輸入車 [2026.07.10 UP]
人気中古車実車レビュー【メルセデス・ベンツ Gクラス】唯一無二の高級オフローダー
Gクラス(W463)が1位に浮上 2026年3月の中古車値下りランキング
今回の人気モデル:メルセデス・ベンツ Gクラス
試乗レポートではわからない、身近でリアルな使い勝手を実車を取材してレビューするのが、「人気中古車実車レビュー」。デザイン、装備、使い勝手をレビューしつつ、中古車相場についても中古車販売店に取材し掘り下げます。
Profile:自動車ジャーナリスト 竹岡 圭
カーライフのサポーターとしてTVやラジオなどでもお馴染みの人気自動車ジャーナリスト。全日本ラリーにも参戦経験を持つ。2026-2027 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
本格クロカン車が今やステータスシンボルに
今回チェックするのは、メルセデス・ベンツを代表する大スターであり、長年にわたり世界中にファンを持つGクラスです。取材したのは2025年モデル「メルセデス・AMG G63」で、走行距離は1万6000km、支払総額は3307万5000円です。
「ドアを閉めた時の、金庫みたいな重厚な金属音だけで、おお~ってなる(笑)。40年以上この無骨なデザインを守り続けてきたから、クルマに詳しくない人でもGクラスは知ってるくらい。まさに輸入車を代表する高級SUV」と竹岡さん。
Gクラスの歴史は長く、初代(W460型)が誕生したのは1979年のこと。不整地での使用を前提に企画された本格オフローダーで、ドイツ語でクロスカントリーヴィークルを意味するゲレンデヴァーゲンという名前が与えられました。実際、その性能の高さから、当時NATOの軍用車としても採用されました。 働くクルマとして生まれたGクラスでしたが、頑丈さや信頼性の高さから、個人用として愛用するユーザーもいました。その流れが一気に加速したのが、1991年登場のW463型で、基本的なスタイリングを受け継ぎながらデザインと装備を洗練させました。1994年には名称をGクラスに変更。高級SUVとして扱われるようになりました。
「バブル期のRVブームあたりから芸能人やスポーツ選手が乗り始めて、いつしかステータスシンボルになった。スーパーカーかGクラスかみたいな。今でもそうだよね」
そんなGクラスが2018年に史上最大級の改良を受けました。これまでの歴史に敬意を込めてW463型というコードネームはそのままに、ほぼすべての部品を改良。現代的なデジタル技術を取り込み、さらなる快適性と安全性を実現しています。
「メルセデス・ベンツが凄いのはそこで、実際はボディサイズも前後左右に大きくなっているのに、ものすごく手間とコストをかけて印象が変わらないようにしてる。そういった意味でも、オフロード界の911みたいな存在だと思う。特別な存在なのに、日常的に扱える実用性の高さという部分でも共通点がある」
今回の取材車両は、艶消し塗装の赤色(ヒヤシンスレッドマグノ)が鮮烈な印象のG63は、メルセデス・AMGによる4LV8ツインターボを搭載する最高峰のGクラスです。セールスの瓜田さんによれば、この車両は世界初のAMG専売拠点であるAMG東京世田谷で特別オーダーされた車両で、一般的なカタログモデルとは異なる特注仕様なのだとか。
「こちらのお店は他の車両も凄いクルマばかりで、まさに日本有数のエリアにあるお店って感じ。瓜田さんによれば、こういうレアな個体は全国各地から問い合わせがくるし、通信販売で購入する方も多いんだって。それもお店の信頼があってのことだよね」と竹岡さん。Gクラスの中古車市場は、一時期異常なほど高騰していたのが最近では少し落ち着いています。それでもリセールバリューの高さはトップクラスです。
「歴史と実力は折り紙つきで、ファッション性も抜群。Gクラスは本当に唯一無二の存在だよね」と竹岡さんも納得の様子でした。
メルセデスSUVシリーズの頂点に君臨するモデル
メルセデスを代表する高級オフローダー。現在新車で販売されているのは2018年の大幅改良モデル(実質的なフルモデルチェンジ)で、3L直6ディーゼルターボの「G 450 d(ISG)」、電気自動車の「G 580 with EQテクノロジー」、AMGモデルで4LV8ツインターボの「G 63」という3モデルをラインアップしています。
中古車参考価格帯:1100万円~3900万円(18年~26年 Gクラス 全グレード)
取材協力|メルセデス・ベンツ世田谷南サーティファイドカーセンター
自由が丘や田園調布から近く、各交通手段でのアクセスも良好。シュテルン世田谷グループ約600台の認定中古車が取り扱い可能。さらに、メルセデス・ベンツ世田谷南やスターズ@メルセデス・ベンツ銀座、AMG東京世田谷での下取り車も取り扱う。だからこそ、取材したオーダー仕様のGクラスのような特別なモデルが入庫するのだとか。
SHOP DATA
住所:東京都世田谷区奥沢6-2-2
TEL:03-5752-1133
定休日:水曜日(祝日は営業)
営業時間:10:00~18:00
URL:https://www.stern-setagaya.co.jp
メルセデス・ベンツ Gクラスの実車をチェック!
