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新型テメラリオGT3、ウラカンの弱点が解消される? “コーナーで差をつける”マシンから、“レースに強い”マシンへ……ランボルギーニが説明

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新型テメラリオGT3、ウラカンの弱点が解消される? “コーナーで差をつける”マシンから、“レースに強い”マシンへ……ランボルギーニが説明

 ランボルギーニは今年、ウラカンに代わる新型GT3車両“テメラリオGT3”をレースに投入する。このテメラリオの特徴について、ランボルギーニのチーフテクニカルオフィサー、ルーヴェン・モーアが語った。

 ウラカンGT3は、特に低中速の流れるようなコーナーで速さを見せるGT3車両と言われており、さらにブレーキングも強みとしている。しかしアウディR8とベースを同じくするこのウラカンGT3は、高速コーナーや接近戦のバトルを得意としているわけではない。モーアによると、テメラリオGT3ではそういった弱点が解消されることになるという。

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「目標はピーク性能を向上させ、マシンのボトルネックを解消することだった」

「何より重要なのはレースアビリティ(レースでの能力)の向上と、作動ウインドウをやや広げることだ」

「ウラカンはベース車両の前面投影面積が小さいため、ドラッグ(空気抵抗)とダウンフォースの比率はかなり良い。そのため、BoP(性能調整)の下では、通常トップスピードをいくらか犠牲にしなければならない」

 これはつまり、ウラカンはコーナーでラップタイムを稼げる設計になっており、その結果としてBoPではエンジン性能に不利な調整を受けることが多かったということだ。これでは、モーアの言う“レースアビリティ”が損なわれてしまう。

「これはレースアビリティにとって良くない。なぜなら、たとえ自分のほうが速くても、レース中にコーナーでオーバーテイクするのは非常に難しいからだ。結局のところオーバーテイクは、ストレートでのスリップストリームによって行なわれる」

「だからこそ、我々のマシンは予選で前方に位置したり、最前列付近からスタートする場合には非常に強い。しかし後方からスタートすると厳しい。コーナリングの強みを活かせず、オーバーテイクもできないからだ」

 またウラカンGT3とテメラリオGT3の大きな違いのひとつがエンジン。前者は5.2リッター自然吸気V10エンジンで高回転サウンドを轟かせていたが、後者は4.0リッターのツインターボV8エンジンを搭載する。V10サウンドを惜しむファンも多いかもしれないが、ターボ化によりトラフィック時の弱点が大幅に解消されると考えられている。

 過給器のついていない自然吸気のエンジンは、他車の後ろについてしまうと吸気圧が下がってしまい、エンジン出力が落ちてしまう性質がある。また現行のEvo仕様のウラカンにはルーフ部分にエアボックスがついているが、GT3の規則によりこれ以上高くすることができず、トラフィック下での空気流入量の減少に拍車をかけてしまっていた。

「スリップストリームに入ってしまうと、ラムエア効果によりエンジンパフォーマンスが失われてしまう」とモーアは言う。

「しかし、ターボエンジンにすればこういった問題は解決する。GT3界に目を向けると、マクラーレンやフェラーリなどもそうだが、ターボエンジンで走っている今日のマシンはレースアビリティに優れている。なぜなら先に述べた影響を補完できるからだ」

 またテメラリオは、先代ウラカンの強みも継承しているのだという。

「我々のマシンは決して簡単に運転できるわけではないが、コーナーでは信じられないほど楽に向きを変えられる。そしてブレーキングも強い」

「実際にはそこもさらに向上させたい。新しいシャシーのおかげで剛性が高まっているからだ」

 この点は市販車開発の段階から考慮されていた。ランボルギーニは、このモデルが新型GT3のベース車両になることを理解していたからだ。モーアは、市販車プラットフォームにおける一部設計は、将来のレースカー開発で制約を受けないよう先を見越して行なわれたと話す。

 そして、テメラリオ開発におけるもうひとつの重要な焦点はドライバビリティ(扱いやすさ)だった。ウラカンよりもアマチュアドライバーにとって扱いやすい車にすることが目標とされたのだ。具体的には作動領域を広げ、車高変化に対してより敏感でないマシンにすることが重視された。

「他社のクルマに乗って非常に速いプロドライバーでさえ、初めてウラカンを運転すると苦労することがある」とモーア。

「作動領域から外れると、大きくタイムを失う。バランスとフロントのグリップを失い、強いアンダーステアが出るからだ。そうなるとコーナー出口で十分に加速できない。それにエンジン性能も十分ではない」

文:motorsport.com 日本版 Sven Haidinger

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