現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > これがホンダ流!? ZR-Vの超個性派ロボデザインは新たなトレンドなのか?

ここから本文です

これがホンダ流!? ZR-Vの超個性派ロボデザインは新たなトレンドなのか?

掲載 17
これがホンダ流!?   ZR-Vの超個性派ロボデザインは新たなトレンドなのか?

 ここのところホンダデザインは独自の路線を突き進んでいる。2021年はヴェゼルで独自のSUVデザインを展開して大ヒット! そして2022年発売のステップワゴンでは流行のこってり顔ではなく、すっきり顔路線を展開している。

 そんな中、2022年9月予約開始となる新型SUV、「ZR-V」のデザインが公開された。コンパクトで引き締まったフォルムをまとっているが、注目は超個性的なフロントマスクだ。

これがホンダ流!? ZR-Vの超個性派ロボデザインは新たなトレンドなのか?

 そんなZR-Vが提案するホンダデザインを、清水草一氏に読み解いてもらった。

文/清水草一、写真/HONDA

■愛すべきロボット顔SUV

2022年7月14日に特設サイトにて先行公開されたホンダ ZR-V。フロントグリルの縦桟が印象的で、絵文字の(°皿°)のような顔をしている?

 2022年7月14日、ホンダは、2022年秋発売予定の新型SUV、ZR-Vに関する情報をホンダの特設サイトに公開した。

 ZR-Vは、中国ではZR-V(同名)、アメリカではHR-Vとして発売されているが、ボディサイズはヴェゼルとCR-Vのちょうど真ん中あたり。国内では、カローラクロスやCX-5と競合する。

 パワートレインは基本的にシビックと同じで、ハイブリッドモデルには、2L直噴エンジン+2モーター内蔵・電気式CVTの「スポーツ e:HEV」が、SUV初搭載されるというから期待が持てる。ハイブリッドモデルの走りは、ライバルを一歩リードしているのではないだろうか?

 走りがオッケー確定となると、焦点はデザインだ。ZR-Vのデザインはどうなのか。

 まだ写真でしか見ていない段階だが、フロントマスクが非常に印象的で、誰でもまずそこに目が行くだろう。

 比較的水平な横長ヘッドライトと、楕円に近い六角形のオーソドックスなグリルの組み合わせは、奇を衒わずシンプル。最近のホンダデザインは、かつての複雑怪奇路線を脱却し、シンプル路線に舵を切っているが、その流れに沿いつつも、このフロントマスクは、シンプルであるがゆえのインパクトが強い。

 あえて表現すれば、「お間抜けロボット顔」とでも言いましょうか? 昔のSF映画や、昭和のマンガに出てくるロボットのようなテイストなのだ。「あまり表情がないロボット」という点では、『鉄人28号』(古すぎてすいません)だろうか。

 ただ、ヴェゼルやステップワゴンのように、純粋にエアコン等の機械っぽいわけではなく、あくまで目と口のあるロボットだ。

 ホンダによると、ZR-Vのフロントは、「周囲の形状と連続性を持たせたバーチカル(垂直)グリルと、横長でシャープなヘッドライトにより、上質でありながら凛々しく存在感のある表情を作り出しました」となっている。意味がよくわからないが、とにかくグリル内の桟は、ブラックの縦桟が入る。

 海外仕様のZR-Vのフロントグリルは、六角形のハニカム形状と、メッシュ形状の2種類だが、国内仕様は、12本のスリットが入ったバーチカル(垂直)グリルが採用されるのだ。

 ハニカムやメッシュに比べると、縦桟はフォーマル志向。個人的には、スポーティなハニカム形状のほうがZR-Vに似合うと感じるが、あえて縦桟を採用した背景には、ホンダの国内販売事情があるように思える。

 CR-Vは、全世界で大ヒットしているが、国内では値付けの高さもあって鳴かず飛ばず。ほとんど売れていない。つまり、ZR-Vが事実上、ホンダSUV勢の国内最上級モデルになる。ホンダとしては、最上級モデルらしい上質感を優先したということだろう。

■今後のホンダデザインはどこへ向かう?

