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序盤戦大活躍のポイントリーダー36号車au TOMSも、燃料流量2段階ダウンの前に為す術なし。予選最下位受けチーム首脳もパフォーマンスの底上げ誓う

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序盤戦大活躍のポイントリーダー36号車au TOMSも、燃料流量2段階ダウンの前に為す術なし。予選最下位受けチーム首脳もパフォーマンスの底上げ誓う

 2023年スーパーGTの開幕3レースで驚異的なパフォーマンスを見せ、ポイントリーダーとなっている36号車au TOM'S GR Supraの坪井翔、宮田莉朋組は、富士での第4戦は見違えるように元気がなかった。土曜午前の公式練習ではGT500クラスの15台中13番手に沈み、予選では最下位の15番手でQ1敗退。Q2進出へのカットラインである8番手タイムからコンマ9秒ほど遅れており、かなり厳しい予選となった。

 それもそのはず、開幕3戦で優勝1回、2位1回を記録した36号車はあまりにも大きな足枷を背負っている。獲得ポイント36につき、サクセスウエイトは既に72kg。規定により、実際の車載ウエイトが38kgとなる代わりに、燃料リストリクター径が2段階絞られ、燃料流量が90.2kg/hとなっているのだ(ウエイト50kg以下の場合は95.0kg/h)。

■“かなり強い”痛み止めの力借り意地のポール争い。8号車ARTA大湯都史樹、殊勲の予選3番手に「95点の走りができた」

 シーズン折り返しも過ぎていない第4戦の段階で、俗に言う“2リスダウン”となった36号車。このように、序盤戦でポイントを稼ぎ過ぎたことにより、以降のレースでその足枷に苦しむケースはそれほど珍しいものではない。最近では2021年、開幕戦で優勝、第2戦で2位になったことで早くも2リスダウンとなり、以降のレースで無得点が続いた14号車ENEOS X PRIME GR Supraが記憶に新しい。

 GT500で2台体制を敷くトムスの首脳陣のひとりであり、37号車Deloitte TOM'S GR Supraの監督でもある山田淳氏も、今回の36号車の結果はある程度致し方ない部分があると考えているが、とは言えタイトル獲得のためにはそうも言っていられない状況であるのは確か。今後に向けさらなるパフォーマンスアップを誓った。

「燃リスのかかっていないクルマと比較すれば(36号車の順位は)仕方ないのかなと思います。ただ、僕はまだデータをしっかり確認できていないので何とも言えませんが、ドライバーは『これ本当に(燃料リストリクター)2ステップダウンですか?』というようなことを言っていますね」

 山田監督は36号車の予選についてそう振り返る。サクセスウエイトが軽減される第7戦までは、最低でも2リスダウンの状況が続くことになるが、タイトルを獲得するためにはそんな中でもポイントを拾っていく必要があると語る。

「2ステップダウンになっても、今回のような結果にならないよう、ドライバーふたりの力に加え、(開発部隊の)TRDさんにも頑張ってもらいつつ、車全体のパフォーマンスを押し上げていきたいです」

「ポイントを獲り続けないと、絶対にタイトルは取れませんから」

 今回は苦しい予選となった36号車だが、開幕戦岡山はピットでの作業ミスでタイヤトラブルに見舞われるまでは優勝争いを展開し、第2戦富士は安定したレースペースで圧勝。第3戦鈴鹿でもしっかり表彰台を獲得して見せた。36号車がここまで強さを見せた要因について山田監督に問うと、彼はドライバーの力が大きいのではないかと分析した。

「そこはふたりのコンビネーションじゃないですかね? もちろんセットアップやタイヤ選択も関係していると思いますが、8割がドライバーの力だと思います。(具体的な強みは)総合力。ペースを上げたとしても、タイヤを持たせられる……そういったところです」

 またここまで苦戦している感のある37号車の笹原右京、ジュリアーノ・アレジ組について山田監督は、テストから行なっている様々なトライがうまくいっていない部分もあることや、ホンダ陣営から移籍したばかりの笹原が現行パッケージに完全にフィットできていない部分も関係しているのではないかと語る。

「37号車は逆に(トライを)やり過ぎて、リズムを崩してしまった時もあったりします」

「また笹原選手に関しては、以前乗っていたホンダとトヨタではクルマのキャラクターもかなり違うみたいですし、タイヤに関しても(笹原がGT500で今季初めて履く)ブリヂストンタイヤ特有の走らせ方があったりするので、そこがまだ完全に噛み合っていない部分もあるのかもしれないです」

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