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【近未来の正しい姿とは】アウディは得意のデジタル技術に磨きをかける!大切なのはシンプルさ

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【近未来の正しい姿とは】アウディは得意のデジタル技術に磨きをかける!大切なのはシンプルさ

新世代アウディはデジタル機能を強化

2025年のアウディは、新世代プラットフォームを採用したオールニューモデルを積極的に投入している。その代表格といえるのが、アウディとポルシェで共同開発した新高性能BEV向けプラットフォーム『PPE』を採用する『アウディQ6 eトロン』だ。

【画像】新世代プラットフォームを採用!アウディQ6 eトロン 全108枚

新世代アウディでは、同社が得意とするデジタル機能が強化されているのも特徴のひとつ。今回は新たなデジタル機能と、その体験をご紹介しよう。

今年のアウディは、積極的に新車を投入している。2月の『A5』投入を皮切りに、3月には『Q6 eトロン』、7月には『Q5』と『A6 eトロン』を同時発表するなど話題豊富だ。

これら4車種に共通する特徴は、エンジン車の『PPC』とBEVの『PPE』という新世代プラットフォームを採用していること。そして、同時に注目すべき点として、デジタル機能の強化がある。

近年のアウディは、未来的なスタイルと機能の向上を両立させるべく、LEDヘッドライトや流れるウインカー『ダイナミックターンインディケーター』、多機能なフル液晶メーターパネル『アウディバーチャルコックピット』などの先進機能を積極的に採用し、ブランドの先進感をアピール。

それらの特徴的な機能は他社も同等のものを採用するなど一歩先を進み、今も進化を続けている。その大幅なステップアップを図ったのが、PPCやPPEを採用する新世代モデル群だ。それではQ6 eトロンを例に紹介しよう。

クルマの表情を変える?デジタルライトシグネチャー

安全機能としてだけでなく、クルマの表情にもなっている現代のライティング機能。アウディでは、デジタルデイタイムライトの点灯パターンを変更可能な『デジタルライトシグネチャー』を採用。初搭載のQ4 eトロンでは4パターンのみだったが、Q6 eトロンでは8パターンまで拡大した。

優れた視界と視認性を両立したLEDライトは今や標準的なアイテムであるが、アウディはクルマの表情を変化させるというユニークさを加えた。これも高度なシステムがなせる技だ。

LED式となるリアテールランプも『デジタルOLEDリアライト』に進化し、フロント同様のデジタルライトシグネチャー機能を追加。360個のセグメントに分割されたOLEDパネルが、独自のアルゴリズムで点灯する。

また、テールランプには、乗員が車両から降りる際や前方に障害物を検知した際、周囲のドライバーや歩行者などに、特定のライトシグネチャーで知らせる機能も盛り込んでおり、周囲の安全性の向上にもつなげている。

デジタルステージが生む未来的なコクピット

Q6 eトロンから、コクピットデザインも新たなものになった。

アウディといえば、バーチャルコクピットに象徴されるデジタルな空間が持ち味だが、近年は高級車を中心に巨大なモニターを搭載するのが定番化。アウディの次なる一手は、巨大なモニターでもメーター内蔵のセンターモニターでもなく、自身の世界観を進化させたもの。それが『デジタルステージ』だ。

具体的には、従来まで独立していたアウディバーチャルコックピットとMMIタッチディスプレイを一体デザインとする『アウディMMIパノラマディスプレイ』に発展。助手席用独立型の10.9インチMMIディスプレイも追加された。

これはよりドライバーオリエンテッドなコクピットデザインとしながら、車載機能の操作を助手席からも操作できるよう設計。運転中も隣でTVや動画が楽しめる。

さらに拡張現実(AR)ヘッドアップディスプレイやダッシュボードを横断するインタラクションライトを取り入れるなど、これまで以上にデジタル機能が強化された。

ビジュアルとサポート力が凄いARヘッドアップディスプレイ

新型Q6 eトロンのコクピットは、ドライバーズカーであることを重視するアウディらしくドライバーオリエンテッドな空間であり、視界や操作性は従来と大きくは変わらない。

ただ運転してみると、それぞれの強みが最大限体験できる構成に進化していると実感する。その最たるものが、バーチャルコクピットとARヘッドアップディプレイの連携だ。

ARヘッドアップディスプレイは、ドライバーから最大200m先の道路上に情報が浮かんでいるよう表示する。特に便利なのがカーナビ利用時で、進行方向を立体的な矢印で表示するだけでなく、交差点や分岐などで進行方向を明確に示してくれる。

また、車線逸脱などの警告もAR上で分かりやすく表示され、前方を直視した状態で対処できる。その結果、運転中のメーターへの視線移動も大きく削減された。

さらにアウディMMIパノラマディスプレイとなったことで、インフォテイメントモニターの視認性が高まったことから、バーチャルコクピットから地図表示機能を削除するなどモニターの役割分担をより明確化した。

室内のライティング技術も進化し、アンビエントライトを兼ねるインタラクションライトは、ウインカーとの連動や充電時の表示にも活用するなど、ドライバーとの対話をシンプル化させながらも、メッセージ性を強めるなどの工夫が見られる。

乗れば感じる?未来のアウディ

車載機能のデジタル化を一足先に進めてきたアウディは、新世代では目新しさよりも『デジタル化が生む運転のしやすさ』という本来の目的にフォーカスしたと実感。運転に関する表示を敢えてシンプル化するなど、分かりやすさを重視していた。

そのデジタル機能の進化を支えるのが、新たな電子アーキテクチャー『E3 1.2』。5台の高性能コンピューターから構成されるシステムで、部分的な自動運転まで対応できる、まさに将来のデジタル機能における要となるものだ。Q6 eトロンは第一弾モデルだけにシステムの活躍も限定的ではあるが、今後の発展性に期待が膨らむ。

ブランドの急速な電動化シフトの陰で、得意のデジタル技術にも磨きをかけているアウディ。未来に向けデジタル機能が強化される最新モデルの中で、一足先を進んできたアウディが見せるシンプルさを大切にしたデジタル技術は、近未来クルマの正しい姿ではないだろうか。

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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