現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > アウディ新EV「e-tron」、ジュネーブで公道テスト Q8/Q6との関係も示唆

ここから本文です

アウディ新EV「e-tron」、ジュネーブで公道テスト Q8/Q6との関係も示唆

掲載 更新
アウディ新EV「e-tron」、ジュネーブで公道テスト Q8/Q6との関係も示唆

もくじ

ー 完全電動SUV 航続距離は500km以上
ー ポルシェ・ミッションEベースゆずりの電動プラットフォーム
ー バッテリーの進歩と充電インフラの充実が発売の決め手
ー e-トロンの名はサブブランドにはならず

VW、微粒子フィルター(GPF)をガソリン車にも 16年の公約で 仕組みは?

完全電動SUV 航続距離は500km以上

完全電動SUVモデルの発売が待たれるなか、アウディでは自身初のピュアEVのSUVモデルとなるe-トロンへの関心を高めるため、今週のジュネーブ・モーターショーに合わせて公道テストを実施する。

この新型SUVの1群が走行するのは、ジュネーブ大学や美術・歴史博物館などの有名スポットを含む市中心部である。

テストでは250台のe-トロン開発車両が使用されることになる。これらの車両は既に昨年からテスト走行を重ねており、発売間近のこのピュアEVは最終仕上げの段階にある。e-トロンはジャガーI-PACEに続いて、今年後半には路上へと送り出される予定だ。

エクステリア・デザインについての最新予想を見てみよう。量産モデルでは、ベースとなったコンセプトモデルのe-トロン・クワトロ・コンセプトからはややトーンダウンしたものとなり、より抑制の効いたフロントと、傾斜のゆるやかなリアウインドウが与えられることになる。

しかし、コンセプトモデルで見られた、リアのテールライトまで続くラインを含めたライトデザインは、そのまま残されている。

ポルシェ・ミッションEベースゆずりの電動プラットフォーム

航続距離500km以上と予想されるe-トロンは、ポルシェのEVサルーンであるミッションEの電動プラットフォームをベースに開発されており、搭載される3基のモーターのうち2基がリアを、1基がフロントを駆動する。

このパワートレインは2015年のe-トロン・クワトロ・コンセプトでも採用されており、システム最高出力は503psと81.6kg-mとなる。これにより、0-100km/h加速は4.5秒、最高速度は制限されるものの、211km/hに達しており、量産モデルにも同様のパフォーマンスが与えられるはずだ。

さらに、このパワートレインは今年の上海モーターショーでe-トロン・スポーツバック・コンセプトとして公開された第2の完全電動SUVでも使用されることになる。このモデルにはさらに傾斜を強めたリアデザインが与えられ、e-トロン・クワトロ・コンセプトに1年遅れての市場投入が予定されている。

以前、アウディではe-トロンSUVの価格について、「装備の充実したA6程度になるだろう」と述べており、恐らく6万ポンド(911万円)程度からになる予想だ。そして第2のSUVモデルの価格はそれを上回るものとなる。

バッテリーの進歩と充電インフラの充実が発売の決め手

アウディでセールスとマーケティングを統括するディートマー・フォッゲンライターによれば、バッテリー技術が進歩し、500km以上の航続距離を確保することができるようになった今だからこそ、アウディはe-トロンの発売を決めたという。これ以下の航続距離では顧客を満足させることはできず、この距離は「きわめて重要だ」と彼は話す。

充電インフラも急速にその数を増やしており、これも2018年の発売開始を決めた大きな理由だという。「400kmから500kmの航続距離を確保するとともに、充電インフラも同じくらいの頻度で整備されている必要があります」とフォッゲンライターは話す。「その両方が2018年には実現します。バッテリーのエネルギー密度があがり、欧州や米国、それにアジアでの充電拠点の数も十分なものになるのです」

フォッゲンライターによれば、アウディはフォルクスワーゲン・グループを通じて、ライバルであるフォード、BMWやダイムラーとともに、航続距離の長いEV向け急速充電ネットワークの充実にも取り組んできたとのことだ。

「充電インフラへの投資はわれわれの役目ではありません」と彼は言う。「しかし、われわれはこういった点について、前へと進めるべく、関係者と協調しながら取り組んでいます」

さらにフォッゲンライターは、これまでの限定的な充電インフラについて、「卵が先か鶏が先か」の例えを使って説明している。つまり、これまでは充電インフラを使用するクルマの数が少なかったために、充電インフラへの投資を行う必要がなく、充電インフラの数が少なかったために、EVの数も増えなかったというのだ。「EVが無いから、充電インフラも無かったのです。しかし、今後2年間で多くの投資が行われることになります」と彼は付け加える。

e-トロンの名はサブブランドにはならず

アウディでは、BMWのiやメルセデス・ベンツのEQのような、EVモデル専用のサブブランドの立上げは選択しなかった。その代わりに、電動アウディのサフィックスであったe-トロンをそのままモデル名として使っている。この方法は、1980年代に革新的な4WDモデルを「クワトロ」と命名したのと同じように、新技術を搭載したモデルの発売を印象付けるために選ばれたのだ。

昨年e-トロンの名前について語ったさい、アウディCEOのルパート・シュタートラーは「このモデルは、単にクワトロとして知られる最初のアウディ・クワトロに匹敵するような存在です。長期的には、e-トロンの名は電動化モデルを意味するようになるでしょう」と語っている。

フォッゲンライターはe-トロンの名が、この後に発売されるEVとプラグインハイブリッド・モデルに使用されることになると話しており、その多くは、例えばA3 e-トロンのように、モデル名のあとに続いて表記される。今夏にデビューするA8からはじまるアウディの次世代モデルでは、そのすべてに電動化モデルが設定される。恐らくA8 e-トロンがその第1弾となるだろう。