ホンダ ZR-Vのインテリア。新型ヴェゼルやステップワゴン同様、シンプルな水平基調で非常にスッキリした印象のダッシュボード

 顔以外のフォルムはかなり有機的で、ロボットより生き物に近い。

 ホンダによれば、「フロントからリヤにかけて、ボリューム豊かで滑らかな面が特徴的な流麗なプロポーションとしました」「リヤは、ボディの下まわりにボリュームを持たせつつ、上に向かってなめらかに絞り込むことでワイドトレッドを強調した造形としています」とのこと。

 サイドやリヤの造形は先代ヴェゼルに近く、現代のSUVとして非常にオーソドックス。厳しく言えば凡庸で、やや古臭い。

 ではインテリアはどうかというと、ダッシュボードは新型ヴェゼルやステップワゴン同様、シンプルな水平基調で、非常にスッキリした印象だ。

「インテリアは、左右に伸びやかに広がるインストルメントパネルを採用することで、広々とした空間を演出しました。また、細部にわたる部品の仕立ても、機能的で緻密な仕上げによって造形の美しさを際立たせ、1クラス上の上質な室内空間を目指しました」(ホンダのリリースより)

 フォルムが有機的で肉食っぽいのに対して、インテリアは和風のサッパリ風味。どこかチグハグという気がしないでもないが、実物はどうだろう?

 総合すると、ZR-Vのデザインは、顔のインパクトは十分だが、それ以外はヴェゼルのようなスッキリサワヤカ感はなく、ホンダのシンプルデザイン路線からすると、やや中途半端に感じられる。

 海外ではCR-Vが、装飾多めのくどいデザインで大ヒットになっているわけで、海外での販売が先行したZR-Vも、その路線をある程度継承する必要があったのではないだろうか。

