現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 舞台はSUGOからオートポリスへ! タイヤ開発競争の行方やいかに?【TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2020】

ここから本文です

舞台はSUGOからオートポリスへ! タイヤ開発競争の行方やいかに?【TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2020】

掲載 更新
舞台はSUGOからオートポリスへ! タイヤ開発競争の行方やいかに?【TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2020】

コロナの影響でコンパクトに開催する 第6戦オートポリスの見所とは

 開幕戦となった第5戦SUGOに続いて、TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2020シーズンは、第6戦オートポリスが8月30日(日)に開催される。当初は2ヒート制の予定だったが、1ヒート制へと変更され、レーススケジュールも日曜日だけのワンデーレースへとコンパクト化されている。

「即完売」に「中古が新車価格を上まわる」など当たり前! 「STI」のコンプリートカーがファンを虜にするワケ

 オートポリスは、クラブマンシリーズと同等のレギュレーションでサーキット独自のレース、いわば86/BRZレースの地方戦を開催している唯一のサーキット。九州という地理的にも、全国にシリーズ転戦をするのはハードルが高いことは間違いない。地方戦についてはいろいろなサーキットで実現の可能性は探ったようだが、実行できたのはオートポリスだけだったのだ。

 エントリー台数は、プロフェッショナルシリーズが24台、クラブマンシリーズ・エキスパートクラスが16台、オープンクラスが18台の、合計58台となった。

 エントリーリストで注目は、プロフェッショナルシリーズに#700阪口良平選手が含まれていたことだろう。昨シーズン参戦し、当初は今シーズンも同じ大阪トヨタチームからの参戦予定だったが、感染症予防などの見地から会社がイベント全体をキャンセルし、レース活動もできなくなっていた。別チームからの参戦だが、業師・阪口良平がレースを刺激するに違いない。

開幕戦のSUGOで明らかになったのは、やはりタイヤ開発競争は激化していたことだ。

 昨シーズンまで、クラブマンシリーズではブリヂストンとダンロップの主導権争いが続いていたが、プロフェッショナルシリーズはブリヂストン優位という状況で、最近はあまりヒートアップしていなかった。しかし今シーズン、ダンロップが新しいディレッツァβ-05を年頭に投入、さらに開幕戦直前にはその後のテスト結果からレース未使用のままでバージョンアップを果たすなど、本気の攻勢をかけてきた。

 SUGOでは、スポーツ走行の段階から、ダンロップが一発の速さを発揮。谷口信輝選手は驚速なラップタイムを叩き出していた。すでにダンロップを履いて十分なテストを実施し、その特性も掴んでいた。しかしレースで使用したのはブリヂストンだった。それは雨の予報によるもので、ウエットコンディションであればブリヂストン優位というのが一般的であり、新しいダンロップにはウエットでの十分なデータがなかった。

 つまりドライでは勝てる速さを持っていないが、ウエットで大きく順位を落とす可能性がない、無難なブリヂストンを選択した、ということになる。3年連続・5度目のチャンピオンを狙うには、「今シーズンは5戦しかないので、ひとつでも落とすわけにはいかない」という決意の現れでもあった。

 そして谷口信輝選手と同様の判断で、ブリヂストンを選択するドライバーは少なくなかった。結果としてダンロップを使用したのは、服部尚貴選手や菅波冬悟選手といったダンロップのサポートドライバーだけだったのだ。

 しかしオートポリスでは、勢力図が一気に変わる可能性が高い。ウエットでのデータも積み上げることができたに違いない。「予選一発だけでなく、ロングでもダンロップのほうが速い」という声もあり、プロフェッショナルシリーズは黄色いタイヤが主役になる可能性がある。

 となると気になるのは、ブリヂストン以外を選択できないサポートドライバーたちで、開幕戦で初参戦初優勝を飾った#521川合孝汰選手や、導入したニューマシンが速い#87久保凜太郎選手、ブリヂストンの開発ドライバーである#34佐々木雅弘選手が、どういうレースを見せてくれるのか? 何か秘策があるのだろうか?