最新の流行であるSUVボディはe-トロンでも重要な存在だとフォッゲンライターはいう。「多くのお客様からSUVのe-トロンはいつ発売するのかというお問合せを頂戴しています。プレミアム・セグメントにおいても一定程度の需要があるので、われわれがそういったモデルを発売する最初の例ではありませんが、必要な商品です。アウディのデザイン言語をもつ真のSUVとなります」

フォッゲンライターはさらに、e-トロンを名乗るモデルのスタイリングについて、A8からはじまる新たなマーク・リヒトのデザインとは少し違ったテイストが与えられる可能性を示唆している。

「e-トロンのスタイリングもリヒトのデザインに近いものですが、パッケージが異なります」と彼はいう。「なぜならフロントにエンジンがないからです」

e-トロンのサイズは、実質的にこのモデルがQ6となる可能性を示しているが、フォッゲンライターによれば、Q6は完全に別のプロジェクトだという。彼はQ6とはQ5をベースにした「4ドアSUVクーペ」であり、Q7の派生モデルであるQ8と同じようなスタイルを持つことになると話す。

そして、e-トロンは「4ドアSUVクーペではなく、スポーティSUV」であり、Q6でないのだという。

こんな記事も読まれています

異次元のSTIモデルだ! 歴代Sシリーズで唯一SがつかないR205の走りがヤバすぎた!!!
異次元のSTIモデルだ! 歴代Sシリーズで唯一SがつかないR205の走りがヤバすぎた!!!
ベストカーWeb
最高のミニバンキャンパーはこれだ! 4人が寝られるトヨタ ノアがベースのキャンパー
最高のミニバンキャンパーはこれだ! 4人が寝られるトヨタ ノアがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
SFドライバーのテオ・プルシェールがインディカー参戦決定。第2戦ロングビーチでマクラーレンから代役出走へ
SFドライバーのテオ・プルシェールがインディカー参戦決定。第2戦ロングビーチでマクラーレンから代役出走へ
AUTOSPORT web
未来のWRC戦士は誰だ? 若武者激突! モリゾウチャレンジカップ第2戦レポート
未来のWRC戦士は誰だ? 若武者激突! モリゾウチャレンジカップ第2戦レポート
ベストカーWeb
プリウスもない! クラウンセダンにもない! 最近フォグランプのあるクルマ減ってない?
プリウスもない! クラウンセダンにもない! 最近フォグランプのあるクルマ減ってない?
ベストカーWeb
宮田莉朋が2度目のWEC出走へ。第3戦スパでレクサスRC F GT3を代役ドライブ
宮田莉朋が2度目のWEC出走へ。第3戦スパでレクサスRC F GT3を代役ドライブ
AUTOSPORT web
中央道の渋滞対策2ストライク、三振間近! なぜ愚策が繰り返されるのか?[清水草一の道路ニュース]
中央道の渋滞対策2ストライク、三振間近! なぜ愚策が繰り返されるのか?[清水草一の道路ニュース]
ベストカーWeb
大型連休でも大活躍! 6名以上乗れる手頃な価格の中古車4選
大型連休でも大活躍! 6名以上乗れる手頃な価格の中古車4選
グーネット
ハイブリッドなのにスポーツカー⁉️ C 63 Sに新世代のAMGを見た
ハイブリッドなのにスポーツカー⁉️ C 63 Sに新世代のAMGを見た
グーネット
レクサス 新型「GX550オーバートレイル+」抽選販売スタート!通常販売は2024年秋開始
レクサス 新型「GX550オーバートレイル+」抽選販売スタート!通常販売は2024年秋開始
グーネット
マツダ 新型3列シートSUV「CX-80」初公開 2024年秋に欧州で発売
マツダ 新型3列シートSUV「CX-80」初公開 2024年秋に欧州で発売
グーネット
プリウス後席ドアに13万台のリコール! 暫定的に手動開閉に! ところでプリウス後席ドアって手動でどう開けるの?
プリウス後席ドアに13万台のリコール! 暫定的に手動開閉に! ところでプリウス後席ドアって手動でどう開けるの?
ベストカーWeb
クルマの窓から愛犬が顔出してる! 可愛いんだけどこれって違反にならないの?
クルマの窓から愛犬が顔出してる! 可愛いんだけどこれって違反にならないの?
ベストカーWeb
ボルドールの経験でEWCの切符を掴んだ綿貫舞空。ル・マンで昨年2位の3ART加入に「できれば優勝をしたい」と意気込み
ボルドールの経験でEWCの切符を掴んだ綿貫舞空。ル・マンで昨年2位の3ART加入に「できれば優勝をしたい」と意気込み
AUTOSPORT web
BYDが都内屈指の自動車ディーラー激戦区に「BYD AUTO 目黒」を開店
BYDが都内屈指の自動車ディーラー激戦区に「BYD AUTO 目黒」を開店
グーネット
今やブーム真っ只中なのに……期待が大きすぎた  悲しい運命をたどった[SUV]4選
今やブーム真っ只中なのに……期待が大きすぎた  悲しい運命をたどった[SUV]4選
ベストカーWeb
マツダの新型「3列SUV」でた! ついに5m級 驚異的パワー!? 「CX-80」欧州で世界初公開 これ日本に来るのか!?
マツダの新型「3列SUV」でた! ついに5m級 驚異的パワー!? 「CX-80」欧州で世界初公開 これ日本に来るのか!?
乗りものニュース
GTワールドチャレンジ・アジアがJ SPORTSで全戦放送。ジャパンカップはほとんどを生中継へ
GTワールドチャレンジ・アジアがJ SPORTSで全戦放送。ジャパンカップはほとんどを生中継へ
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1088.01365.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

478.01060.0万円

中古車を検索
Q8の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1088.01365.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

478.01060.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村