軽視してはいけない物損事故
交通事故の原因は多様だが、死傷者の有無で「人身事故」と「物損事故」の2種類に分類される。人身事故はけが人や死者が出た事故を指す。物損事故は物の破損が生じ、死傷者がいない事故である。
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警察庁交通局が2025年2月27日に発表した「令和6年における交通事故の発生状況について」では、交通事故の死者数と重傷者数は前年より減少したものの、死者数は2663人、重傷者数は2万7285人に上り、依然として多くの事故が発生している。
人身事故を起こした場合、ドライバーには救護義務が課され、救急車の手配や警察への通報が必須となる。一方、物損事故は単独で物を壊したケースも多く、けが人がいないことから警察への通報は不要と誤解されがちだ。
しかし道路交通法では、けが人の有無にかかわらず交通事故が発生した際は警察に連絡する義務がある。これを怠ると、交通事故証明書が発行されず、後々のトラブルに繋がる可能性が高い。
では、物損事故を軽視した場合、どのような問題が生じるのか。
物損事故の軽視が招く損失
物損事故は、相手がいない単独事故やけが人がいないケースもある。そのため、違反点数や反則金が発生しない場合もある。このことから、物損事故を軽視し警察への連絡を怠る人が少なくないと考えられる。
しかし、高知県警のウェブサイトでは、「交通事故が発生したとき運転者は直ちに車両等の運転を停止し、負傷者を救護、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。また、警察官に当該事故の状況報告も必要」と明示している。
このように、交通事故発生時はけが人の有無にかかわらず、警察に連絡する義務が道路交通法で定められている。通報を怠ると報告義務違反となり、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科される可能性がある。
さらに警察に連絡しなければ、交通事故証明書が発行されず、保険金請求ができなくなる恐れもある。
したがって、自宅の壁などにぶつけるなど軽度の物損事故であっても、交通事故に該当するため、警察への通報は必ず行わなければならない。
当て逃げ扱いの厳しいペナルティ
物損事故で単独事故の場合、負傷者がいないケースもある。だが、ガードレールや電柱などを破損した場合、法律で破損の原因を作った者が賠償責任を負うと定められている。
つまり、事故で何らかの物を壊した際は、修理費用の全額または一部を負担しなければならない。
警察への報告を怠り、後で事故が判明すると「当て逃げ」と見なされる可能性がある。
また、通報しなかった場合は安全運転義務違反(2点)と危険防止措置違反(5点)に該当し、合計で違反点数が7点に達することもある。違反点数6点以上は免許停止の対象となるほか、刑事責任として1年以下の懲役または10万円以下の罰金が科される恐れもある。
事故証明の重要性と連絡義務
ガードレールなどを破損した場合は、破損者が修理代を負担しなければならない。任意保険に加入していれば、物損事故の補償を受けられるプランもある。事前にこうしたプランを準備しておくことで、万が一の際に適切な補償が可能となる。
ただし、補償を受けるには警察への届出が必要であり、「交通事故証明書」が必須であることに注意が必要だ。
物損事故で最も軽視してはならないのは、相手がいるケースである。自分が加害者でなく被害者であっても、必ず警察に届け出ることが重要だ。事故当時に症状がなくても、後から痛みや不調が現れる場合がある。
この場合、警察に届け出ていなければ事故の証明ができず、加害者が認めない可能性もある。その結果、治療費を全額自己負担するリスクが生じる。こうしたトラブル回避のためにも、警察への連絡は欠かせない。
また、事故発生時の状況を細かく記録しておくことも重要だ。過失割合の決定において、写真や動画、音声といった記録は重要な証拠となる。物損事故は油断から起こりやすい。
「人身事故ではないから大丈夫」
「バレなければ問題ない」
と考えて警察への通報を怠れば、後に大きな問題に発展する可能性がある。これを踏まえ、もしもの時に備え任意保険に加入しておくことは安心材料のひとつといえる。(小島聖夏(フリーライター))
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