 クラブマンシリーズ・エキスパートクラス、開幕戦では#130松井宏太選手が予選2位から逆転で優勝を飾った。ただし今シーズン参戦するのは、SUGOと最終戦のモテギだけ。青森のチームなので仕方ない。

 やはり速さをみせたのはポールポジションを獲得した#56鶴賀義幸選手だった。デビューシーズンながらチャンピオン争いに顔を出した昨シーズンは、フロックではなかったと証明してみせた。決勝レースでは、スタート進行の時間が短縮されていたため、ウエットのセッティングのままでスタートせざるを得なくなり、本来のレースペースを維持することができなかった。

 その本命に対して、対抗馬は? SUGOでは予選で速さを出せずに沈んでしまった#550宗藤昌太朗選手、あるいはジムカーナ界のレジェンド#370菱井將文選手が、順当なところだろうか。

 唯一のBRZとなる#358池島実紅は、今シーズン初参戦となる。昨年までフル参戦していたが、今シーズンはチームを変更。ニューマシンが用意されていたものの、開幕戦はドライバーのコンディション不良で欠席していた。心機一転、どんなレースをしてくれるのか? 開幕戦で女性ドライバー初の表彰台は咲川めり選手に奪われてしまった(Bレースを除く)が、池島実紅選手が表彰台に上がる姿を見てみたい。

 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2020 第6戦は、8月30日(日)、大分県オートポリスで開催される。午前中に予選、午後に決勝レースという構成で、レース観戦は可能。オートポリス公式サイトの『新型コロナウイルス感染症への対策について(2020.08.06更新)』を確認した上で、サーキットへ向かって欲しい。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