【デザイン】どこから見てもGクラスだとわかる象徴的なデザイン
機能に裏打ちされた無駄のないスタイリングと無骨なディテール、このデザインこそGクラス最大の魅力で、多くのユーザーがこの形に惚れ込んでいます。メルセデスは2018年の大幅改良にあたり、できるだけ雰囲気を変えないよう注意深く開発を行いました。ヘッドライトウォッシャー、ドアノブ、そしてスペアタイヤカバーは、あえて従来モデルから流用。逆に言えば、それ以外の部品はすべて新設計です。取材車はAMGモデルでスポーティなテイストとなっています。
インテリアは一転して豪華かつモダンなテイストであふれています。ドアはまるで金庫のような手応えで「ガチャン」と閉まり、感動的。
【装備】本格オフローダーに先進的な装備を融合MBUXも搭載
2018年デビューとあって、安全運転支援装備は非常に充実。渋滞時のストップ&ゴーにも対応します。センターコンソール中央には、Gクラスのアイコン的機能の電子制御ディファレンシャルの操作スイッチ。これは悪路走行時に活用します。2024年のマイナーチェンジで装備はさらに充実。多機能インターフェースMBUXが搭載され、ワイヤレスチャージング、マルチファンクションステアリングや温冷機能付きカップホルダーなどが標準装備になりました。
見た目は4WD車のようですが、中身は最新ラグジュアリーカー。AMGモデルは走行性能がさらに強化され、パワフルな走りを実現。
【使い勝手】想像以上に広い室内とラゲッジで実用性も十分
2m近い全高と全幅のおかげで室内空間にも余裕があります。特に頭上スペースにゆとりがあり側面ガラスの角度が立っているため、後席でも居心地は良好です。また、四角いスタイルは荷室スペースにも貢献していて、容量は575L~2010Lとかなりのもの。車幅さえクリアできれば日常からレジャーまで幅広く活躍します。ディーゼルエンジンも年々改良され進化していて、最新世代の「G 450 d(ISG)」では発進時などの動きが洗練され驚くほどスムーズです。
床が高いのでステップに足をかけての乗り降りになります。荷室は深さはないものの高く搭載可能。ナビなどの操作は直感的で優秀。
AMG G 63は、まさにSUV界のスーパーカー!
竹岡 圭 レビュー
デザイン[★★★★★]
どこからどう見てもGクラスという唯一無二のデザイン。ドアを閉めたときのガシャッという金庫のような音。これを気に入ってしまったら、もうほかは選べません。先代に比べると特に全幅が約100mm大きくなったので、車庫に制限がある方はそこだけ要注意。真四角デザインの感覚の掴みやすさはそのまま生かされています。
装備[★★★★★]
デザインとモチーフはそのままに、中身は最新のメルセデスベンツとして誕生したので、装備的には文句ナシ。AMGの特別仕様モデルは超豪華装備なので、恐れ多くてオフロードになんて行けないですが、仮にそんなことになっても難なくこなしてくれる運動性能装備も備えています。どんな状況でもとことん乗員を守る性能はさすが!
使い勝手[★★★★☆]
4×4の操作スイッチは先代と同様の場所に位置するなど、先代のいいところを残したまま、デビュー当時の最新にしたのは大正解だったと思います。とはいえ、今見るとひと昔前のインターフェース感は否めませんが、オフロードも走る性格を考慮すると、精度的にも雰囲気的にもこれ以上電子化するのは……という気がします。
編集部 レビュー
デザイン[★★★★★]
メルセデスはかつてGクラスに代わる存在としてGLを開発しましたが、市場がそれを許しませんでした。それくらいGクラスのデザインは象徴的で代わりのないもの。現行モデルは、近代化のため大幅に改良しつつも、全体の印象はこれまでの「ゲレンデ」と変わりません。AMGの圧倒的な存在感も所有欲をくすぐります。
装備[★★★★★]
SUVモデルのフラッグシップ的な位置付けもあるため、快適装備などは文句のつけようがないほど。室内に使われる素材も一流で、質感も素晴らしいのひと言。取材したAMGモデルには本物のカーボンパネルが贅沢に使われていました。特注車両はさらに色や素材がスペシャルとなっていて、そこも魅力的です。
使い勝手[★★★★☆]
昔のモデルと比べて大きく変わったのがボディサイズで、特に全幅が大きくなってしまったことは使い勝手に影響を及ぼしています。とはいえ、その過剰なまでの存在感を見せつけるように扱うのも、この種のスペシャルモデルの粋。乗り込んでしまえば快適性も高く、身体に馴染むほど愛着が湧いてきます。
ライバルモデルをチェック!
ランドローバー ディフェンダー
ランドローバーが誇る本格オフローダー。従来モデルのイメージを現代的にアレンジしたデザインが好評。写真は最上級モデルの「OCTA(オクタ)」で、世界中で売り切れ御免の大人気。
中古車参考価格帯:550万円~2000万円(19年~26年 ディフェンダー 全グレード)
メルセデス・ベンツ Gクラス(2018年まで)
プロフェッショナル向けだったW463の基本設計を踏襲しながら乗用車らしい味付けにしたことで世界的な人気モデルに。フレーム構造やフルタイム4WDシステムはまさに本格派。
中古車参考価格帯:500万円~1700万円(91年~18年 Gクラス 全グレード)
文●竹岡 圭、ユニット・コンパス 写真●ユニット・コンパス、ランドローバー、メルセデス・ベンツ
※中古車参考価格は2026年6月グーネット調べ。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2026年8月号「[メルセデス・ベンツ Gクラス]自動車ジャーナリスト 竹岡 圭と巡る人気中古車実車レビュー」の内容です)
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