミラーと並んでいたと判断した」

「実際、81号車はエイペックスで1号車と並んでいた。ドライバーズスタンダードガイドラインに基づけば、81号車のコーナーであり、81号車はスペースを与えられる権利があった」

　3番手スタートのジョージ・ラッセル（メルセデス）は、フェルスタッペンがコースに戻った後、ピアストリにポジションを譲らなかったことに驚いたと語り、レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーとアドバイザーのヘルムート・マルコは、スチュワードの決定に納得がいかないと話した。

　しかし、フェルスタッペンは昨年のシンガポールGPの記者会見で悪態をついて罰金を科せられて以来、メディアに対してあまりオープンになっていない。

　こうした状況について、自由に話すことができないことに苛立っているのかと尋ねると、フェルスタッペンはmotorsport.comに次のように答えた。

「それが、僕たちが生きているこの世界だと思う。自分の意見を完全に共有できないのは、それが評価されないかららしい。あるいは、人々は完全な真実を扱うことができないんだろう」

「僕にとっては正直なところ、あまり多くを語らない方がいいんだ。すでに多くのことをやらなくちゃいけないから、時間の節約にもなる。率直に言ってすべてがそうなってきているんだ」

「ここで悪態をつけないことは分かっている。でも同時に、批判的になることもできない。記者会見では（言ってはいけないこと、やってはいけないことが）たくさんあるんだ」

「だから話さない方がいいんだ。なぜなら、自分自身がトラブルに巻き込まれる可能性があるし、誰もそれを望んでいるとは思わないからだ」

　フェルスタッペンは、ネットに投稿された自分の言葉も文脈からズレていると主張し、批判を露わにしている。

「それはソーシャルメディア全般と世界のあり方に関係しているんだ。僕はあまりしゃべらない方がいいと思っている。というのも、自分の言葉が捻じ曲げられてしまったり、違う風に解釈されてしまったりすることがあるからだ。だから、あまり多くを語らない方がいいし、僕はそうしようとしているんだ」

「みんな何事にも超敏感なんだ。そしてもちろん、現状はいずれにせよ批判的でいてはいけない。だからそれでいんだ。口数は少ない方が、僕にとって都合が良いからね！」

Comments

[hid********]

大人になりましたね。

[chr********]

言い訳がましく切り取られたり良いことないですからね。というかもう次の事に集中したいんでしょうね。