 顔は昭和のロボット風でシンプル風味、インテリアもサッパリ味だが、日本人の好みとしては、断然ヴェゼルのデザインの勝ち……のように思える。

 シンプル路線に舵を切ったホンダデザインも、すぐにはそちらで世界統一できない事情があるのだろう。

こんな記事も読まれています

【MotoGP】ヤマハで適応道半ばのアレックス・リンス、クアルタラロとは「なにか違うこと」が必要と実感
【MotoGP】ヤマハで適応道半ばのアレックス・リンス、クアルタラロとは「なにか違うこと」が必要と実感
motorsport.com 日本版
メルセデスAMG『G63』に改良新型、585馬力ツインターボを電動化
メルセデスAMG『G63』に改良新型、585馬力ツインターボを電動化
レスポンス
ENEOSなど3社、EVのバッテリー交換ステーションを京都に開設 最短5分で交換
ENEOSなど3社、EVのバッテリー交換ステーションを京都に開設 最短5分で交換
日刊自動車新聞
ルノーはベストセラーモデルに新風を吹き込む 新型「クリオ」の全情報とドライビングインプレッション!
ルノーはベストセラーモデルに新風を吹き込む 新型「クリオ」の全情報とドライビングインプレッション!
AutoBild Japan
伊豆縦貫道「最南端区間」開通で「25分短縮」も!? 全通まで大詰め 河津~下田の「危険な山道」解消から1年「驚きの効果」とは
伊豆縦貫道「最南端区間」開通で「25分短縮」も!? 全通まで大詰め 河津~下田の「危険な山道」解消から1年「驚きの効果」とは
くるまのニュース
フォルクスワーゲン・グループ 自動運転、自律走行分野でモービルアイとの協力関係強化により、高レベルな機能へ加速
フォルクスワーゲン・グループ 自動運転、自律走行分野でモービルアイとの協力関係強化により、高レベルな機能へ加速
Auto Prove
2月の新車販売ランキングで軽はN-BOXだが登録車はカローラシリーズが1位! まだまだ「潜在顧客」の多いカローラが2024年は勢いを増す予感
2月の新車販売ランキングで軽はN-BOXだが登録車はカローラシリーズが1位! まだまだ「潜在顧客」の多いカローラが2024年は勢いを増す予感
WEB CARTOP
トヨタ新型「ランクル“ミニ”」はどんなモデルに!? コンパクト×カクカクの「本格SUV」登場へ! 待望の「新ランクルシリーズ」とは
トヨタ新型「ランクル“ミニ”」はどんなモデルに!? コンパクト×カクカクの「本格SUV」登場へ! 待望の「新ランクルシリーズ」とは
くるまのニュース
ヤマハ「NIKEN GT」 2024年4月21日をもって受注を終了
ヤマハ「NIKEN GT」 2024年4月21日をもって受注を終了
バイクのニュース
ドライブ中の突然の曇り問題にサヨナラ! DIYでウインドウ曇り防止 ~Weeklyメンテナンス~
ドライブ中の突然の曇り問題にサヨナラ! DIYでウインドウ曇り防止 ~Weeklyメンテナンス~
レスポンス
アウディ A4/A4アバント/A4 オールロードクワトロ【1分で読める輸入車解説/2024年現行モデル】
アウディ A4/A4アバント/A4 オールロードクワトロ【1分で読める輸入車解説/2024年現行モデル】
Webモーターマガジン
SHOEI「グラムスター アバイディング」登場! 普遍のアメリカンスポーツをイメージしたグラフィックモデル
SHOEI「グラムスター アバイディング」登場! 普遍のアメリカンスポーツをイメージしたグラフィックモデル
WEBヤングマシン
全米最大の自動車取り扱いボルティモア港で貨物船が橋脚に衝突!! 前代未聞「橋の崩落事故」で日本の自動車メーカーへの影響は!?
全米最大の自動車取り扱いボルティモア港で貨物船が橋脚に衝突!! 前代未聞「橋の崩落事故」で日本の自動車メーカーへの影響は!?
ベストカーWeb
大波乱の軽乗用車市場、3カ月連続の前年割れ!(SUV除く軽自動車販売TOP15・2024年2月)
大波乱の軽乗用車市場、3カ月連続の前年割れ!(SUV除く軽自動車販売TOP15・2024年2月)
カー・アンド・ドライバー
日産が新型「小さな高級車」世界初公開! 全長4.3m級で「クラス超え上質内装」採用! “高級スニーカー”な「新型キックス」 特徴は?
日産が新型「小さな高級車」世界初公開! 全長4.3m級で「クラス超え上質内装」採用! “高級スニーカー”な「新型キックス」 特徴は?
くるまのニュース
ポルシェ新型「パナメーラターボEハイブリッド」受注開始 最高時速315km 680馬力のスーパーセダン 気になる価格とは
ポルシェ新型「パナメーラターボEハイブリッド」受注開始 最高時速315km 680馬力のスーパーセダン 気になる価格とは
VAGUE
トヨタ新型「“3列”SUV」発表! 全長4.7mボディ×ディーゼル×ラダーフレーム採用! ちょっとエコな「フォーチュナー“48V”」南アで670万円から
トヨタ新型「“3列”SUV」発表! 全長4.7mボディ×ディーゼル×ラダーフレーム採用! ちょっとエコな「フォーチュナー“48V”」南アで670万円から
くるまのニュース
アウディのコンパクトモデル「A3」が大幅アップデート、デザインやインテリア、デジタル機能を刷新
アウディのコンパクトモデル「A3」が大幅アップデート、デザインやインテリア、デジタル機能を刷新
@DIME

みんなのコメント

17件
  • えらい言われようですが私は結構好きです。
    ヴェゼルは格好いいけどCX-5に似すぎてるから、それに比べたら個性あって良いと思います。
  • ヤリスクロス、カローラクロスと比較すればかなりエレガントだと思う。良いじゃん。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

239.9261.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

64.4381.8万円

中古車を検索
ヴェゼルの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

239.9261.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

64.4381.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村