名神ICに直結! 「彦根お城トンネル」が12月開通 高速道路から市中心部へ一気にワープ
名神ICに直結! 「彦根お城トンネル」が12月開通 高速道路から市中心部へ一気にワープ
乗りものニュース
ホンダ斬新「オデッセイSUV!?」に大反響! 「V6ワゴン」から進化の“最上級クーペSUV”に「カッコイイ」「モダンな見た目」の声も! 13年ぶりの「アヴァンシア」がスゴイ!
ホンダ斬新「オデッセイSUV!?」に大反響! 「V6ワゴン」から進化の“最上級クーペSUV”に「カッコイイ」「モダンな見た目」の声も! 13年ぶりの「アヴァンシア」がスゴイ!
くるまのニュース
ロバート・クビサ、2025年も3台目のフェラーリ499Pをドライブへ。AFコルセ残留が決定
ロバート・クビサ、2025年も3台目のフェラーリ499Pをドライブへ。AFコルセ残留が決定
AUTOSPORT web
アルファ・ロメオ・トナーレでジュリエッタ乗りに出会う【新米編集長コラム#9】
アルファ・ロメオ・トナーレでジュリエッタ乗りに出会う【新米編集長コラム#9】
AUTOCAR JAPAN
ル・マン優勝のポルシェ「917K」がなんと550万円!? ホンダエンジンを搭載した子供向けジュニアカーの大きさは実車の7割…おもちゃにしては高すぎる!?
ル・マン優勝のポルシェ「917K」がなんと550万円!? ホンダエンジンを搭載した子供向けジュニアカーの大きさは実車の7割…おもちゃにしては高すぎる!?
Auto Messe Web
ライバルかつ僚友のトヨタWRC育成ふたりがラリージャパン初参戦。お互い「負けたくない」と意識
ライバルかつ僚友のトヨタWRC育成ふたりがラリージャパン初参戦。お互い「負けたくない」と意識
AUTOSPORT web
高性能4シーターオープン、メルセデスAMG『CLE 53カブリオレ』発売、価格は1400万円
高性能4シーターオープン、メルセデスAMG『CLE 53カブリオレ』発売、価格は1400万円
レスポンス
【特許画像リーク!】来年デビュー予定の新型「BMW iX3」のリーク画像を入手!コンセプトモデルのほぼそのまま量産される
【特許画像リーク!】来年デビュー予定の新型「BMW iX3」のリーク画像を入手!コンセプトモデルのほぼそのまま量産される
AutoBild Japan
【中国メーカー初受賞】BYDシール 「Euro Car Body 2024」車体構造デザイン部門で第3位
【中国メーカー初受賞】BYDシール 「Euro Car Body 2024」車体構造デザイン部門で第3位
AUTOCAR JAPAN
アルファロメオ『33ストラダーレ』新型、「ベスト・イン・クラシック2024」の最高賞を受賞
アルファロメオ『33ストラダーレ』新型、「ベスト・イン・クラシック2024」の最高賞を受賞
レスポンス
新車77万円! ホンダ革新的「コンパクトカー」に「安くて広くて最高!」の高評価! 全長3.7mで「フィット」より小さい“街乗り最強”モデルとは! デザイン&乗り心地も大満足
新車77万円! ホンダ革新的「コンパクトカー」に「安くて広くて最高!」の高評価! 全長3.7mで「フィット」より小さい“街乗り最強”モデルとは! デザイン&乗り心地も大満足
くるまのニュース
トヨタ新型「最小級SUV」登場か!? 「ヤリスクロス」より小さい“静音モデル”に「カッコいい!」と反響アリ! 「bZ1X」かもしれない新型車に期待大!
トヨタ新型「最小級SUV」登場か!? 「ヤリスクロス」より小さい“静音モデル”に「カッコいい!」と反響アリ! 「bZ1X」かもしれない新型車に期待大!
くるまのニュース
エバンスが0.7秒リードの接戦。トヨタ2台がパンク、ヌービルに“ノーパワー”トラブル/ラリージャパン デイ2午前
エバンスが0.7秒リードの接戦。トヨタ2台がパンク、ヌービルに“ノーパワー”トラブル/ラリージャパン デイ2午前
AUTOSPORT web
ええええぇついに最後か!? 鮮明なボディカラーに思わず見とれる!!!!!!!!! 爆速2Lターボのホットハッチ[AMG A45 S]の魅力度がマシマシ
ええええぇついに最後か!? 鮮明なボディカラーに思わず見とれる!!!!!!!!! 爆速2Lターボのホットハッチ[AMG A45 S]の魅力度がマシマシ
ベストカーWeb
なんちゃってセレブ、ヒョンデ新型「アイオニック5N」の「ファーストエディション」を激オススメ! 限定50台のうち22台が「マガリガワ クラブ」に集合!
なんちゃってセレブ、ヒョンデ新型「アイオニック5N」の「ファーストエディション」を激オススメ! 限定50台のうち22台が「マガリガワ クラブ」に集合!
Auto Messe Web
「ノーマルタイヤで立ち往生」に国交省ブチギレ!?「行政処分の対象です」2年連続で大量発生…「スタックの7割が夏用タイヤ」今年も緊急警告
「ノーマルタイヤで立ち往生」に国交省ブチギレ!?「行政処分の対象です」2年連続で大量発生…「スタックの7割が夏用タイヤ」今年も緊急警告
くるまのニュース
いやあ、クソ暑かったよ! ラスベガスF1初開催を知るエディ・チーバーに訊く。悪名高き“駐車場コース”でのレースは「悪い思い出ではない」
いやあ、クソ暑かったよ! ラスベガスF1初開催を知るエディ・チーバーに訊く。悪名高き“駐車場コース”でのレースは「悪い思い出ではない」
motorsport.com 日本版
「AI EV時代のトヨタ」めざすファラデー・フューチャー、新型EV『FX』最初の試作車が完成
「AI EV時代のトヨタ」めざすファラデー・フューチャー、新型EV『FX』最初の試作車が完成
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

332.2381.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

75.0550.0万円

中古車を検索
BRZの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

332.2381.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

75.0550.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村