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つるんとした「シンプル顔」のクルマが増えたワケ 「怒り顔」と2大勢力? 時代背景も

フリード、マイナーチェンジでツルンと顔

text:Yoichiro Watanabe(渡辺陽一郎)ホンダのホームページには、2019年10月18日にマイナーチェンジを受けるホンダ・フリードの外観写真が掲載されている。

【画像】懐かしい? 今とむかし シンプル顔/怒り顔 全441枚

クロスターと呼ばれるSUV風のシリーズも加わるが、注目されるのは従来から設定されていた標準ボディの外観だ。

マイナーチェンジでフロントグリル上側(左右に配置されたヘッドランプの中央部分)がボディ同色になった。バンパーの形状変更と併せて、ツルンとした滑らかな顔立ちになっている。

マイナーチェンジだから大きな変化はないが、ボンネット、グリル、バンパー、ロアグリルは刷新される。

グリルの開口部は、バンパーを挟んで上下に分割されるが、視覚的には「グリルレス」の形状にも見受けられる。

開発者にこのようなフロントマスクを採用した理由を尋ねると「精悍で凛とした顔立ちを演出したかったのです。家族で使えるミニバンではあるが、シンプルなパーソナル感覚を表現しようと考えました」という。

トレンド、厚みのあるグリル/怒り顔

ちなみに最近は、三菱デリカD:5に見られるような怒り顔のフロントマスクが世界的に増えた。

存在感を強めて、遠方から見ただけでブランドがわかるようにするねらいがある。

そしてブランドを強調するフロントマスクを採用するために、ラジエターグリルの開口部は全般的に大きい。

その代表がレクサスだが、トヨタブランドもグリル開口部を拡大している。ヘッドランプは左右に吊り上げ、前方を威嚇するようなコワイと思われがちな顔立ちが多い。

フロントマスクがツルンとしていた時代も

しかしクルマのデザインが最初から怒り顔だったわけではない。

例えば歴代シビックのフロントマスクを振り返ると、1972年に発売された初代モデルと1979年の2代目は、2灯式ヘッドランプの間に横長のグリルを配置する穏やかな表情だった。

これが1983年に発売された3代目では、グリルレスに見えるツルンとしたフロントマスクに変化している。1987年の4代目、1991年の5代目も同じ方向性だ。

1995年の6代目になると再び横長のグリルが装着され、2005年の8代目では、日本仕様はセダンのみになったが目を吊り上げる怒り顔の方向に発展した。

シビックのように、グリルレスに見えるツルンとしたフロントマスクは、1980年代の車種に多い。

1982年に発売された日産パルサー・エクサ/3代目ホンダ・プレリュード/スタリオン、1983年の4代目トヨタ・スプリンター・トレノ、1985年の2代目マツダRX-7、1986年の2代目ホンダ・シティ、1987年の日産Be-1、1988年5代目の日産シルビア、1989年のインフィニティQ45などは、いずれもツルンとした顔立ちだ。

当時はスポーティ感覚を演出するため、フロントマスクを鋭角的に見せることが多かった。そうなるとボンネットは前方に傾斜して、フロントマスクは上下幅が薄くなるから、必然的にフロントマスクがツルンとしてくる。

特に1980年代は、フロントマスクの鋭角化がエスカレートして、ヘッドランプを電動で昇降させるリトラクタブル方式も多く採用された。

この機能を装着すると、昼間は目を閉じた表情になるから、必然的に顔立ちがツルンとする。

Be-1のように、フロントマスクに相応の上下幅を持たせながらツルンと仕上げた車種もあったが例外的だ。

シビックを例に述べた通り、クルマのフロントマスクは、1980年代に入ると性能の高さを表現してシャープな薄型になった。

その結果、フロントグリルも上下幅が狭まってツルンとした。この時代を経て、最近は再びフロントマスクが上下方向の厚みを増すようになった。

なぜ? 前の顔の厚み増 グリル大型化

フロントマスクの厚みが再び増して、グリルが大型化した理由は、大きく分けて2つある。

ひとつは先に述べた通り、クルマの存在感を際立たせてブランドを明確に表現することだ。

1980年代に多く見られたリトラクタブルヘッドランプのフロントマスクは、正面から見ると車種がわかりにくい。

これでは存在感やブランドを主張できず、今のクルマは対称的に各部の造りが大きくなった。

直近で最も顕著なのは、新しいBMW 4シリーズだろう。いわゆるキドニーグリルを限界的な大きさに拡大している。

激しい競争の中で、今は最大限度のブランド表現をする必要に迫られているわけだ。

2つ目の理由は、各種の設計要件にある。

歩行者頭部保護基準なども実施されるため、昔のようにボンネットを低く抑えることは難しい。

歩行者と衝突した時、ボンネットを瞬時に持ち上げて空間を確保する安全機能もあるが、デザインの流れとして薄型のフロントマスクは採用しにくい。

今はツルンとした薄型フロントマスクを採用したくても、難しい事情があるわけだ。

ところがこれからは、流れが変わるかも知れない。

電気自動車とツルンとした顔の関係

最近はツルンとしたフロントマスクのクルマがいくつか登場している。

日本車ではリーフ、輸入車ならテスラだ。

これらは電気自動車だから、システムを冷却する必要はあるものの、ラジエター用の大きなグリルは装着する必要がない。

フロントマスクに厚みがあり、なおかつツルンとしたデザインだから、電気自動車特有の個性が際立っている。

ちなみにメルセデスベンツは「EQ」の名称で電気自動車のブランドを立ち上げた。電気自動車では、床下に駆動用リチウムイオン電池を搭載、ボディの前方あるいは後方にコンパクトなモーターと制御システムを収めることが多い。

そうなればフロントマスクなどの細部も含めて、エンジンを搭載したクルマに比べると、ボディスタイルが大幅に変わる可能性がある。

結局のところ、フロントマスクを含めた外観のデザインは、クルマの機能によって大きな影響を受けるようだ。

電気自動車が増えると、デザインの流れも変わってくるだろう。

新しいカーデザインの世界が開けるに違いない。

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